ひぐ業考察『入江&沙都子黒幕説』

※この先、『ひぐらしのなく頃に業』本編のネタバレしかないので、アニメを先に視聴することをオススメします。

※『ひぐらしのなく頃に』『ひぐらしのなく頃に解』のネタバレも大いに含みます。先に視聴することをry




※2021/01/15放送、15話「猫騙し編 其の弐」視聴後の記事です。
しつこいようですが、大いにネタバレありますので、先に視聴をオススメします!!!
(特に15話は初見が最高に面白いからまず視聴してほしい)




ずっと「北条沙都子(ラムダデルタ)が黒幕」と考えてた私。
前回、「もしかして入江と沙都子の共闘なのか…?」と疑問が浮かんだ。


もし、入江監督が黒幕だったとしたら。

北条沙都子が協力を仰いでいたとしたら。

そう考えていくうちに、1つの物語が頭に浮かんだので、以下にまとめていこうと思う。




話の始まりは、こうだ。

昭和58年6月の惨劇を乗り越えた古手梨花。

彼女はその後、想像を絶する絶望を脱したが故に、何が起きても動じず、むしろ些細な不幸に人生のスパイスだと言わんばかりに喜びを見せるほど、世界中の誰よりも幸せそうな顔で日々を過ごし、中学生になった。

彼女は、雛見沢を出た。

興宮にある『聖ルチーア学園』に進学した。

毎日新しいことばかり起こる世界。
彼女の日常は煌めいていた。


北条沙都子は、待っていた。

兄の悟史が目覚める日を、待ち望んでいた。

北条鉄平の脅威に怯えながらも、それでも意識ある兄との再会を信じて待っていた。


しかし、彼女が中学生になったある日。

ついに兄は目覚めなかった。
結局まともに会話することもなかった。

治療薬の作り方は、その後の研究で明らかになっていたが、若い女王感染者から離れることなく育った寄生虫たちが寄生する“生きた人間”から得られる実験データがあまりに少なかった。
そして女王感染者は、既に村を出ている。

全ては手遅れだった。

兄を救うはずの治療薬は、作られなかった。


北条沙都子は、行き場のない怒り、悲しみを抱いた。
そして、いつしかそれは、激しい憎悪となった。

大好きだったはずの親友が、その笑顔が、あまりにも疎ましく思えた。


梨花は、梨花は、あんなにも幸せそうで、なんて羨ましいんだろう。
私は、いつ出所してくるかも分からないおじさまへの恐怖心を未だに抱きながら、それでもにーにーが戻ってくる未来を信じて、待っていたのに。

ああ、笑顔が鬱陶しい。

■年前、部活メンバーで乗り越えたあの6月。
鷹野さんは梨花の脳を開こうとしていた。
……もし実現していたら、
治療薬は完成していたのだろうか。
あの混乱に乗じて、たくさんの感染者のサンプルが得られていれば、治療薬は完成していたのだろうか。

もし過去に戻れるのなら。

私は犠牲を厭わない。
にーにーを目覚めさせるために。

だって、いいでしょう。
あなたたちは幸せそうなんだから。

私だって幸せになる努力をしたっていいでしょう。


彼女は願った。強く願った。

雛見沢に生まれた自分たちの感染は避けられない。でもそれならせめて、治療薬を作りたい。
兄を目覚めさせるためなら、どんなことでもするからと。


魔女が囁いた。

「過去に戻れる方法ならあるわ」

「古手梨花を、殺すのよ」


ある日、古手梨花は殺された。

親友であるはずの北条沙都子が
凶器を握り締めていたのが見えた。


これは、“幸せになるための努力”。

これは、北条沙都子の頑張り物語なんだ。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


つまり、目的は北条悟史の治療のためなのではないかと推測する。
また、北条鉄平の殺害も目的の1つかもしれない。


祭囃し編を経験した沙都子は、雛見沢症候群にまつわる機密情報を知っている。

入江診療所の正体も、入江・鷹野・富竹らの正体も、雛見沢症候群のことも、全て知っている。

そして中学生になった沙都子は、悟史の行方も把握していることだろう。


沙都子がもし、記憶を保持したままループしていたとしたら。

入江にそれを全て話したとしたら。


入江は沙都子を心から救いたいと願っている。
そんな沙都子から、未来のことを聞かされたとしたら。
彼はきっと、協力するだろう。

そして研究のために、再び人道を外れた行為を行うことを決心する。


こうして考えてみれば、物語の辻褄が合うように思う。


鬼騙し編

▼本編での結末まとめ
レナが発症。
鷹野・富竹、行方不明。
圭一、レナに刺されるも生還(しかし惨劇のあと病床で発症したような描写あり)
レナ、返り討ちにあい死亡。
梨花・沙都子、同じ刃物で何者かによる刺殺。
園崎魅音、無傷で生還。

