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Long Speedrun Summit C1 に参加したメモ



LSSC1応募まで

 Long Speedrun Summitは毎年秋に開催されているオンラインRTAイベントで、私は2022年の時に参加しました。長時間RTAをターゲットにしたイベントで、自分の走っているサカつく2002のWRは当時3時間を超えていましたが、2022年12月に3時間を切ったために以後の出場権利を失いました。

 今回のLSSC1では出場条件が緩和(2時間以上で応募可能)されたとともに、過去の参加者に向けたカムバック枠という特別な応募枠がありました。LSS2022で走った際はクリア条件を満たすことができずにバックアップセーブデータを使用したため、悔いが残る結果でした。LSS2022のリベンジと、両ステージ制覇を狙う新チャートの披露ということでLSSC1に応募しました。

 ところで、3月に私は軽く八丈島でも旅行する予定を考えていました(着発、もしくは当地1泊くらい)。LSSC1に参加するなら配信場所を考える必要があり、それならば4月にどこかへ旅行に行くついでに採用されたら配信すればよいと考えました(自宅は何かが配信に割り込む事故が起こりやすい環境)。
 前回参加時のチャートでは本拠地の場所をある程度選ぶことができましたが、現在のチャートは東京都小笠原村で固定です。前回と同じように本拠地の場所から配信をしたいところですが、小笠原村(父島)はRTAとは全く関係なく元々年末に旅行の計画があり、RTAのために当地に行くのは日程的にも困難です(7日間の拘束が確定)。

父島への唯一の交通手段、おがさわら丸の時刻表

日数が長いので必然的に旅費も高くなります(最低でも15万くらい)。船のチケットも取れるかどうか分かりません(繁忙期は予約が取れるかどうか分からないし、GWのチケットはLSSC1採用発表の前に発売される)。採用されるか分からない状態でそんな大掛かりな用意はできないので、小笠原村での配信はナシです。

 配信場所はすんなり式根島に決まりました。解説者共々式根島に泊まりで旅行に行きたいと考えていたこと、「前回と同じ新島村での配信」という表現が可能であることが理由です。また、サカつく2002では東京都島嶼部である伊豆諸島及び小笠原諸島にある2町7村を「伊豆諸島」という地域でくくり、選手の出身地も47都道府県とは別に「伊豆諸島」(他に「奄美諸島」も別枠である)という括りがあります。なので強引に「伊豆諸島」を都道府県と同等に扱い広域ホームタウンとして、本拠地内で配信とかいうこじ付け的な説明ができるわけです。
 ちなみに、今回採用したチャートで登場する特殊エディットの嵐山雄次郎が登場する漫画作品・風のフィールドの作中において新島は重要な舞台の一つとなっていますが、我々はLSSC1に採用されたのに合わせて初めて作品を読み、そのことを知ったのでした。


本番

 チャートは別のnoteに詳しく書きますが、前回は最初の7分が状況再現で後は乱数ガチ勝負というチャートでしたが、今回は1時間40分+αが状況再現でした。準備段階は全て状況再現に入れることができ、戦い本番は乱数というチャートです。
 状況再現中に乱数が体感20%くらいの確率でズレることがあり、その時点で当初の状況再現は崩壊します。プレイが遅くなるとズレやすいということが経験的に分かっています。ただし、ほぼ特定の地点(1時間2分経過地点)で特定のズレ方をするため、「ズレた時の状況再現」が可能であり、チャートが存在しています。J1前後期制覇を狙わないことがチャートに組み込まれているため、考える余地がなくJ1へ進みます。
 本番では2つ目の計測地点を過ぎた段階で+25sが付いていました。そんなに遅れている実感はありませんでした。しかし無事に乱数ズレ頻出地点は通過し、安心していました。そして、1時間20分くらいの地点で乱数がズレました。J2は終わりに近づいていてJ1昇格ができないという事態は起こらないだろうと考えましたが、経験したことがない地点でズレたので過去の記録がなく、オリジナルチャートになります。色々と必要のない決断をする必要が出てしまいました。
 ここから10分くらい、J1前後期優勝を狙うかどうかを考えていました。安全を取って後期優勝だけ狙うなら12月にその仕込みをして、優勝の可能性を上げることができます。当初の状況再現チャートでさえ戦力的にはギリギリなのですが、サカつく2002の乱数の魔力というか、戦力が足りなくても普通に勝ってしまうことがよくあります。直前の練習ではそれが多発しており、欲が出ました。

 そうして出た結果がアレです。

 あの感じだと後期優勝だけ狙っていれば普通に優勝できたと思います。そしてチャンピオンシップはバグがあるのでセーブせざるを得ず、最悪負けてやり直したとしても同じデータでの完走にはなります。負け試合の乱数が悪くても3時間前後では終わり、ESTを過ぎることもなかったでしょう。
 色々と悪い乱数が続いて遅延も増していき、前期の優勝もなくなった時点で嫌な予感しかしてません。前回チャートだと後期開幕直前までに戦力強化が続きますが、今回はほぼそのままの状態で向かうわけですから。最終節は勝って他会場次第という感じで、こういう時は結構優勝することもあるのですがダメでした。

残り1節時点。経験上35くらいが優勝ライン。14勝1分で2位のこともある。

 バックアップのセーブデータは後期優勝ができるデータでしたが、チャンピオンシップ優勝までは確認していませんでした。まさか2-0のあと0-3で負けるとは。本当に引きの悪さに落ち込んでいました。神引とは何だったのか。

