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カネトのつれづれ2024 2/26〜3/3

こんばんは、カネトです。締め切りに追われていっぱいいっぱいになっている2月4週目の日記をお届けします。
久しぶりにてんやわんやの締め切りをやりました。振り返るとやはり漫画を描くのは俄然しんどくて楽しい。そんな一週間です。



2/26

前日久しぶりに沢山の人と喋ったら疲れすぎて、午前休にしてしまった。身体が重くて重くて。しょうがない、そのぶん遅くまで働く。
そろそろ終わりの日というか、締め切りがすぐそこに見えてきたというのに、昼の段階でまだ下書きは半分以上残っているし線画も数枚しか上がっていなかった。大丈夫か!?とドキドキしながら、考えてもしょうがないのでとにかく急いで描く。

嫁ちゃんが残っていたカレーでカレートーストを作ってくれた。基本的にカレー味のものはなんでも好きなのだが、あまりに美味しすぎて待てなくてかぶりつき、口の中の上の部分をでろでろに火傷してしまった。美味しかった。

それから嫁ちゃんが私の大好物の鎌倉小川軒のレーズンウィッチを(実家への道中で見つけたらしく)くれたので、毎日大切に1個ずつ食べることにした。ちょうど締め切りと賞味期限が同じ日だったので、カウントダウン感が増してしまったけども。
レーズンバターサンドは色々好きなものがあるのだけど、鎌倉小川軒のレーズンウィッチは外側をミルフィーユ生地とパイ生地の間みたいな硬い感じのもので挟んでいて、少しアーモンドが乗っているのが香ばしくてすごく美味しい。ちなみにそれ以外に好きなレーズンバターサンドは、北海道六花亭のバターサンド(定番)、YATSUDOKIのレーズンサンド(六花亭と似ているけれども少し長くて大きくて、甘さが少しだけ控えめでちょうどいい)、夢花果(いちじくのバターサンド)。

チーズ焼きカレートースト
鎌倉小川軒のレーズンウィッチ(箱)


2/27

締め切りまであと2日半。うちはトーン作業は、昼の仕事終わりに副業でアシスタントをしてくれている友達にお願いしているので、毎晩ある程度の枚数送っていかないと最終的に手が回らないか、善意で(本当に優しい人で)夜更かししてくれてしまうことになる。だから締切から逆算して4~5日前からはとにかく一日にノルマを決めておいて仕上げられるページから仕上げて送っていくというのが最近のやり方なのだが、今回は背景アシさんの日程と自分の日程と提出物の日程の噛み合わせが悪くて、「これ…終わるのかな…?」と画面の向こうで思われていそうな進行だった。
もう1コマ入れれば送れるんだけど、というページと、背景入ってデータ上がってきたら送れるんだけどな、というページがいっぱいあって、でも背景アシさんにお願いする次のシーンをやらないといけなくて、という状況がずっと続き、日中は背景さんに、夜はトーンさんに追われる。そんなことをしているうちに原稿が上がるので余計なことを考える暇がなくてありがたい限りなのだが、今回は特にはちゃめちゃだった。

…そんな中、連絡があり、GW進行で来月の締め切りを1週間前倒したいと。販促のためなので二つ返事でOKしたのだが…この調子で休まずやればいけなくはない、いけなくはない、けど、2月終わったら休めると思ってた~~~~。
このまま気合いを入れたままで働けばいいだけなんだけど、一回絶望して腹を括るのに数日かかる。数日でも早めに連絡してくれたほうが助かるのは助かるけれども、この怒涛の締め切り中に…心が折れそうだった。

だいぶ気が引けたけれどもそれ以上にむしゃくしゃしたので、この日はかなりの枚数を方方に渡して、数時間の猶予を作ってダンスのレッスンに行った。友達に朝から「今日さすがに行けないかも」と連絡していたのだが、やっぱりレッスン代を無駄にしたくなくて…そのお金を無駄にするくらいならアシさんにあげたいし。
友達がご飯に誘ってくれたのだけど、「帰る時間にちょうど上がってくるデータがあって、それを夜帯の人にすぐ渡さないといけないの」と断ったら、ええ~~どういうこと~!?と驚いていた。確かにそんなスケジュールでダンスのレッスンに行くのは、会社で働いている人からすると謎かもしれない。

