『ファットガールをめぐる13の物語』5月刊行!
モナ・アワド『ファットガールをめぐる13の物語』を5月中旬に刊行します。
『現代アメリカ文学ポップコーン大盛』でも紹介された気鋭の作家、初邦訳です。
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『ファットガールをめぐる13の物語』モナ・アワド
加藤有佳織・日野原慶訳
四六判、並製、286ページ 定価:本体1,800円+税
ISBN978-4-86385-461-1 C0097
装幀:成原亜美 装画:牛久保雅美
宇宙はわたしたちに冷たい。理由はわかっている。
自分の体のサイズをめぐって悩みを抱える主人公エリザベス。同じようなコンプレックスをもつ女性たちとも関わって生きている。
ダイエットに取り組み、次第に彼女は痩せていくのだが──。
人が自分の体を生きることの居心地のわるさを描き出したモナ・アワドのデビュー作。
ロクサーヌ・ゲイ、エイミー・ベンダー、ブライアン・エヴンソン、その他各紙誌で絶賛! !
「女性とその体にとって理不尽すぎるこの社会。
アワドはそれを正しくとらえ、この連作短編を通して鮮烈に描き出している」(ロクサーヌ・ゲイ)
「賢くて茶目っ気があって、とり繕うことなくまっすぐな作品。
友情、セックス、誰かの心に寄り添うこと、自分らしく生きること。女子たちの格闘はヒリヒリとして、そのことをアワドはちゃんと語ってくれる」(エイミー・ベンダー)
「素晴らしい仕事だ。失敗も喜びもひっくるめて、人として生きることの意味とはなにか?
それを痛々しくもありのままに描き出す」(ブライアン・エヴンソン)
【著者プロフィール】
モナ・アワド(Mona Awad)
1978年カナダのモントリオール生まれ、ボストン在住。ブラウン大学、エディンバラ大学、デンヴァー大学で創作と英文学を学ぶ。現在はシラキューズ大学で創作を教えている。デビュー作品集『ファットガールをめぐる13の物語』に続くポップでキュートな怪作Bunny(2019年、未邦訳)は、The Ladies of Horror Fictionベスト作品賞受賞。2021年8月に第3作All's Well が刊行予定。
【訳者プロフィール】
加藤有佳織(かとう・ゆかり)
慶應義塾大学文学部准教授。アメリカやカナダの文学、世界各地のカッパ(的な存在)に関心がある。共著に『現代アメリカ文学ポップコーン大盛』(書肆侃侃房、2020年)、翻訳にトミー・オレンジ『ゼアゼア』(五月書房新社、2020年)。
日野原慶(ひのはら・けい)
大東文化大学にてアメリカ文学を教えている。「身体」「自然」「環境」「廃棄」「排泄」などに関心があり、それらにつながる現代のアメリカ小説や、ノンフィクション作品(とくに自然や環境をテーマにしたネイチャーライティングや、病や体をテーマにしたエッセイなど)を研究している。共著に『現代アメリカ文学ポップコーン大盛』(書肆侃侃房、2020年)。
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