響け!ユーフォニアムの原作改変を知って自分語りをはじめる

原作改変について思うことを自分語りを交えて書きます

もともとアニメは好きではありませんでした

もともと私は漫画が好きです
ですがアニメにはあまり興味がありませんでした

好きな漫画のアニメ化
そこに当たり前のように入ってくるアニオリ
アニメオリジナル展開 原作改変が嫌いでした

「このキャラはそんなこと言わない」
解釈違いを見せられるのが嫌でした
キャラがブレているのを見るのが嫌でした
間延びした展開が嫌でした
原作に存在しないオリキャラとのカラミが嫌でした
原作の途中で終わっちゃうのが嫌でした

好きな漫画は漫画だけ見てれば良い
アニメは見なくていいと思ってました

惑星のさみだれ

この漫画がすごく好きです
アニメ化されるときに原作者が直接かかわり最終話まで放送すると知りました
これなら原作改変が存在しない
これは見なくては!と思いました

いざ放送が始まり思ったこと
作画は残念でした
でも内容は原作準拠でした
セリフもストーリーも原作を丁寧に追ってました

原作どおりです
でも面白くありませんでした

なぜなんだろう?と原作を見直しました
やっぱり面白い 泣ける
でもアニメは面白くない
原作の通りのはずなのに面白くない

たしかに致命的に作画はやらかしてました
けど原作の作画もそんなに上手いわけでもない(いや好きなんです本当に)
作画がダメなだけでこんなに違うのか?
なにが違うんだろうと考えました

アニメを見る

アニメというものを知らないからかもと思いアニメを見始めました
魔法少女まどか☆マギカ
宇宙よりも遠い場所
リコリス・リコイル
水星の魔女
BanG Dream! It’s MyGO!!!!!
面白い

原作を知らない原作ありも見ました
ぼっち・ざ・ろっく!
お兄ちゃんはおしまい
面白い

原作が好きなアニメも見ました
私の百合はお仕事です
葬送のフリーレン
ダンジョン飯
しっかり原作どおりだけど面白い

戦国妖狐
さみだれ作者のアニメだけど面白い

アニメと漫画の違い

漫画はページが決まっています
一枚絵の中に沢山の情報を込めることができます
時間経過を無視して一枚絵の情報をじっくり読み解くことができます
コマの大きさを変えることができます
地の文で説明が簡単です
長ゼリフも1コマに収まります

アニメは時間が決まっています
動きを表現できます
声に感情をいれることが可能です
表情の変化、目線の動きでも感情表現可能です
劇伴や効果音による印象操作が可能です
画面の大きさが変わりません
地の文がセリフになってしまいます
長セリフは時間がかかります

得手不得手があることから漫画のままアニメにするとセリフが冗長になったりします

間の取り方や緩急
シーンの切り替え
感情表現
アニメと漫画は別の表現手段だと知りました

アニメ化するということは一度漫画原作を砕いて再構築する必要がある
どこのシーンでなにを見せて視聴者がどう感じるかを計算して再構築する
生まれ変わらせる必要がある
漫画をそのままアニメにしたのでは漫画の感動がアニメでは表現できないことがあると知りました

陰の実力者になりたくて!

原作が好きなアニメのひとつ
WEB版の小説原作があって書籍版に改修されて
さらにコミカライズ版がある作品
こういったタイプの作品はコミカライズ版がアニメの原作として使われることが多いと思います
そのため漫画が原作と思うファンもいますしそれが正しいケースもあります
コミカライズ版にとっては小説が原作となりアニメ版にとってはコミカライズが原作になるケース
もちろん真の原作は小説なんですが小説を元に構築された漫画もまた原作といえるかもしれません

陰の実力者はコミカライズ版を原作として使わずWEB版と書籍版を組み合わせつつアニオリ要素をいれてきました

原作者監修のアニメなので認められた原作改変です
文明が進んでいる
原作にでてこない銃や蒸気機関車が登場します
1話がコミカライズ版に存在しない(アニメ放送後に追加されました)話を入れていきました(原作小説には存在してます)
コミカライズ版では転生前はマッチョ体型だったというオリジナル要素がありましたが、それは不採用となりました
原作未登場のキャラも出して好きに動かしてました

