君が笑えば、世界は君とともに笑う
レッドオーシャンって言葉をご存知ですか?
Youtube自体がコレで、VTuber(以下、VT)界隈もその中に入っている。
手を変え品を変え、血で血を洗う視聴者獲得競争が行われている。
この過酷な環境にあって、数十万という投資を行い個人VTを始めた人々は何を目指すのか。
んなのバズりたいにきまってんだろ!
じゃぁどうしたら良いんだよ!
ってことでレッドオーシャンを泳ぐための一側面について、個人VTに向けた所感を記していこうと思う。
今回は完全に配信者さん向けの内容となっているので、視聴者の方々にはつまらない内容です。
以下に記していく文章は、特定の配信者さんを否定するつもりで書いてはいないことをご理解頂ければ幸いです。
また、記される内容は私の個人的考えで有ることも頭の片隅に置きつつ、読んで頂ければ幸いです。
入口を豪華にする3つの要素
結論から言うと、登録者数とフォロワーを増やしたいなら、とにかく入口を豪華にすべきだ。
一部はお金もかかるが、時間で解決出来ることも多い。
入口とは見た目・広報・外交の3つだと考えている。
『見ため』
説明する必要ないと思う。
面接のコツとかで耳タコな内容だけど、リアル世界でも清潔感とか身だしなみとか言われるアレ。
所謂、第一印象。
バーチャルならどうだ?顔も容姿も自由自在だし、クリエイターによって様々な趣向に刺さるデザインが可能だ。
万といる個人VTでなんの事前情報もない所から、趣味の方向性というキーワードでたどり着いて、チョイスされる一番の要素はなんだ?
これが他に劣った時点で見てもらえる可能性は低くなる。
その機会を得るには、金と時間の両方がかかる。
流行りの絵柄が書けるデザイナーを探して、それなりのお金をかけて依頼する。
流行りの絵柄はコレ!と明示する事は難しいが、アニメ・ゲームに造詣が深い皆様ならなんとなく分かるだろう。
もしフンワリとでも分からない場合は、流行りのアニメのキャラクターデザインを色々見てみる事をオススメする。
見た目に関して、オリジナル性や尖った事は考えないほうが良いと思う。
ただこの点に関して、VTを目指す個人の拘りも有ると思うので、それは全く否定するつもりはない。
一定のクオリティをクリアしていればそれで良いと思う。
とにかく、この時点で投資出来なければ、どんなに内容が面白くても、企画内容が壮大でも、その取っ掛かりすら得られない。
VTの見た目は、広告バナーやプロモーションムービーの出来その物と言っても過言ではないと考えている。
見た目という点に加える要素として、日々配信している動画やライブのサムネイルがある。
とって付けたような物で使いまわしはオススメ出来ない。
せっかくVTになったのだから、宣材は貴方自身、様々なポーズや表情が作れるはずだ。
『広報』
個人VTさんの主な活動は様々あれど、その主たる発表場所はストリームサイトや動画投稿サイトになる。
Youtubeに限ったことではないが、活動場所=宣伝場所ではない。
どんなに頑張ってもYoutubeはVTの配信を宣伝してくれるわけではないし、誰にも気づいてもらえない場所で一生懸命声を上げても、それは意味がない。
じゃぁどうすれば、すでに分かるっていると思うがSNSだ。
X(Twitter)Instagram BlueSkyなんでもいい。これからデビューを予定しているVTさんは、これらのSNSを駆使する事をオススメしたい。
もちろん今はSNSを駆使していないデビュー済みの方々にもオススメだ。
結構な数のVTさんを見ているが、ココが弱い、本当に弱い。
マーケティングを生業にしている人達なら分かると思うが、商品(自分)を売るのにSNSは重視すべき場所なのだ。
SNSで自分を知ってもらうために、タグを付けポストするだけではほぼ意味がない。
SNSは情報発信の場でも有るが、コミュニケーションツールで有ることが最大の強みだ。
自分の活動方向に沿ったキーワードや界隈の住人に自分からアクションをかける。
投稿にいいね!やリプを付けて、その中でも自分が「この人となら仲良くなれそう」という人にはフォローもいれる。
もちろん、いきなりチャンネル登録お願いします!は間違いで、投稿内容に沿ったリプを返す。
いいねやリプをもらった相手は、絶対と言って良い確立で貴方のプロフィールを一度は見に行く。
ついでに言えば『なんだコイツ』と思っても、リプをくれた相手を悪くは思わない。むしろ好意を抱くはずだ。
後は数回リプのやり取りが出来たり、相互になれば一度は配信を見に来てくれる。
いや、でもフォロー>フォロワーという構図は…、という権威を大切に感じる人には強くオススメしない。
一つ伝えたいのは、アクションをかけて得た相互と、ただフォローされた相手では、チャンネルに定着してくれる視聴者としての価値は、天地の差が有るのを覚えておいて欲しい。
それでも権威が大事だと思う人は、少なくとも興味を持ってフォローしてくれた相手のポストやプロフィールをチェックして、問題がなさそうならフォローバックしてあげてください。
その人は興味を持ってネットを泳ぎ、たった一人の配信者を見つけたうえ、フォローまでしてくれたとなれば視聴者としての価値は宝と言っても良い。
しかし、不思議な事に多くのVTさんはVT同士かクリエイターとしか繋がらとうとしない。
同業者かつ同様の商品を扱っている競合他社に、弊社の商品を買って下さいと営業しているも同然だ。
危惧している事はなんとなく分かる。
