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1000字で読む文学の話24「おとうと」「緋文字」「サアカスの馬」

第七十話 「おとうと」幸田文

 最近は「女流文学」や「女流作家」という表現がほとんど使われなくなりました。「男流」とは表現されないのに「女流」というのはおかしいという意見があるからです。たしかに作者の性別だけで文学作品を区別することは適切ではありません。

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