フジコ・ヘミングさんフォーエヴァー
フジコ・ヘミングさんの訃報が報道されたのは先月の5月2日。
今年の3月から療養中で、4月21日に逝去との急な事態は、近親者のみで執り行われた葬儀後の公表となりました。
フジコさんの公式サイトで「神の御許に旅立たれました」と記されていた【ご報告】を目にしたとき、天国や神さまについて語っていらしたフジコさんの声が耳に浮かんで、わたしはやっと永遠のお別れを実感しました。
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フジコさんの演奏、フジコさんのことばにオイオイと魂が震えた一人として、ここにフジコさんのドキュメンタリー映画(2018年公開)の予告をリンクします。フジコさんの魅力がギュッと詰まった1分53秒です。
この映画を観た日のこと。
観る前のドキドキ感も含めてはっきりと覚えています。
名古屋の栄、PARCO8階にあるセンチュリーシネマでの上映初日、仕事帰りにいそいそと栄に向かったような……と、ここはちょっとうろ覚えですが。
通路を挟んで東館、西館、南館と分かれている名古屋独特なPARCOの渡り廊下を渡ったことはしっかり覚えていて、うすい空の色と路地の景色がいい感じにきれいで、思わず立ち止まって眺めたこと。
映画前の高揚感と相まって鮮明に記憶に残っています。
それほどまでに、わたしの気分は高まっていて、映画を観に行くというよりも、フジコさんにお会いしに行くのだという心持ちになっていました。
そして、その心持ちはどこか神妙で――。
「深いよろこびは、楽しさより、深刻さがひそんでいる」
というモンテニューの言葉を思い起こすほどでした。
この”深いよろこび”をわたしが体感するのは、決まって、会いたかった人に会いに行く直前です。
いつかそのことを記事にしたいと思っていましたが、今回がそのときだと思いました。
感想を述べるのがニガテため、映画についての感想はいたって短くなりますが、初めて聞いたフジコさんの声にフジコさんを感じて、映画開始早々、目頭が熱くなったわたしなのでした。
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フジコさんの映画を観に行くだけでもドキドキだったわたしが、ついに、フジコさんのコンサートへ行けたのは2021年6月21日。
映画鑑賞から3年の月日が流れていました。
会場は、金沢駅東口にある石川県立音楽堂。
2021年1月。
金沢での生活をスタートしたばかりの頃、片付いてきた部屋でホッと一息、流し見していたテレビのCMの合間にパッと出現した”フジコさんのコンサート情報”に、思わず立ち上がったわたしが、即行、予約手続きに入ったのは言うまでもありません。
このために金沢へ越してきたのだと思ってしまうほどの衝撃でした。
迎えた6月21日。
仕事がある平日夜の開演でしたが、午後休をとって、一度帰宅してちょっとおめかしする時間を持ちました。
おめかしをすることで気合がみるみる高まって、「さぁ、行くよ!」の意気込みで向かったコンサート。
フジコさんが登場されたときの胸の鼓動。
フジコさんの演奏を直に耳にできた感動。
息をのんで聴き入りました。
すべての演奏が終わって舞台から降壇される際、右手をあげ、客席に向かって手を振ってくださったフジコさん。
その、なんともチャーミングな一挙一動。
思い出すたび、フジコさんの笑顔と重なって、胸が熱くなります。
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ここからは、わたしのフジコさんコレクション。
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ここで、少々、気恥ずかしいも、わたしの手帳に記していたフジコさんのことばを二つ。
・どこへ行ってもおちつかなかった。
自分のための世界ではないと思った。
・自分がやっていることは正しいと信じればそれでいいですからね。
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最後に、フジコ・ヘミングの『魂のことば』から。
天国のフジコ・ヘミングさんに
わたしの感謝の気持ちが届きますよう!
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