視聴者もVTと一定の壁を作って、同じ立場じゃない!ように考えている人が多数なのも知っている。
ただ、そんな物は大きくなってから考えればいい話で、少数の個人VTさんは足繁く自分の配信に通ってくれる友達をたくさん作るほうが優先だと私は考えている。
閉コン等のデメリットももちろん起こり得るが、それは配信者のさじ加減でコントロール出来る。
むしろ新しい視聴者を獲得し続けないと、コントロール不能な閉コン化するだろう。
=====余談=====
これは私の経験だが。VTに興味を持って、どうやって配信者を探せばいいか試行錯誤していた時、あるVTさんからフォローバックをもらった、しかも日常的なポストにリプまでくれたのだ。
こんな事をしてくれる配信者は居ないだろうと思っていたし、大手箱のアイドル的イメージが強かったので、かなり衝撃的だった。
その方の活動歴はそこまで長くないが、万を超える登録者を持って、自分の投稿に多くのリプを貰える様な人だった。
それから時間があれば配信を見に行くし、その後もリプやいいねをくれて、高感度はバク上がりだ。
こうしてまんまと常連さんになってしまったわけだ。
『外交』
さて、先程VTさんは同じVTさんかクリエイターさんとしか繋がろうとしない、と書いたが、別の意味で必要なことだ。
例えば横の繋がりは、多くの情報交換の場になるし、他業種のクリエイターとつながる事は自分の活動の助けになる時が必ず訪れる。
気をつけるべきは、同業・他業問わず、その人達は仲間であって友達ではないという事を覚えていてもらいたい。
スポーツに例えると分かり易いが、同じチームメートは、お互いに同じ目的のために協力したり、情報交換し高め合う仲で、馴れ合う間柄ではない。
もちろんその切磋琢磨の関係から友情に発展する事は有るが、学校で行う部活とは違い、始まりの関係は友達ではないはずだ。
お互いに一定の利害関係を持ちつつ、情報交換を行う同業他社。
ただし、外交にはリスクが存在する。
同じVT同士やクリエイターとの繋がりに、友達という感覚を持っている配信者さんが居たら、その人は外交をするべきではない。
断言できるが、その友達と遊ぶことが楽しくなり、目を向けるべき視聴者への視点は完全に失われて、コラボという道へ進むだろう。
最初はなんとなくうまく行っている気がするし、チャンネル登録も増えるだろうが、同接は徐々に減るし、将来は登録数も伸びなくなってくるだろう。
なぜか?視聴者はいつも見に行っている配信者に興味があって見ているのであって、コラボ相手はぶっちゃけどうでもいいのだ。
むしろ視聴者へのリアクションがコラボ相手に向かい、視聴者が欲しているだろうリアクションが無くなるとどうなるだろうか?
コラボによって有効な相互作用が生まれるのは、大きなコミュニティ同士が混ざり合う事による化学変化であって、小さなコミュニティ同士がぶつかるのはデメリットの方が大きいと私は考えている。
実は楽天の店舗運営戦略そのもの
おそらく楽天市場を知らない人はいないと思う。
楽天市場という大きな場所に、多くの個人経営の店舗が様々なジャンルの商品を出品し、その中で顧客獲得競争を行っている。
これって個人VTと似てません?
上記してきた入口を豪華に見せるというのは、楽天店舗運営でも使われる戦い方の一つです。
見た目はサイトデザイン、広報は広告バナーやメールマガジン、外交は店舗同士の情報交換とコラボ商品。
楽天では個人店舗の戦い方を支援してくれる、店舗担当の楽天営業社員が居ます。
彼らは店舗の運営状況をチェックし、弱い所と足りない部分を的確に指摘して来ます。そして、楽天本体に乗せる広告を売り込んできます。
多くの出店店舗が共通して、顧客の購買機会を最大化する最強のツールは、SNSとメールマガジンと考えています。
楽天の店舗担当はメールマガジンと商品ページのタイトルには特に口を出してきます。
ちょっとでも勝ち目のある店舗には、メールマガジンの内容一つで電話をかけてきます。
今回のメルマガの内容は弱いですねぇ、商品のキャッチコピーが弱いですねぇ、もっとこうしましょうよ!という感じで。
残念ながら個人VTさんはこういう事も自分で気づき、一人で試行錯誤するしか有りません。
少しでも危機感を持っている人は、YoutubeでSNSの使い方などを解説している動画が多数有るので見ているだろうし、ここで私が書いた内容はすでに知っていると思います。
これを読んでいる個人VTさんは知っていました?
個人VTさん達が売れるというのは、視聴者である我々にとっては自分の楽しい時間をより長く提供してもらう事に繋がります。
よりよいVT人生を送れるように…。
さて、最後に
今回もタイトルに意味を込めさせてもらいました。
これはアメリカの詩人であるエラ・ウィーラー・ウィルコックスさんの名言。
君が笑えば、世界は君とともに笑う。
君が泣けば、君は一人きりで泣くのだ。
エラ・ウィーラー・ウィルコックス
悲しみは孤独と共に過ごし
笑う時は世界と共に笑えるはず
そして、多くの人は泣いている時間より笑っている時間の方が多いはずなのです
君が笑う時は私達も笑います
君が泣く時はきっと私達はなにも出来ません
全ての個人VTさん達が強い人達だとは思いませんが、人はどこまで行っても孤独な生き物です
その隙間を埋められるひとときが、VT活動で有ることを願ってやみません
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