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カワイ・ストロング・ウォッシュバーン『サメと救世主』(日野原慶訳)著者紹介


【著者プロフィール】
カワイ・ストロング・ウォッシュバーン(Kawai Strong Washburn)

ハワイ島ハマクア海岸で生まれ育つ。デビュー作『Sharks in the Time of Saviors』(※『サメと救世主』原題)が、2021年PEN/ヘミングウェイ賞デビュー作部門と2021年ミネソタ・ブック・アワードを受賞し、2020年Center For Fiction First Novel Prizeのロングリスト、2021年PEN/Jean Stein Book Awardの最終候補作となった。バラク・オバマ前米大統領が2020年のお気に入りの小説に選んだほか、ニューヨーク・タイムズ紙やボストン・グローブ紙など12以上の出版社から今年の注目本やベストブックに選ばれ、8カ国語に翻訳されている。ウォッシュバーンは現在、妻と2人の娘とともにミネアポリスに住んでいる。


▼米月刊誌ヴァニティ・フェアのインタビュー記事より。「カワイ・ストロング・ウォッシュバーンはいかにして本土の人々に、ハワイの伝説を伝えたか。」


2024年に刊行された『サメと救世主』は、「サメに救われ奇跡の力を宿す少年」という神話性と、楽園的な側面だけではないハワイのざらついた現実を共存させた、現代文学の新境地を切り拓くような傑作長編。ハワイ島のハマクア海岸での多言語文化のもとに育ち、先人の作家からインスピレーションを受けたウォッシュバーンだが、その影響だけではなく、性をめぐる多様性へのまなざしがこの小説をつらぬいている。作品から聴こえてくるハワイの地元言葉は、アメリカにおける中心と周縁の問題を明るく照らしだす。同じくPEN/Hemingway Award for Debut Novelを受賞したトミー・オレンジ、また「七つの殺人に関する簡潔な記録」でマン・ブッカー賞を受賞し、タイム誌「世界でもっとも影響力のある100人」に選出されたマーロン・ジェイムズらに称賛された、ウォッシュバーンの鮮烈なデビュー作である。現在世界8か国で翻訳。



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