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町田cup優勝│スリラーバークモリア

割引あり

0 なぜスリラーバーク?

 この3ドンで『後の8モリア』を買う

 お初にお目にかかります。カンパニです。
 発表時は騒がれたけど、発売後はあまり使われない。スリラーバークも使われないカードの一つでした。

 スリラーバークから登場するカードは、手札を増やす効果や、盤面に影響しない低コストカードです。トラッシュを増やすシンドリー、手札入れ替えのいぬっぺ、ブロッカーだがレスト登場なので低コストにKOされるケルベロス。
 ワンピースカードはパワー5000を下回るカードはドンを付けないと相手リーダーにアタックしても意味が無いので、手札の増えないor盤面に影響しないカードは基本的に弱いです。これまでに大会で結果を残したデッキリストを見ても明らかです。




 それでは何故スリラーバークを採用するのか。冒頭の言葉を補足すると、序盤の不必要なドンを利用して、終盤の8モリアの確保&バリューを上げるためです。この『後の8モリアを買う』ことが今回紹介する『スリラーバークモリア』の軸となります。発売前からスリラーバークモリアを使いスタバ3/6回優勝と町田cup優勝なので、ある程度の強さは保証します。

 デッキリスト、スリラーバーク解説、具体的な動きまでは無料なので、無料部分だけでスリラーバークモリアのほとんどが分かります(約6000字)。
 採用理由(氷河時代大噴火4ルッチが4枚必須級の理由等)、各対面の細かい解説、など豆知識的な部分は有料なので、無料部分が参考になったら購入の検討よろしくお願いします。
 有料部分の利益はフラシゾロと引き換えに家族になったブラックアイズベージュデブリスの新しい家具代になります。リス様の最近の趣味は破壊で、水飲みの破壊が生きがいです。

1 デッキリスト&スリラーバークの強み

町田cup#18優勝デッキリスト

町田cup#18優勝構築

 これが町田cup優勝した時のリストです。
 流行りのモリアと違って
 outヒナルッチ、4ボルサリーノ、ケルベロス
 in スリラーバーク、いぬっぺ
 が特徴的です。
 ルッチ、ヘルメッポ、サボを減らして、ケルベロスやオーズが入っていたこともありますが、現在のリストが気に入っています。
 それでは、リーダーモリアのサカズキに無い強みを解説した上で、スリラーバークを語ります。

サカズキに無いリーダーモリアの強み

 リーダーモリア一番の強みは、トラッシュに落としたカードを再利用できることです。リーダー効果で2枚、シンドリーで5枚トラッシュを増やせるため、ドローに比べてトラッシュは簡単に増えます。


トラッシュはマナ

 この強みは8モリアの再現性を上げることに貢献します。例えば、サカズキで8モリアを使うなら単純にドローする必要があります。これに対し、モリアならトラッシュにホグバック&8モリアを落とすことでもリーダー効果で8モリアを回収できます。サカズキの効果と合わせて毎ターン2ドローできることを考慮しても、モリアの方が8モリアを手札に引き込む確率は高いです。投稿者はこの8モリアへのアクセス手段に魅力を感じスリラーバークモリアを使い続けてます。

スリラーバーク解説


 スリラーバークの役割は、①5枚目のシンドリー、②いぬっぺの手札交換、③これらを『複数回』行う、④終盤のアタッカー確保です。

①5枚目のシンドリー


 モリアにおけるトラッシュの枚数は、選択肢の多さと強さに直結します。極端な話、アブサロム、ホグバック、ペローナが落ちていれば、大噴火等と合わせた除去、手札補充、ハンデスを状況に応じて使いわけることができ強力です。
 また、余り言及されませんが、トラッシュが少ないと不自由になるカードもあります。アブサロム、ホグバック、4ルッチはトラッシュのカードをコストにするので、トラッシュ枚数が少ないとトラッシュに置いておきたいカードを戻さないといけない時があります。特に、ホグバックは回収先に2000カウンターか8モリアが無いとそもそも回収効果が微妙です。
 そのため、対戦中1回はシンドリーでトラッシュを増やさないと運要素が強くなるか、アブサロム等の優秀なカードの使用回数が減ってしまいます。
通常のリーダーモリアでは、シンドリーをドローするかホグバックで回収するしか手段はありません(リーダー効果や8モリアからシンドリー出すのは基本的にしないため)。しかし、スリラーバークなら、リーダー効果やカウンターとして使ったシンドリーも登場させることができ、5枚目のシンドリーとして活躍します。先3or後2からスリラーバークシンドリーを決めれば対戦中の動きはかなり安定します。対戦中1回しかスリラーバークを使用できなくとも、シンドリーの確率を上げることはリーダーモリアの安定感に大きく貢献するので偉いです。
 この5枚目のシンドリーがスリラーバークの基本的な役割です。
ちなみに、スリラーバークはホグバックからも回収できるので、先3以降は、リーダー効果でホグバックからスリラーバーク回収(3ドン)、スリラーバーク設置&起動(合計2ドン)と5ドンで動けます。序盤の6000アタックか7000アタックかは勝敗にそこまで影響しないと思うため、個人的にはドンを無駄なく消費しつつ後半の準備ができる綺麗な動きで好きです。