「ズレた時の状況再現」から進んだデータを使用。奥大介の代わりに中村俊輔を採用。

 終わった後は、果たして何のためのカムバック枠だったのか、それだけが頭の中を支配しました。式根島の満天の星空を見てもその思いは抜けず、温泉に入って本土に帰っても気持ちは重いままでした。
 それでもLSSC1のEDで、リベンジを期待、と書いてくれた人がいて、またどこかで戻ってきたいと思いました。このRTAの一発通しはやり直しが効かずセーフティセーブもできません。負けたら解任、その緊張感がサカつく2002RTA一発通しの面白さです。更に練習して戻ってきたいと思います。


三者三様

①走者
 前回は「楽しかったね」という感想でしたが、今回は自分の決断によって完走できなかった部分もあるので悔いが残りました。夕日は見れませんでしたが海と星は奇麗でした。RTAの練習をしろよというご指摘は正しいので、次回があったら解説者にゲーム以外の部分を殆ど移譲します。 

②解説者
 前回よりもちゃんと喋れたという感想で満足していました。夕日は見れませんでしたが朝日と海と星は奇麗でした。最終日は疲労困憊で、やっぱり日程は余裕を持ちたいねという感想でした。

③友人
 前回は配信から追い出され式根島を1人旅していましたが、今回は中継カメラマンとして参加。夕焼けと海と星は奇麗でした。前回行けなかった場所などにも行けたので満足していました。


ゲーム以外の部分

① 左:シーズンの進行状況及び勝敗・勝ち点

サブPCからExcelをVDO.Ninjaで配信PCへ。見てる人は進行状況が分かりにくいゲームなのでいつも表示している。ゲーム中に資金計算などをやっている別のExcelから連動する形なので走者負担はない。頻繁に止まり、気付いた時に更新を掛けていた。サブPCに負荷がかかり過ぎていたか、もともと値が頻繁に変わらないパーツなのが要因か。ノートはよわよわPC。

② 右下:タイマー 左:スプリット表示

サブPCからLiveSplitをVDO.Ninjaで配信PCへ。配信の背景色に合わせて色を変えている。秒未満の桁がないのは負荷対策。資金計算などのExcelがサブPCの方なので、操作するPCを同じにするためこちらもサブPCに配置。

③ 左:地図など画像資料

サブPCからOBS仮想カメラをVDO.Ninjaで配信PCへ。サブPCのOBSには他に、式根島と父島の写真のスライドショー、選手の能力値データを準備してあったが、タイミングがなくやめた。そうであるならOBS→VDO.Ninjaでやる必要はなかったのだが。

④ 左:配信者解説者カメラ

スマホカメラをVDO.Ninjaで配信PCへ。最初以外にも何度か使う予定だったもの、結局使わず。中央に鎮座しているのは式根島の焼酎「神引」。基本的に式根島でのみ購入可能。1100円くらい。前後期制覇したらその場で祝杯を挙げる予定だった。

⑤ 左:中継用カメラ

スマホカメラをVDO.Ninjaで配信PCへ。式根島現地からやってる感を出すために現地から中継することは応募時から構想にあり、時間枠確定によりサンセットを中心に検討開始。現地に着いてから電波状況、日の入りの方向、アクセス方法、周りに人がいるかなどを実地検証。日の入りの時間は18時25分。その前からゲームの進行状況を鑑みながら入れることになっていた。場所は神引展望台から遊歩道を少し進んだところ。
ちなみに夜だったら野天風呂、早朝ならどこかの海岸から日の出、日中ならどこかの展望台から風景の中継と考えていた。野天風呂も水着必須の場所なのだが、やはり人は映せないので展望台からの中継でよかった。
実は数分程度のつもりだったので三脚などはなく完全に手持ち。VDO.Ninjaの実験は何度かしてはいたものの夕日を取るのは初めてだった。こんなに奇麗に映るとは。

⑥そのほかの部分
運営作成。LSSはロゴとか背景とかのデザインがとても好き。配信テストで初めて配信終了のトランジションから待機画面を見た時に、思わす「すげー!」って言ってしまった。


視察旅行

 前回のLSS2022の新島視察は2021年の年末にしていましたが、同じ時に式根島も行っています。サンセット中継した友人は我々がLSS2022をやっている裏で式根島に行っていましたので、皆初めてではありません。やはりいつもと違う場所で配信するので、視察して良かったね、と言っていました。

 ところで、我々は2022年の年末に小笠原村父島に行っています。小笠原も長らく行きたいと思っていた場所でした。配信でも述べたとおり色々と行くのが大変な場所ではあるものの、もう一回来るという前提で日程を詰め込むのはやめようと話し合い、実際にそうしました。
 「これは視察だから」と。


写真の供養 式根島の紹介

 スライドショーで使う予定だったモノなど。スマホ撮影なので本物はもっともっとすごい。

◇海水浴場色々
 晴れていればGWでも海に入れる。

◇展望台色々

サンセット中継した場所

◇温泉色々
 これらは水着着用必須。他に室内の温泉施設がある。

◇競技場?
 小学校と中学校にグラウンドはあるが、それ以外に広いグラウンドはない。島全体は非常に起伏に富んでおり、広く平らな土地を確保するのが困難。


写真の供養 父島の紹介

 天気予報とかで聞く父島は東京都小笠原村で最も人口が多い島。本当はもっとネタにしたかったが全く消化できず。他に有人島は母島。硫黄島、南鳥島にも人はいるが、一般人は上陸できない。 


◇海岸色々
 海開きは1/1。晴れれば正月でも海に入れる。

◇展望台色々
 父島の夕焼けはすごかった。

夕方
夕方
早朝

◇競技場?
 ここにスタジアムを立てればJリーグの諸々の要件は満たせる可能性はあるが、30人くらいの集団が本土から往復すると交通費だけで200万弱掛かる。



今回も色々と御配慮頂き、好き放題やらせて頂いたLSS運営の方々、見守って頂いた視聴者の方々には多大なる感謝を致します。

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