大きくアニオリ要素を入れてる
コミカライズファンからの批判もありました
原作ファンからの賛否両論もありました

でもものすごく面白い
原作の良さが生きている
間違いなくこれは原作の魂を継いでいると感じました

監督のTweetなどでわかった経緯として
監督が原作のファンで原作理解が深すぎて原作の良さをアニメで表現するために原作改変を加えたということでした

原作改変を原作者が快諾したことで生まれた傑作
このアニメをもとに「カゲマス」というソシャゲが生まれました
ソシャゲからはアニメ版が原作とも言えます
WEB版 書籍版 コミカライズ版 アニメ版 ソシャゲ版 増えていく世界
原作への理解が深いファンが作ったアニメの魅力を見せつけられました

この作品でアニメ化という現象への認識が根底から覆されました

個人的にアリと思う原作改変

原作者が改変を承諾していることが必須です
作者は神
神は自身が作った作品のその先、届いたファンが作る世界も見る権利があると思います
逆に見ない権利もあるので改変を承諾するかは原作者自身の判断が最上位です

表現手法によるアニオリやシーンのカットは仕方ないと思ってます
1話25分程度とクールの制限があるためカットが発生します
見たいシーンが見れないのは残念ですが受け入れます

ファンの目線として受け入れられる内容
キャラがブレていないならシーン追加やオリジナル展開もあり
原作を深く知り考えられたファンによる追加エピソードは原作の世界を広げる可能性があると考えが変わりました

ファンだけに許される特権として嫌なものなら見なくていいというものがあります
私が以前そうだったように原作だけを見ていればいいわけです
コミカライズ化もアニメ化も作るにあたってどうしてと制作者の解釈が入ります
その解釈を許容できるかどうかはファンが決める自由があります
「嫌なら見るな」ではなく「嫌なら認めなくていい」自由です
感想や解釈は個人 本人 自分自身のもの
ぶっちゃけここは作者ですら介入できない世界です

感想というもの

感想は個人の考えです
個人の考えは個人のもの自分の中から生まれた自分だけの解釈です
たまに好きだと言ってる作品に「私はその作品嫌い」とわざわざ言ってくる人がいます
まったく意味がありません
感想は自分自身の経験、認識、思考、感受性、読解力などなど自分自身アイデンティティから生まれたある意味自分独自の創作物です
他人がどう言っても否定できるものではありません
他人の感想と共有共感はできますが、否定を受け入れるわけがありません

感想は個人のものです
逆に言うと個人の考えを作者やアニメ制作者に押し付けるのはおかしいと言えます

自身の思いと違ったものが作られたとしても制作側を叩くのは良くないです
「正しいことをしている」人は他者を傷つけていることに鈍感になります
悪意が広がった先には悲劇しかありません
感想を言うことは自由ですが制作者に対して「わからせ」しようとするのは違います

私のやらかし

ある原作小説のコミカライズに対して批判的なレビューをしたことがあります
原作のテーマと解釈違いの作品になっていたため読んでがっかりしました
同じような被害にあう人がいないようにと自分ではよかれと思ってレビューを書きました

結果
「役に立たなかった」票がたくさんつきました

それまでにレビューをいくつか書いてきて「いいね」票がちょこちょこつくことはありました
それに対して「役に立たなかった」票は1〜2件くらいつくことはあっても気にするようなものではありませんでした

そのコミカライズ版のレビューには数十件の「役に立たなかった」票がつきました
そこではじめて思い知りました
私が好きじゃない作品であっても好きだと思うファンがいるんだと
私はそんなファンの気持ちを害することをしたんだなと思い知りました

自分の価値観で好きはいくらでも伝えていい
でも嫌いは他人を害することがある

そのレビューは消しました
それ以降いいとと思ったもののみ好きな感想のみレビューを書くようにしようと心がけています

好意と悪意

悪意を受けて心を傷ませるクリエイターが多くいます
なぜ好意より悪意が心にささるのか?

