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続・Buen Camino 2023 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ⑨

9)サントドミンゴ・デ・ラ・カルサーダへ

 6/8(木)
 昨日に続いて、今日も寒い。朝、6;20に宿を出発した。
昨日同様、荷物の搬送を依頼するつもりであったが、5€札がなく断念した。幸い、風邪の具合も少し良くなっており、最後までそれほどきつい思いをせずに歩くことができたのは幸いであった。これからも、この調子で行ける事を願う。薬もあと少しを残すのみ。
 途中、昼食を食べた時に、千葉県から来たという男性と話をした。私と同い年で、昨日の宿でも一緒だった。「同行二人」の手ぬぐいを首から下げていたが、ここは四国のお遍路ではないので、お連れ合いを亡くされたのであろうか?

 今日も、なだらかな丘のアップダウンが続く単調な風景の中を行く。歩いても歩いても同じ麦畑の風景である。斜面の所々に野うさぎの巣穴があった。前を行く巡礼が立ち止まって、その方をじっと見つめていた。

麦畑
「名も知らぬ 路傍の花の エール受け」
「ひとり旅 見渡す限り 巡礼路」

 次第に標高を上げ、ゴルフ場がある町を通過すると、間もなく本日の宿に着いた。

サントドミンゴ・デ・ラ・カルサーダが見えた

 石畳が敷かれた、昔のたたずまいを色濃く残した町であった。アルベルゲは13€と少し高めであるが、その分、設備はきちんとしていた。宿は少々高くても、ちゃんと設備が整っているのが望ましい。途中のどろどろのぬかるみで汚れた靴を洗い、洗濯、シャワーなどを済ませた。裏庭には立派な干場もあった。少し仮眠して街を見物がてらブラブラしていたら、雨に遭遇した。こちらの雨はすぐに止むので、どこかで雨宿りをしようと思って探したが、こちらの家には軒がない。宿に帰り着くと、前の広場で食事をしていた人たちの姿も消えていた。 
雨が上がるのを待って聖堂や大きな鐘堂、歯車で動く昔の時計などを見学した。なるほど、この時計が刻んだ時間が、鐘によって人々に告げられていたのであろう。 

鐘楼から見える町の風景

 巡礼路なので工場などは規制されているのであろうが、それにしても、どの町にも産業らしきものが見当たらない。町の人を相手に営む小さな商店があるのみ。巡礼などの観光に依存しているのであろうが、コロナで観光客が減ったときは苦しかったのではないだろうか。これでは仕事がないので、若者は皆都会に出るしかない。 

昔の時計

 今日の夕食はピザとサラダで19.70€。少し高くついた。サラダが多く、ピザが食べきれなかったので、半分は持ち帰りにしてもらい、翌日の朝食になった。(21.0km、42,173歩)

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