②いぬっぺの手札交換


 まず知ってもらいたいのは2ドンでいぬっぺを出すのはかなり弱いです。単純に手札が1枚減る&スリラーバークのように複数回使用できない&アタッカーにならないため、手札事故の時以外は1000カウンターかコストになります。
しかし、8モリアだけでなく、大噴火や氷河時代の可能性を上げるのは魅力的です。最近ではリーダーペローナに10ドフラと8モリアをドローする手段として採用されるくらいなので2ドローは強いです。
 スリラーバークで出すカードは、序盤はシンドリー優先、シンドリーが無いならいぬっぺで妥協ですが、トラッシュが整ってからの毎ターンいぬっぺと通常ドローで3枚ドローできるのは控えめに言ってやばいです。10ドン以降の強い動きは、氷河時代&8モリアの合計9ドンで相手の大型1体or中型2体KO(氷河時代ルッチヘルメッポで5コス6コスor7コス4コスKO)なので、スリラーバーク用の1ドン余裕があります。そもそも、ターンの最初に1ドンで2枚ドローできるのは様子見の動きとして秀逸です。
 補足しておくと、スリラーバークを出していると8モリアを出すころにはキャラが5枚出ているため、押し出しでいぬっぺを意図的にトラッシュに送れます。もしスリラーバークモリアと対面したら、序盤のいぬっぺは放置してトラッシュに送ってはいけません。
いぬっぺを複数回出していれば終盤の手札に2000カウンターが増えるため、防御面でも安定感がまします。リーダーモリアは手札=トラッシュの4以下スリラーバークなので、キーカード以外は2000カウンターで大丈夫なのも相性が良いです。モリアはカウンターレスカードも多いので以外とカウンター事故が起こりますが、いぬっぺでカウンター事故はかなり減らすことができます。
町田cup決勝では8モリアを通常ドローするラッキーターンがありますが、それまでのいぬっぺ達のおかげです。
 まとめると、いぬっぺは、序盤はシンドリーの妥協枠、終盤は手札交換で強ムーブを押しつける縁の下の力持ちです。今回の構築は3枚ですが、確率のことも考えると4枚欲しいものの、枠がありません。

③これらを『複数回』行う

③これらを『複数回』行う
 ここまででシンドリーといぬっぺの強みが何となく分かってきたとおもいますが、スリラーバーク最大の強みはシンドリーといぬっぺを複数回使用できることです。分かりやすく言えば、上振れの確率があがります。
 先3、先4or後2、後4で、シンドリー2回orシンドリーいぬっぺを決めれば、ホグバック&8モリア+ルッチ&つるorヘルメッポがおそらく落ちます。これによって、高確率で最速8モリアからのルッチヘルメッポで盤面を返すか、8モリア+ホグバックで手札補充できます。特に、8モリアからのルッチヘルメッポ連打はほとんどのデッキを押し切れるインチキムーブです。
 8モリア連打の確率があがるため、通常のモリアよりも遅いデッキへの勝率が確実に上昇します。環境に多いサカズキに対して、通常では五分ですがスリラーバーク型なら明確に有利です。後ほど詳しく解説しますが、サカズキ対面ではマリガンでスリラーバークを探して、序盤はとにかくトラッシュ増加からの8モリアを回収、終盤は8モリア連打で押し切ります。先攻めの7ボルサからの8モリアに対して、氷河時代×2からの8モリアルッチヘルメッポを決めると生を実感できます。

④終盤のアタッカー確保

 対戦が長引いた時、スリラーバークのいぬっぺはとんでもない怪物に変貌します。
 終盤のスリラーバークは、手札を減らさず、1ドンでいぬっぺかシンドリーを登場させることができます。序盤はアタッカーとして役不足のいぬっぺも、終盤では4ドンで7000アタッカーと主役級の脅威です。現環境は除去の強いモリア、サカズキ、ペローナ、防御トリガー豊富のカタクリ、エネル、黄緑ヤマトと、パワー3000のいぬっぺも十分な戦力になります。終盤にいぬっぺを使って1体でも盤面にキャラを残すことは、想像以上に凄まじい圧力です。実際に投稿者はいぬっぺの9000アタックで何回も勝利しています。

