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「NOPE/ノープ」を観て

【ネタバレ】先日、「NOPE/ノープ」観了。
もちろんすでに多くの考察で論じられているように映画をめぐる映画でもあるし人種問題の話とも言えるが、最大のテーマは別と感じた。

馬小屋、コイン、空からの落下物、フィッシュサンド、エンジェル(人名)、共に住む兄妹…。全て聖書から来ている。

猿の登場も面白い。猿はキリスト教にとってもっとも厄介な存在の一つだった。人類が類人猿から派生したと未だに信じない原理主義者もいる。
人は猿とどう接するべきか? 
キリスト教の重要なテーマの一つだ。

敵である「目を合わせてはいけないもの」とは?
私の解釈は、「未知」の概念そのもの。キリスト教は未知の世界を恐れ、それゆえに開拓する。それを原罪と呼ぶ。
我々は未知や混沌とどう対峙していけばいいのか。
現代において、それは「撮る」ことで解決する。

そういう話だと思った。

異様に観念的な映画だ。
お気に入りで傑作。面白い。カンヌ向きの作品である。

#NOPE #ノープ


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