帰って急いでご飯を食べて(この日は鮭を焼いてくれた)、1時頃まで仕事して寝た。残りがまだ10枚以上あって、明日の夜は、ちょっと、無いかもな…と思った。

朝ごはんの目玉焼きが双子ちゃんだった


2/28

締め切りまでの残り時間が日数ではなく時間でカウントダウンできる状態になってきて、どう考えても寝る時間がなさそうで。
この半年、締切間際に徹夜することがほぼなかった気がする(忘れているだけかもしれないけど、記憶では)ので、嫌~~~な気持ちを腹の底に抱えたまま、徹夜したくない徹夜したくないと思いながら急いで原稿を描いた。

健康を気遣ったご飯を作ってくれた。
最近の大好物、アジの開き。
スナップエンドウから春の香りがする。
春の香りは花粉症で充分感じているんだけどね。

2/29

「ダンス行ってる場合じゃなかったし、トークショー行ってる場合じゃなかったし、取材行ってる場合じゃなかったし、iPhone買ってる場合じゃなかったし、確定申告やってる場合じゃなかった」と2月のすべての行動を後悔しながら、結局限界が来たタイミングで一瞬仮眠は取ったが、前日から夕方までほとんどぶっ通しの作業になった。
トーン作業をやってくれている友達が、たまたまこの日仕事が休みだったのもあり、昨晩は仕事帰りだったのに朝方まで付き合ってくれた。リモートではあるけれども、孤独感が増してくる2時~3時あたりにチャットが飛んでくるのにすごく救われて。精神的にはずっと隣で手伝ってくれている感覚だった。本当にありがたい。

若い頃に漫画家の友達のところでアナログのアシスタントをしていた頃や、会社に行きながら同人誌を描いていた頃、夜中に眠い眠いといいながら原稿を完成させたい気持ちだけで何日も徹夜して漫画を描いていたアレ。同人誌に至っては、趣味なのにね、何やってるんだろう、と言いながら。それが楽しめたから今も仕事にしている部分もあるんだろうけど、漫画を描いている時間が(今から考えると嘘みたいに)本当に本当に楽しかった。早く解放されたい気持ちと裏腹に、一生この楽しい気持ちが続いてほしくて、原稿が終わるのが寂しいくらいだった。
プロとしてもう徹夜は勘弁だし(そういう年齢でもないし)、来月も休む間もなく仕事が続いていくのでしわ寄せがきては困るし、ただ自分の計画性と技術不足の尻拭いをしているという自覚はあって反省と後悔が気持ちの殆どを占めているけれども、ちょっとだけ青春の一片を垣間見てしまうのだった。

今回は他のアシスタントさんたちも全員がいつも以上に、日程を調整してくれたり急いで作業をしてくれたりと、私にとっても漫画は一人で描けるものではないなと実感したひと月だった。沢山の人と関わるのが嫌だから、舞台やTVや脚本の世界に行こうと思ったことがなくて漫画を選んだのだけれども、お話づくりは編集さんと組んででないと出来ないし、作画はアシスタントさんがいないと出来ない。原稿が上がった瞬間は感謝で胸がいっぱいだった。もっと沢山稼いでお給料を上げてあげたい、そして一生手伝ってほしい…笑 ちなみに、後悔したことも徹夜した苦しさも眠気も吹き飛んだ。

嫁ちゃんが徹夜のワタシを哀れんでイチゴをくれた

原稿が終わったあと、ずっと気になっていた配線を組み直した。床にもじゃもじゃした線があるのが本当に嫌で、全部まとめて1本のコードにし、可動のラックに1本ずつ括り付けた。いつでも1本ずつバラバラに調整できるし、ラックごと動かすこともできる。使っている機器は机の端から充電ケーブルが延びるようになっていて机で充電できるのだが、使っていないときにも充電できるように、後ろのラックの使っていない機器入れの横に別の充電ケーブルを設置した。(先月から後ろの棚の編成をいじっていたので)数カ月ぶりにドックが復活した。嬉しい。後ろの棚の見た目が無様なので(ルーターの光がピコピコしているのが目に入るのが嫌だ)、ラックを隠せるかわいい布を探したい。

どうしても機械だらけになってしまう作業場

3/1

朝早くから病院を3つはしごしたら、疲れて昼寝してしまった。今月の通院3/5を1日にこなせた。偉い。本当は嫁ちゃんと日暮里に布を買いに行く予定だったのだけど、前日の疲れが残っていて一日中眠かったので、また今度にした。

