散文 20240828

大好きな漫画が完結した、終わってしまった。これはその翌日に書いている。どうせ仕事なんて手につかないだろうと思ってあらかじめ有給休暇を取っておいたのだが、それは確実に正解で、とは言え何をするわけでもなく、リビングの床にぺたりとに座っている。昼はどこかに食べに行こうと思っていたのだがそれもできず、宅配ピザを取った。元気じゃん。そう、当然元気である。なんならコカ・コーラも頼んだ。普段そんなもの飲まないくせに、ヒロアカ完結したしコーラでも飲むか~となぜか思ったのだ。よくよく考えるとヒロアカとコーラは別に何の因縁もない。ピザは一応、作中に『ピザーラ神野店』というものが登場するので、少し関係がある。しかしわたしはドミノピザを頼んでしまった。頼んでから、どうせだったらピザーラにすればよかった、と思ったがそのときすでにわたしのピザが釜に入ったことをアプリが告げていた。ドミノピザ、IQ低そうで好き。

常々言っている通り、正しく終われることはすごく幸福なことだ。終われないこと、終わらないことほど悲しくて恐ろしいことはない。だから、本当に良かった。最後までずっと面白かった、最後までずっと大好きが尽きなかった。でも、寂しくてたまらなくて、終わらないでほしかったと駄々をこねたくなる気持ちも、全く否定できない。それから、すごく大好きな漫画が終わってしまったのだ、とても面白くて最高だったんだという気持ちを、独り占めにしておきたいような気がする。誰かと感想を語り合いたい気持ちももちろんあるのだが、今のこの苦しくて幸せな感情を、ずっと秘密にしておきたいような気持ちもある。

という、ここまで全部インターネットに放流してしまうので、茶番みたいなものである。結局わたしはインターネットで自分をコンテンツ化していくことがやめられないのだ……。

好きな漫画の話は終わりです。布教はいくらでもしたいので、興味があったらどうぞ呼び水を与えてください。

自分語り、本当はいくらでもしたい。でもそれは恥ずべきことだとなんとなく思っていて、あまり上手くできない。自分語りをしている人をどうこう思ったりはしない。わたしにとっては自分の話ではないので。

でもこんなん全部自分語りだろ!!!こんなSNSもさあ……
ということを書くことで、わたしは自分でこの矛盾に気がついているんですよという予防線を引いている。こういうことを考えると、合わせ鏡を覗き込んだときみたいな、全身が痒くて暴れ出したくなるような気持ちになる。この気持ちは、ナタデココを奥歯で噛んだときの気持ちにも似ている。伝わったらすごい。

いわゆる中間管理職というものになってしまった。メリットはない。ならないことで生じるデメリットを回避するためになってしまった。一年半に及ぶ攻防に負けたのだ。部下はほぼ全員年上で、仲が良いので別にやりにくくはないが、ワーーー頑張ることを期待されている!!!という気持ちになって息苦しい。ここで発言すべきだな、この案件を巻き取るべきだな、というべき論が自分のなかでまず生じてしまって、なぜだか一生懸命仕事をしてしまっている。会社がこれを狙っていたのだとしたら大成功だ。仕事はやっぱり嫌いで、やらなくていいのならやりたくない。なのに何で頑張ってしまっているのだろう? 悔しい。これ以上は偉くならないぞ、絶対に。

もうすぐ秋で嬉しいね。今年の夏、今のところ一箇所も蚊に刺されていない。非常に嬉しい。涼しくなって登場する数多の虫たちを掻い潜り、このまま被弾ゼロで季節を終えたい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?