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【本のあるところ ajiro】「ベルクソン思想の現在 21世紀に炸裂する20世紀の生の思考」第三夜 檜垣立哉×平井靖史「純粋記憶——『物質と記憶』という怪物」

「ベルクソン思想の現在 21世紀に炸裂する20世紀の生の思考」第三夜

『ベルクソンの哲学 生成する実在の肯定』(講談社学術文庫)『バロックの哲学 反-理性の星座たち』(岩波書店)『世界は時間でできている ベルクソン時間哲学入門』(青土社)刊行記念

檜垣立哉×平井靖史(司会:藤田尚志さん)
「純粋記憶——『物質と記憶』という怪物」


いかなる細部も取り逃がさない記憶が、あらゆる脳の障害をも超えて保存される——。

そんな「法外な」主張を、他ならぬ「科学との対話」のなかから引き出してくるのがベルクソンである。

彼の哲学の心臓に深く刺さったこの純粋記憶理論という「棘」にいち早く注目し、その存在論的射程を開陳した『ベルクソンの哲学 生成する実在の肯定』(講談社学術文庫)の著者・檜垣立哉と、マルチ時間スケールの観点から純粋記憶にあらたな解釈を打ち出す『世界は時間でできている ベルクソン時間哲学入門』(青土社)の著者・平井靖史。

二人の研究者は、記憶の逆説の向こう側に何を見たか。

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日時:2022年7月22日(金)19:00~21:00(開場18:30)

出演:檜垣立哉さん(『ベルクソンの哲学 生成する実在の肯定』『バロックの哲学 反-理性の星座たち』著者)、平井靖史さん(『世界は時間でできている ベルクソン時間哲学入門』著者)、藤田尚志さん(司会)

場所:本のあるところ ajiro(福岡市中央区天神3-6-8-1B)

参加方法:会場参加 or ライブ配信

料金:1000円(4夜連続参加チケット3500円 リアル オンライン

お申込:①会場参加チケット
    ②オンライン参加チケット

お問い合わせ:ajirobooks@gmail.com(担当:坂脇)
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【出演者プロフィール】

檜垣立哉(ひがき・たつや)
1964年、埼玉県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中途退学。現在、大阪大学大学院人間科学研究科教授。博士(文学)。主な著書に『ベルクソンの哲学 生成する実在の肯定』『バロックの哲学 反-理性の星座たち』『西田幾多郎の生命哲学』『子供の哲学』ほか。主な訳書に『ベルクソニズム』(共訳、法政大学出版局)ほか。

平井靖史(ひらい・やすし)
武蔵野美術大学油絵科卒、東京都立大学哲学科・同大学院博士課程満期退学、福岡大学人文学部教授。近現代哲学、時間と心の哲学、記憶の形而上学。PBJ(Project Bergson in Japan)代表。著書に『世界は時間でできている ベルクソン時間哲学入門』(青土社、2022年)。共編著に『ベルクソン『物質と記憶』を再起動する 拡張ベルクソン主義の諸展望』(書肆心水、2018年)。

【書籍の情報】

檜垣立哉『ベルクソンの哲学 生成する実在の肯定』(講談社学術文庫)
ドゥルーズのすぐれた読解に身を寄せながら、ベルクソンの主著を丹念にたどり、その核心を浮かび上がらせます。同時に、ドゥルーズ自身の哲学の出発点ともなった、斬新で独創的なベルクソン解釈を提示してもいます。ベルクソンにとって実在とは、持続とは何か。どのようにして、直観によって本質的な差異を見出すのか。他者のない、否定性のない、そして外との弁証法的な統合もない哲学とは、どのようなアイデアなのか。著者によるベルクソンの現代思想における位置づけ、主要著作を通した整理、これ以上なくクリアで精密な解読は、ベルクソンに取り組もうとする読者にとって、最良のガイドとなるでしょう。(版元ウェブページより)

檜垣立哉『バロックの哲学 反-理性の星座たち』(岩波書店)
坂部恵、ドゥルーズ、ベンヤミン、ホワイトヘッド、オルテガ、ベルクソン、ジェイムズ、パース、西田幾多郎、九鬼周造、そしてレヴィ=ストロース。カントから続く哲学の理性的秩序に抗するかのように不合理な力や情念を解放し、非調和的な世界を描こうとした思想家たち。その光芒から思考の西洋を超えていく可能性を探る。(版元ウェブページより)

平井靖史『世界は時間でできている ベルクソン時間哲学入門』(青土社)
物質の時間から心の時間まで。多層的な時間が織りなす世界を素描する。わたしたちの周りにはたくさんの”時間”が存在している。例えばハエは光が点滅して見えるような時間感覚を持っているし、植物はわたしたちの持ち合わせている時間感覚では遅過ぎて気づかれないダンスを繰り広げている。時間の問題はわたしたちが想像するよりもはるかに複雑で、神秘的で、絡み合っている。ベルクソンの時間哲学に踏み込んで、もっとも馴染み深く、もっとも難解な「時間」を紐解いていく。唯一無二の入門書。(版元ウェブページより)


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