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古民家“かのや”に出会い住むまで|6年目の振り返り

5月になり、この古民家に暮らしはじめて6年が経ちました
家との出会いから住むまでを振り返り綴ります


都内のマンション暮らしから都外の古い家へ

都内の企業で空間のデザイン・コーディネートをする仕事に携わり
東京でしか出来ない大きなプロジェクトや刺激の多い環境で
自身の成長や、やりがいを感じていました

分岐点が訪れたのはその環境で10年が過ぎたころ

“今までのものを壊して新しいものを誰かのためにつくる” よりも

“古いものを壊さず活かして自分のためにつくりたい”

という気持ちが強くなっていました

理想の暮らしを思い描く日々

建築士であるパートナーと一緒に古い物件を探しはじめ
青梅という土地で出会ったこの古民家

見つけた当初は
空き家になって十数年経っており
長年使われずに放置された家財などに溢れ
外壁や雨樋は崩れた状態

見つけた当初の古民家

それでも、大屋根や基礎、骨格の柱梁はしっかりと残っていました

“これなら、大丈夫”
“また手直しをすれば100年生きられそう”

そう強く感じたのを今でも覚えています

自分たちで理想の間取りを描き
地元の大工さんを訪ね
外壁補修や水回りなどの改修をお願いしました

描き起こした間取り図

古民家は担保としての価値が低く銀行の融資が通り難いので
改修費を多く確保するのが難しく、
住みながら自分たちで少しずつ作っていくことになるのですが
私たちにとっては、これがとても楽しい作業

刷毛を握るのも釘を打つのも初心者でしたが
壁の塗装や靴箱などの簡単な家具づくりから始まり
ついにはキッチンも作れるまでに

自作途中のキッチン


お金で買ってでしか何かを得ることが出来ない受動的な暮らしから
自分たちの手で何かをつくることが出来る創造的な暮らしになり
人生に新たな充実感を感じられるようになりました

都内のマンション暮らしから、この古い家に引っ越し
6年暮らしてみて率直に思うことは

古民家は経年変化や佇まいが美しく、日々感動するし
青梅も東京で便利性はありながら、自然豊かな環境を持つ
二面性に魅力を感じる

ということ

そして
「自分のために好きにつくりたい」という当初の思いを叶え続け
6年経った今もまだ理想の家づくりの途中

来年、10年後はどんな空間になっているかな…

これからの古民家かのやも楽しみに、
どうぞよろしくお願いします

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