▼仮説での真相まとめ
美人局を知ったレナ、自然発症。
父親を守るため、間宮リナを殺害。その後ゴミ山に現れた圭一に犯行現場を目撃された、また隠れて大石に会っていることを知り、警察にリークされていると思い込み、「圭一くんに隠し事があるように、レナにだって隠し事あるんだよ」と遠回しに警告をするが、その夜に大石と電話をしていることを知り、殺害を計画する。
鷹野・富竹、入江診療所にて監禁される。
監禁を隠すため、入江診療所改装中となる。
梨花、圭一を呼び出し2人きりで話をする。
遠くから目撃したレナ、2人が「レナ」と言ってることから、自分のことを話していると気付く。しかし断片的にしか聞こえないため、圭一がレナの犯行を梨花にも話したと誤解する。
梨花を口止めするため自宅を訪問、殺害。それを目撃した沙都子も殺害。(※1)
圭一を殺害するために自宅を訪問。
沙都子を失った入江、絶望し悲しむが、ループを信じて、圭一に治療と称して注射、強制発症させて生きた被験体として収容、研究を続ける。

(※1)いまいち納得がいってない。
殺害を計画するにしても、圭一に対しては警告や様子見があったのに、梨花に対してだけアッサリ決断しすぎな気がする。
魅音の話によると「レナがあんなことになった次の日」に梨花と沙都子が遺体で発見されたとのことだが、このセリフからだけでは、2人が死亡した日時が不明瞭で、レナが亡くなった場所も日時もハッキリは描かれていない。その為、「梨花宅→圭一宅」でも「圭一宅→梨花宅」でも可能性がある。
しかしそれぞれ、梨花・沙都子が先だった場合の返り血の処理についてや、圭一が先だった場合のレナの体力や死亡場所、また警察の調査で『レナの犯行』ではなく「気が狂った犯人の犯行」となっていることなどに疑問が残る。(狂人=レナと疑ってるのかもしれないが)

綿騙し編

▼本編での結末まとめ
園崎魅音が発症。
鷹野三四、軽トラックで逃亡、行方不明。
富竹ジロウ、軽トラックで逃亡、行方不明。
公由喜一郎、失踪後古井戸より遺体にて発見。
古手梨花、学校で山狗と話している姿を目撃された後、便槽にて遺体発見。
前原圭一、監禁され生還。
園崎詩音、古井戸より遺体にて発見。
園崎魅音、廊下にて死亡。
北条沙都子、廊下にて死亡。

▼仮説での真相まとめ
鷹野・富竹、入江指揮の山狗に追われて逃亡、終末作戦を未然に防ぐために確保し、入江診療所にて監禁。
詩音、鷹野・富竹の行方不明に怯える。
発症しかけの魅音、様子のおかしい詩音から聞き出し、4人が祭具殿に侵入したことを知る。
魅音発症。御三家が行っていると思い込み、想い人の圭一が殺されるかもしれないと考え、御三家の殺害を計画する。
園崎お魎、発症した魅音に殺害される。
公由喜一郎、発症した魅音に殺害される。
園崎詩音、魅音の暴走を止めようとするが、聞く耳を持たない魅音と乱闘、殺害される。
深夜3時までかかり魅音は睡眠不足となる。
古手梨花、昼休みに殺害される。(祟騙し編では外トイレの鍵を魅音が持っている)
魅音「作業着の人と話していた」と嘘の証言。
「直前まで圭一が梨花と話していた」と証言する沙都子、圭一に疑いの目を向ける。(発症したかもしれないと疑っている)
魅音、沙都子のその圭一への疑いの目を、圭一への殺意と錯覚。
帰宅後、梨花が見つかったと嘘の情報で沙都子を自宅に呼び出し、殺意の疑いが晴れるまで様子を見るために監禁。(※2)
魅音、圭一へ電話。村人から圭一を守るために地下室に監禁。
魅音の確保と沙都子救出のため、入江率いる山狗が園崎家を訪問。
監視カメラで確認した魅音、沙都子が呼びつけたと考え、沙都子を殺害。
魅音、首を掻きむしって死亡。
一足遅かった山狗、沙都子の救出は出来なかった上に魅音も死亡したため、何もせずに撤収。
銃声を聞きつけた警察が駆け付け、唯一生き残っていた圭一を保護。

