あらうおけ

こんなにふる雪があるなら、水は豊富でしょう。
たしかに、「水瓶の中にいる見たい」「屋久島を思い出す」と相方が言っているように、ここは水が豊富だ。夏だって、三日おけば箸はかびる。雪は、山の貯水にもなる。ここは、洗いものに向いている。

藍染めの半分は洗いものだ。川の流れがあれば、酸素もたくさんあるので、藍に持って来いである。藍染は、酸素によってインディゴが繊維に留まるようになる。

何かになるだろうと思って、去年の夏、1m×1m×1mのサイコロ型のタンクをもらった。近くの農機具屋さんが、薪の販売もしており、その薪を入れるコンテナとして、舟運で液体輸送に用いるスチールフレームに覆われたプラのタンクを仕入れて、フレームのみ使っている。そのため、プラの容器は、余剰であるそうだ。液体をためるタンクというのは、夏の畑の水やりでも、藍がめでも、何かと使えそうということで一つ試しにもらっていた。しかし、特に使うことなく置いておいたのだが、昨年末からの雪で、つぶされてしまうと思い、慌てて雪の降りはじめに車庫にしまった。そいつの出番である。
半分に切って、洗いものをする桶としよう。ふちを木で加工するなどして少し丈夫にする必要があるかもしれないけれど、水が流れている桶に出来そうだ。雪をとかす水の流れは、布の灰汁も流してくれるだろう。染めの流れを、台所と繋ぐ。

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