見出し画像

いまさらDEATH STRANDING 感想(前編)

傑作に触れた時のなんともいえない高揚感に浸る、
人生で何度も味わえるものではないこの「最高で革新的なゲーム」
久々に美味いものを食べて心は踊り狂うのである。

画像5

伝説の配達人と呼ばれるサムポーターブリッジズ(ノーマンリーダス)が
未来の荒廃したアメリカを、舞台に分断した都市と都市を物資を運ぶことによって人々に希望を届ける。「なわ」をテーマに人々を結びつけ、それはコミュニティーであり、信仰、愛、家族のようなもの感じる。

四番手よっしーでございます。もう半年ぐらい前にプレーしたゲームなので記憶の掘り起こし、録画したものを見返すなど過去にどんなことを感じていたかを探す旅でした、、、、汗

ファミコン世代の完全なゲーム人です。ファミコンからゲームボーイ、プレステ、セガサターン、、、ビデオゲームが生まれ、それとともに育ち、ゲーム史とともに生きた世代。ゲームおっさんでございます!
今後映画等々のレビューをできればなと構想中。

最近感じるゲーム業界

ビデオゲームというジャンル(AAAタイトルに限って言えば)今では映画産業に匹敵するほどの開発費、時間、技術、大規模なチームが必要になっている。発売して売れなければ倒産するということがざらにある業界。それはビジネスと直結していなければならないし、成功が約束されていなければならない。ビジュアル面、技術面が進化を重ねながらも大きな欠点がある。同じジャンル、過去作のリメイク、人気作品の続編ものがばかり続いてしまう、「ビジネスでの失敗」が許されないからであり、これはは本当に残念でならない。映画、ドラマでいうところの「女性が楽しめるもの」「子供が楽しめるもの」が圧倒的に少ない。(任天堂が一社で背負い込んで頑張っているが、、)多様性にとんでいるように思われるゲーム業界だがメインターゲットである刺激を求める「若い男性が楽しめるもの」で埋め尽くされてしまっているのだ。ほとんどのゲームが同じ用なものが焼き写しが世の中に出回っている。画期的なアイディア、独自性が強い作品がほとんど生まれない。

画像2

グラフィックを落としてアイディアで勝負するインディーズゲームも世に多く登場してきた。『マインクラフト』のようにクリエイティブ性が際立ったもの『アンダーテイル』一癖あるゲームが評価されてきたのも近年のことだ。

といってもユーザーはワガママなのである、、、、、ゲーム性とビジュアルが超1級級品であるAAAタイトルというものを求めている。
それでいて斬新なものが欲しいわけなのだ。そんなゲーム業界大変ななかAAAでもありインディーズの香りがする恐ろしいゲームが2019年に爆誕した。それは私がこよなく愛するゲームとなった。デスストランディングである。

プロダクション立ち上げだけで感動

画像5

本作『DEATH STRANDING』は、小島秀夫監督がコナミで『ポリスノーツ』『ZOE』『メタルギアソリッド』シリーズを手がけた後紆余曲折あって独立、、(不穏な噂や、コナミで冷遇されたなどがネット界隈で飛び交う、縁を切られたのか、、、?)コジマプロダクションを立ち上げた。

1から立ち上げたコジマプロダクション、ゲームエンジンも事務所もチームもいない状態からのスタートし、ソニーのバックアップがあったが完全なるインディーの会社である。秘書を雇ってほそぼそと小説やCM撮影でもやるという話があったらしいが「才能」がある彼を世間は許さなかった。映画監督であるギレルモデルトロや世界中の彼のファンからAAAゲームを作って欲しいという意見がたくさん届く。

何もなかったが小島監督には「つながり」があったのだ。過去作のファン、仕事関係の人々、同業者の支援それはまさしく「つながり」から産まれたスタジオであり「才能」という責任がもたらした運命なようなものを感じる。
コナミから解き放たれた天才が最初に手に取ったのはかけがいのないものだったはずだ!