(※2)
魅音は監視カメラをひと目見て敵意を感じ取っていた。つまりカメラに写っていたのは部活メンバーなどではなく警察や山狗、または入江などの大人の姿だったと思われる。
また、沙都子の遺体は廊下で発見された。園崎家の庭はとても広い為、沙都子は圭一のあとから来たのではなく、元々園崎宅の何処かにいた可能性がある。

祟騙し編

▼本編での結末まとめ
大石蔵人が発症。
全員射殺される。

▼仮説での真相まとめ
自然発症に任せていては惨劇しか起きないと学んだ沙都子(&入江)。
人為的に発症させることを試みる。
北条鉄平の来襲により、予想外の軟禁生活となるが、北条鉄平と正攻法で闘い(本編通り)、脱する。
綿流しの日、入江はターゲットを普段から快く思っていなかった大石にする。
鉄平から救ってくれた圭一に恩を感じた沙都子と入江、彼だけは守ろうと計画。
沙都子は圭一を家に誘い、祭りの会場(大石の強制発症)を入江に任せる。
ところが、ここでそれぞれ予想外の事態に発展。
入江のほうは、大石を確保して強制発症させたが、大石がそれを脱して確保失敗、乱射事件へと発展。
沙都子のほうは、警察に引き取られたはずの鉄平が一時帰宅していることに気付かず、圭一との乱闘に発展。助けようと思った彼を亡くしてしまう。
守りきれなかった後悔を抱きながら祭りの会場に戻る。そこでまさかの乱射事件に遭遇。
沙都子も巻き込まれてしまう。
入江診療所は村人の手当で手一杯のため、圭一は興宮の病院への入院となる。

猫騙し編

この回は、2話終了時点の現在、情報があまりにも少なすぎるため、考察が非常に難しい。
殆ど憶測であり、確証もない。

猫騙し編①

▼本編での結末まとめ
赤坂が発症
梨花を人質に立てこもり
梨花を殺害
ガソリンを撒いて爆破

▼仮説での真相まとめ
警察繋がりで赤坂を強制発症(※3)
立てこもりの動機や状況としては罪滅し編のレナ=赤坂 魅音=梨花のような物語だったのかもしれない。
梨花が焼死したので目的達成できず
(目的=被験者サンプル回収&女王感染者の生きている脳の保護)

猫騙し編②

▼本編での結末まとめ
園崎茜が発症。
刀で御三家惨殺

▼仮説での真相まとめ
茜を強制発症(※3)
梨花が殺害されたので目的達成できず

猫騙し編③

▼本編での結末まとめ
公由喜一郎が発症。
古手梨花を生贄にするため沼に沈め殺害。

▼仮説での真相まとめ
公由喜一郎を強制発症(※3)
梨花が殺害されたので目的達成できず

猫騙し編④

▼本編での結末まとめ
前原圭一が発症。
エンジェルモートに立てこもり、スタッフと友人撲殺。

▼仮説での真相まとめ
前原圭一を強制発症(※3)
今回も罪滅し編に似た形で、レナと圭一の立場が逆転した状況だったかもしれない。
沙都子も殺害されたためループ。


(※3)
何故このメンツなのかの考察が難しい。
・警察繋がりで赤坂にしたのかも
→大石の確保に失敗したのなら、更に体格のいい赤坂をターゲットとするというのは疑問。
・余所者をターゲットにすることをやめ、村の人間にしようとする理由があったのかも。
→だからといって初っ端に戦闘力の高そうな茜になるのは疑問
・戦闘力が強そうな人間を狙っているのかも
→となると何故公由?
・御三家にこだわる理由があったかも
→となると何故圭一?
・出身は余所、今は雛見沢、みたいな人物を狙ったのか…?


沙都子と梨花のループはリンクしているが、お互いがそのことにまだ気付いていないような気もする。
猫騙しに関しては分からないことが多すぎる…

引き続き『沙都子&入江黒幕説』で視聴を続けるつもりである。


来週は猫騙し編の3話だ。



以上。

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