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折りたたみスマホは市場のスタンダードになり得るのか(Galaxy z fold 3)

どうも、かねとこ山です。

この前、折りたたみスマホの「Galaxy z fold 3」を購入しまして。


今回はこの折りたたみスマホを使用してみて思ったこと、及び今後も普及していくのかどうかについて書いていこうと思います。

最近のスマホ市場はつまらない

突然ですけど、最近のスマホって、いまいちぱっとしないと思いませんか?

直近ではAppleから新型iPhone13の発表がありましたが、お世辞にも劇的に進化したのはカメラくらいで、人々の注目は新型ipad miniに集まっていました。

もちろん、新型iPhoneの新しい機能は素晴らしいものです。

ピントを自動で切り替えてくれる「シネマティックモード」を使えば誰でもプロ並みの写真を撮れますし、リフレッシュレート(1秒間に画面切り替わるコマ数)も120Hzに対応して画面がこれまで以上にヌルヌルです。

ただ正直な話、5sの指紋認証やiPhone XRの立体的な触覚フィードバック、iPhone 11 Proのトリプルカメラ以上のワクワクは全くありませんでした。

あの発表を見た上で、即買い替えを決意した人って、ぶっちゃけ少ないと思います。

といいますか、iPhoneに限らず市場のスマホそのものが、どれも頭打ちって状況なんですよね。

基本的に、一般人が使う上ではスマホのスペックは今のままで十分です。スマホを高性能ゲーム機として見るなら別ですが、ほとんどの人はスマホのスペックを要する作業なんてしてないと思ってます。

いわゆる格安スマホが流行ったのがいい例ですね。スマホの用途がSNSや動画視聴ならこれで十分ですし。iPhoneの半値でそれなりのスペックのスマホは十分買えます。

最近の格安スマホだとXiaomiとかOppoとかそこらへんでしょうか。


これがiPhoneになると、買い替えのたびに10数万払うことになります(リセールバリューを考慮すると実質5割くらいで買えるのですが、話がややこしくなるので、ここでは考慮しません)。

消費者にとって、新型発売のたびにこの値段を支払うのは結構負担ですので、新型iPhoneの買い替え自体が億劫になるのは必然でしょう(それでも脳死で買い換える人がいるから恐ろしい)。

ましてや、目立った仕様変更が無いとなれば、なおさら買い換える理由が見当たりませんよね。

スマホ市場の目立った変化がない状態は、会計士試験の経営学で例えると、「持続的イノベーション」はあるものの、「破壊的イノベーション」が起きてない状態です。

持続的イノベーション:既存製品のパフォーマンスを高める技術(カメラ解像度の向上、電波の繋がりやすさの向上)
破壊的イノベーション:既存の評価軸では劣るものの、持続的技術の軌道から外れた全く新しい技術(ガラケーからスマホへの技術進歩)

要するに、ガラケーからスマーフォンに移行した時のような、画期的なイノベーションが起こってないというのが、現在のスマホ市場の現状といったところでしょう。

折りたたみスマホ「Galaxy z fold 3」を買った経緯

そんな中、僕は昔から「折りたたみスマホ」というモノがずっと気になっていました。

これは有機ELディスプレイの登場により可能になった技術です。

有機ELディスプレイの特徴は「発色の良さ」で説明されることがありますが、最大の特徴は「折り曲げることが可能」という点です(意外と知られてない)

この「折り曲げることが可能」という特徴から、各企業がこぞって折りたたみスマホの開発に乗り出しました。

現在、この折りたたみスマホを開発してる主な企業はGalaxy、HUAWEI、Xiaomiですが、HUAWEIはトランプ政権にGoogleサービスを剥奪されているので、実質的にGalaxyかXiaomiの2択でしょう


新型のGalaxy z fold 3は、念願のおサイフケータイ&Sペンによる入力に対応したので、今回購入に踏み切った次第です。

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※画像は https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/10975/ より引用

折りたたみスマホのメリット

折りたたみスマホの最大のメリットは、「大画面を常に携帯できる」の一言に尽きるでしょう。

スマホを「情報消費に特化したデバイス」と捉えるならば、画面の大きさは最も重要な要素と言っても過言ではありません。ちなみに今回購入した端末は、閉じた状態で6.2インチですが、開いた状態では7.6インチとなります。

もちろん、最近の小型タブレット(ipad mini等)の中にはポケットに収まるモノも存在します。

ですが、いくら小さいサイズだからといって、常にタブレットをポケットに入れている人なんていません。シンプルに歩きづらくて邪魔だからです。

そのため、例えば電車内でタブレットを使用する際は、タブレットの入ったカバンの中を漁る必要がありました。この1アクションだけでも、タブレットを使うのは億劫になります。

しかし、この折りたたみスマホはその億劫さを忘れさせてくれます。なぜなら、手に持ったスマホを開くだけで、タブレット相当の画面サイズを実現できるからです。

それによって、折りたたみスマホはこれまで小型タブレットが奪えなかった「わずかな隙間時間」にまで「大画面の使用」を拡張することが可能になりました。この「わずかな隙間時間」に大画面の端末を使える感覚は、かなり不思議かつ便利な体験でした。

また、Galaxy z fold 3はいわゆるペン入力に対応しているため、ipad&Apple Pencilのような運用も十分可能です。このような端末を常に携帯できるのは、かなり革新的といえます。

折りたたみスマホのデメリット

価格がめちゃめちゃ高いです

ちなみに僕が買ったGalaxy z fold 3は237,565円します。どう考えてもiPhoneとipad買ったほうが安いです。本当にありがとうございました

機能面ではスマホ+小型タブレットと遜色ないことを考えると、はっきり言ってコストパフォーマンスは死ぬほど悪いです

僕は新しい技術を搭載したガジェットが好きなので買いましたが、大半の人はおとなしく新型ipad miniを買えばそれなりに幸せになれます。

他の悪い点としては、スマホとしてみると少し重いというところですかね。

今回買ったGalaxy z fold 3は重さが約272gです。新型ipad miniが293g、iPhone13 Pro Maxが238gですので、タブレットにしては軽いけど、スマホにしては重いといったところです。

また、構造上折りたたむと分厚くなるので、重さも相まって金の延べ棒を持ってる感覚になります。

結局、折りたたみスマホって普及するの?

まあ気になるところとしては、この部分ですよね。

個人的な結論としては、「普及する余地は全然あるけど課題を克服する必要はある」といったところです。

ここで言う課題とは、主に値段のことを指します(重さは構造上仕方ない)。

まあ冷静に考えて値段が高すぎますよね。スペックや機構にロマンはありますが、気軽に手が出せる値段かと言われると悩みます。

折りたたみスマホを普及させるのであれば、最低でも16万円近くまで引き下げないと、多くの消費者からは受け入れられないと思います。iPhone13の金額が約10万円~、iPad miniの値段が約6万円~でしたので。

この値段というハードルを克服すれば、折りたたみスマホは単なる色物ガジェットから脱却できると思います。高性能TVの値段が安くなったように、技術の進歩につれて、折りたたみスマホも安くなっていくかもしれないです。

これからのスマホ市場の動向が楽しみですね。


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