登場人物が真剣なだからこそユーザーは引き込まれる

画像5

デスストランディングという現状により都市や人々が分断されてしまった世界が舞台なっている。文明発達となりたち、そこに宗教が芽生え始める。ポストアポカリプト的な世界で「伝説の配達人」が紡ぐ話は奇妙で魅力的だ。各地に散らばった人々に配送するかたわら、カイラル通信と呼ばれる巨大ネットワークで北米をつなげるオンライン要素であるストランドシステムは斬新でユーザー同士の絆を深めるものとなっている、橋やハシゴをユーザー間で共有する。

本作を遊んどいると専門用語が頻繁に登場するのだが、そこまで難解というわけではなく丁寧に物語と一緒に語られていく。ユーザーを混乱させることなく主人公サムと一緒に世界を理解していく点は本当に親切だ。タイトルにもなっているデスストランディングという現象、BT、BB、ヴォイドアウトなどなどは独特な設定ではあるもののSFに対して監督な異常な愛情も感じ取れる。

そこがまずストーリーを進めていくことで大事なことなのだと改めて関心をした。登場人物もこの世界で起きている真相を知らないということだ。各キャラクターが計画を練りに練り仮説をたて作戦を遂行していく、ブリッジズという組織はプロ中のプロ。そんな頭がいいやつらが何かわからないものに対して思考する姿は熱くなる!知り得ない事実に対してのロマンがそこにはあるし、登場人物たちが真剣であればあるあるだけいい。

ここのルート選んだのは俺だけじゃないのか!?という錯覚を与えるプレイング

画像5

プレーしていて気づく点はこのゲームはインタラクティブな部分とストーリーのバランスが絶妙なのである。どちらが多いわけでも少ないわけでもない、ここまで緻密にプレイングとストーリーに親和性をもたせ実現できているタイトルがどれほどあるだろうか。。。小島監督自身が失敗を重ねたメタルギアの偏ったバランスを今回ではっきりとクリアしたといっても過言ではないだろう(ムービーゲーといわれたメタルギア4の時は本当にひどかったw)
映画的表現を持ち込んだ等同時にゲームでしかできないことに足して異常な情熱がある小島監督、勘違いされがちだが映像よりもゲーム性が強い作品が彼の真骨頂であり天才といわれる所以である。

画像6

その天才が用意したのが「配達」という要素、通常のAAAタイトルではお目にかかることのできない今まで一度も見たことも聞いたこともないゲーム性。面白いのかつまらないのかの議論が発売当時渦巻いたことはいうまでもない。複雑な設定はあるもののまさしく配達人サムのゲーム、ゲームゲームしたゲームなのだ。目的地Aから目的地Bまで荷物を運ぶだけなのだが、それこそが革新的に面白い!目的地Aから目的地Bまで荷物を運ぶだけなのだが、それこそが革新的に面白い!配達をするだけなのに!

シチュエーションは豊富で険しい山道、雪山、川、物資は奪いにくる人間、姿が見えない存在との戦闘。どのルートを通るかはプレーヤーに委ねられて部分が多く、崖に挑む際はハシゴ、ロープなどを駆使しその時その時の状況に合わせて乗り越えていく。橋といった建造物もたてることができる。配送の前には事前準備、荷物の総重量を意識する。このちまちました作業が楽しい。このゲームは歩くこと、走ること、体にかかる重さに対する再構築により歩いてるだけでたのしい、転びそうになったら踏ん張るという仕組みが慣れてくると手に馴染んでくる。「ここのルート選んだのは俺だけじゃないのか!?」「装備も尽きてここまできた俺すごいんじゃないか」ゲームに没入する要素のひとつの自分ごとになる体験ができる。それと同時に自分がうまいんじゃないかと錯覚させてくれるこのゲームのレベルデザインが半端ない。

画像7

またもう一つの新しいゲーム性としての要素が生きてくる。ソーシャル・ストランド・システムによって他プレーヤーの建造物が自分の世界に表示される。逆もまた然り。橋やハシゴ、ロープを使ってくれた場合「いいね!」というポジティブ要素のみの評価が相手ないし自分の世界に届く、その「いいね!」がある種の承認欲求を満たしてくれる。世界の誰かが役立ってくれたんだという特別な感覚になる。
誰の為かは判らないが、誰かがこの自分の建築物があることによって楽に進んでくれるのであれば、それは単純に嬉しい気持ちになる。自分の心が踊る瞬間がそこにあることを気づかせてくれたのだ。人間と繋がりの証明である「いいね!」もっとほしくなるとも思えるようになる。険しいルートを通ることもに喜びから他者への思いやりへシフトさせられたのだ。配送はさておき建築物をたくさん作ることに専念していく。そこには遊びかたの多様性と自分ごとになってしまったゲームへの理解度、攻略が進んでいく。この体験はどんなゲームでもできるわけでは決してなく、小島秀夫が打ち出した全く新しいゲーム性というのはこのことなのだろう人を魅了して離さない奥の深さがこのゲームに満ち満ちている。

画像9

後編へつづく、、、、

画像8

ぜんぜん、、、まとまらなく、、、だらだら、、、、、


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?