好意は自分に向いた感情です
相手からもらって自分が気持ちよくなる
そのため好意を共有しようと感想を書いていくと同意する人が生まれて周りに広がっていきます
それでも向いている方向は個人個人の自分の方向です
横に広がって縦には伸びないイメージです

悪意は相手に向いた感情です
相手から受けたと思い相手に向けた攻撃の感情です
そのため悪意を共有すると悪意が研ぎ澄まされて鋭くなり捻れて回り尖っていきます
鋭く相手の心に突き刺す殺意を持った武器になっていきます
縦に縦に鋭く尖っていくイメージです
向かう相手は一人の人間です

温かい布団の中に包まれていても、一箇所水で濡れているだけでそこばかり気にしてしまいます
クッションの効いた靴を履いていても、一粒の石が入ってきただけで歩くのが困難になります

好意は刺さらず、悪意は刺さります

悪意を持った人は自分は正しいことをしていると思っています
悪いのは相手だから自分は正しい
正義の刃を尖らすことは正しいことだと錯覚します
でもよく考えてみると、はじめはそんな大きな感情を持ってなかったはずです
いつのまにか悪意に飲まれてしまってる

悪に堕ちる 悪に溺れる 悪に染まる
よく言ったもので、悪意を持っていると悪意は大きくなっていきます
結果的に相手の心にどうしようもない傷を作る
最悪なことが起きる
そうなってから「そんなつもりはなかった」と思うわけです

クリエイターの方へのお願い

クリエイターの方は悪意は見なくていいです
ブロックでもミュートでもして見ないようにしてください
悪意はどうしても尖るし刺さるし盛られる特性がありますのでそれが真実だと思わなくていいです
届かない相手も冷静になって時間がたてば届くかもしれませんし、仮に届かなくても問題ありません
クリエイターはあらゆるものを吸収しようと真摯に受け止めようとしますが悪意は柄のない刃のようなものです
持つだけで刺さる傷つける刃です 使い物になりません
悪意は受け取らなくていいんです

「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」
悪意には底がありません
見れば見るほど知れば知るほど落ちていく深すぎる穴です
いない敵を作り自分を蝕みます

好きだと言ってくるファンの言葉
それだけを信じてほしいと思います
好きですという想いは本物の想いです
たしかに存在する一人の人間が捧げている本物の想いを信じてください

漫画オタから漫画&アニオタに

自分語りに戻ります

いろいろなアニメと出会えたことで
漫画オタだった私が
漫画&アニオタに変わりました

おかげで
夜のクラゲは泳げない
ガールズバンドクライ
といった作品にも出会えて幸せです
まあこれらはアニオリじゃなくてオリアニですけど

アニオタにならなければ出会えなかった作品です
アニオタになってよかった

ダメな原作改変

もちろん全てのアニオリを肯定しているわけじゃありません
ダメな原作改変の作品もあります

原作の魅力や理解のない監督が作る作品はダメです
勝手に原作に存在しない思想信条を差し込んでくるやつはファンを馬鹿にしています

原作者の承諾がない原作改変は論外です
あくまで作品は原作者のものです

怪異と乙女と神隠し

今期で大きな原作改変をいれた作品1
原作のファンです
これはアリな改変と思えました
制作から愛を感じます
どんな結末にしてくるのか楽しみです

アニメがどんな内容だとしても原作が変わるわけではありません
もし仮にアニメが好みの結果じゃなくても原作があるから平気です

響け!ユーフォニアム3

今期で大きな原作改変をいれた作品2
こっちは原作知らないのでアニメオタとしての感想

アニメは原作者が書かなかったけど、あったかも知れないifを表現していると思います
真由を救うルート
真由に勝てなかったルート
もし久美子が真由を救おうとしたらどうなったか?というif

ユーフォは長い年月をかけて作られた作品です
アニメ制作に愛がないわけがありません
思い入れが軽いわけがありません
長年ユーフォを制作していて誰よりも原作を深く読みこんで理解してアニメという形に昇華したアニメ制作
そのアニメ制作が悩み悩んだ末に原作者やスタッフに承諾を得たアニオリ
見る価値があると信じてます

私はそれが見たいと思います

推しの子2期 2.5次元編

夏アニメで放送される推しの子2期
放送前なんですが原作ファンなんで一言

ガッツリ原作改変がテーマなんですよね
なんかタイミングが神がかっているというか…

なんというか
すごい


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