 リーサル時の低コストアタッカーの有効性を補足解説します。
 少し前にばべるぼぶる様のX(かつてのTwitter)で、リーサルに低コストアタッカーを絡めると相手の要求値(カウンターの枚数や合計値)が上がることが紹介されました。とても参考になる&予習すれば対戦中の脳の負担を軽減できるのでリーサル盤面を写真にとって後から計算するのがおすすめです。
 リーダーモリアでよくある状況だと、8モリア(9000)、いぬっぺorヘルメッポ(3000)、リーダーモリア(5000)の3体で、ライフ1の相手にアタックする時、3000アタッカーの存在で要求値は手札2枚・カウンター値は2000~3000上昇します。
 8モリアとリーダーだけなら、11000+13000or12000+12000で、7000or8000カウンターの手札4枚でリーサル不成立です。
 これに対し、3000アタッカーを絡めると、11000+7000+9000が可能となり、最初の11000を止めるに加えて、7000も止めないといけません(11000をライフで受けなら13000の方が良い)。要求値は3000の手札2枚追加です。終盤の手札2枚の価値は重いです。
 これを踏まえると、スリラーバークの1ドンいぬっぺは相手目線で手札2枚の価値がある怪物です。

⑤オマケ 無限ケルベロス


 今回のデッキリストでは不採用ですが、ケルベロスがいると第3の選択肢が生まれます。
 手札とトラッシュが十分なら、ケルベロスを蘇生させると毎ターン1ドンで相手のアタックを受けて手札を節約できます。相手に低コストキャラがいるとできない戦術ですが、選択肢としてはおもしろいです。
東京CSでは2試合スリラーバークからのケルベロスで手札のカウンターを節約して、8モリア連打で勝ち切っています。特に、ヤマトや黄色は小型キャラが少ない+後半の攻撃が重いので、ケルベロス蘇生で手札の節約できるのはありがたいです。

2 具体的な動き

 通常のリーダーモリアとほとんど同じ動きですが、リーダー効果の3ドンorサボの5ドンに加えてスリラーバークで8モリアへの準備をします。

①序盤(8ドンターンまで)

 初手にスリラーバークがあるなら1ターン目に設置します。シンドリーがあるならシンドリーを出した方が、先後2のリーダー効果の質があがります。シンドリーからのスリラーバークは手札消耗2枚ですが、先後2でアブサロムやホグバックを効果無しで出すと結局1枚程度損しているので、ライフ5に感謝しながらガンガンいきましょう。
 そして、先3(5ドン)、先4(7ドン)、後2(4ドン)、後3(6ドン)のターンに、シンドリーといぬっぺですの蘇生を狙います。7枚しか入っていないカードを狙うのは変な感じですが、シンドリーといぬっぺはリーダー効果でトラッシュに落ちてもいいので、確率的にはデッキトップ10枚程度にあれば大丈夫です。紫ルフィが4コス6000キャラを6~8枚でも先2(デッキトップ7枚)に高確率で出していることを考えれば十分な確率です。手札に来たならカウンターに使うか、リーダー効果でトラッシュに落とせます。シンドリーかいぬっぺを8モリアまでに1回使えるだけでもかなり動きやすいです。2回使えればかなり状況を整えることができ、通常モリアの運が良い状態をつくることができます。
 スリラーバークが手札に来なくても、トラッシュに落ちたスリラーバークをホグバックで回収することもできます。ペローナのハンデスも強いですが相手の妨害に過ぎないため、ホグバックからのスリラーバーク回収も有効な選択肢です。5ドン以降なら、リーダー効果3ドン、スリラーバーク設置+使用の合計2コストでしっかりドンを使いきれます。
 基本的にはシンドリーを蘇生して、トラッシュを増やしたいです。手札に8モリア、トラッシュにアブサロムorルッチ+コスト-を用意できればかなり有利に試合を進めることができます。これらが揃っているならいぬっぺで大噴火や氷河時代を引きにいって、8モリアからのアブサロムorルッチで大型を除去できる準備をします。

②終盤(8ドンターン以降)

 8モリアが手札にあるなら、8モリア+氷河時代大噴火を利用して相手キャラを除去しつつ、こちらがキャラ展開をします。9ドン以降なら、1ドンでスリラーバークを使ってトラッシュや手札を整えた上で、8モリアに繋げることもできます。10ドン以降なら、8モリア+大噴火or氷河時代で展開しつつ、いぬっぺ蘇生で手札に2000カウンターを増やせるのも強力です。調子よくスリラーバークが回った試合は、手札3~5枚の半数以上を2000カウンターにでき、守りが硬いです。
 このように、8モリアまでの動きは少し弱くなりますが、その分手札やトラッシュを整えることができるので、8モリア以降は毎ターン強い動きを押し付けることができます。繰り返しになりますが、サカズキ、エネル、ペローナ等の遅いデッキには、8モリアを2枚以上揃えて連打できるスリラーバーク軸はかなり相性抜群です。

3 採用理由

 最近のモリアは、氷河時代・大噴火・4ルッチを減らす構築が増えています。しかし、スリラーバークモリアはこれらは4枚必須レベルです。これはスリラーバークモリアが大会で負けた試合に共通点があったからです。
 具体的には、

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