ごはんを食べに出て、夜はカフェでプロット。病院の間にプロットを考えようと思っていたんだけど、全く頭が切り替えられなくて棒に振っていたので、カフェに入って美味しい飲み物を頼んで紙を広げてタイトルを書くという儀式をして、無事プロットを書いた。今回はほとんど前回セリフまで書いていて入らなかったところだからすぐ出来るな~なんて甘く見ていたんだけど、やっぱり話数が繰り越して引きや扉が入ると、なんというか微妙なテンポが変わるというか、構成が変わるせいか、そのまま使えないことが多い。今回も組み直しになりそうだ。

愛しかない21話。もう21かぁ…はっや…

3/2

どっと疲れが来て、もうダンスのレッスンをお休みしてしまおうかと思ったのだが、2月は月初にレッスンを休みすぎて後半痛い目を見たので、それを思い出して出かける10分前になんとか起きて出かけた。今月はやる気あるぞ!運動は本当にスタジオに行くまでが億劫で。行ってしまえば楽しいし身体は楽になるし後悔しないんだけど。

レッスン帰りに嫁ちゃんと待ち合わせてご飯を食べて、八百屋さんに寄ったら、帰り道にあるお米やさんでつきたてのお餅を売っていた。引っ越してきた当初から、町内会の餅つき大会とかってないのかな~と思っていたんだけど、コロナだったりしてなかなか巡り会えず。お米やさんで年始に数回だけ餅つきが開催されていることを知ったのだが、毎回その日にも巡り会えず。
今日通りがかって立て看板を見て、「餅つき大会のお知らせ出てる!ああっ今日だっ…売ってるーーーー!!!!!」と大喜びで買ったのだった。

帰ってすぐに茹でて、砂糖醤油をかけて食べた。全然違う。売ってるお餅とは別の食べ物だ。つきたてのお餅を食べるのは10年ぶりくらいだった。飲み物みたいになくなっていっちゃうんだよな。

なんてかわいい袋なのか。
大事に抱えて持って帰ったら、お餅の粉で服がまっしろけになっていた。

帰ってからは疲れて昼寝してしまい(そもそも起きた時点で相当眠かった)、暗くなってから仕事場に上がった。ネーム用紙を広げてからダラダラ、溜まっていた事務作業をこなしたりして、色んな人に日程の連絡をしないといけないので3月のスケジュールを組んだのだが、カレンダーを見ていたらお腹が痛くなってきた。たかだか1ヶ月、やれば一瞬だし原稿が上がればすべてを忘れるのだが、1枚目のネームを描くまではいつも、すごく高い飛び込み台からプールに飛び込めと言われたときと同じ気持ちになる。飛び込みが好きな人にはない感覚かもしれない。死なないことはわかっているし飛び降りてしまえばいいのだけど、足元から上がってくるすごい恐怖って感じ。
まず限界まで現実逃避をしないとネームが描けない気になって、とりあえず今日はほとんど働いてないけど終業することにした。今日休めばもう休んでられないので、明日は描くはず。

晩ごはんの常夜鍋。肉団子を手作りしてくれるのだけどびっくり美味しい。

3/3

昨日寝てしまった罪悪感で、朝からきびきび机に向かった。朝イチ頭が起動するまでnoteを書いて、A4用紙を32分割に折って、一昨日書いておいたびっくりするほど雑なプロットを見ながらシーンに起こしていき、ざっくりしたセリフを描いていく。折り目がついているだけの薄い線をなんとなく1pに見立ててページ割もしておく。これが荒いけれども一稿目になる。このフェーズを挟むようになってからネームがスムーズになったし、推敲回数が増えているので質も上がった気がするのだけど、この作業に3~4時間費やすので、かかっている総時間的には効率が良いのかどうなのかちょっとわからない。
なんなら今回は頭から書き始めて最後まで書いたあと、うーーーんと思って、2/3を没にして(次回に送って)午後にもう一度構成を変えて書き直したので、ほぼ一日かかってしまった。大きいネームにしてから直すよりははるかに速いんだけど、なぜ最初から正解にたどり着けないのかと思う。
明日提出する予定だったのに…。残りの作業を1日でやるのは無理なので、編集さんに火曜日に出しますと連絡して寝た。火曜日には!出来てるんだぞ!と自分に言い聞かせて。

昼ごはんに大根おろしを山盛りかけたお餅を食べた。やば。美味すぎ。

3月もがんばります。


「愛しかない」連載中
コミックシーモアさんにて、19話が3/1(金)に先行配信されました!よろしくお願いします。

「完璧な夫には謎がある〜レス4年目の事情〜」連載中
3/8(金)に12話がまんが王国さんにて先行配信される予定です。楽しみにしててください!

漫画もよろしくお願いします〜!

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