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2021年を振り返って - 今年の10大出来事 - (2021.12.31)

あっという間に2021年も終わろうとしていますが、なんとなく毎年の暮れに1年間を振り返って、自分の中での10大ニュースをまとめているので、今年もやってみようと思います。

こうやって振り返ってみると、今年は、コロナ禍で活動が制限されながらも、だからこそ、新しいことにたくさんチャレンジして、活動の幅が広がった1年でもありました。

1. HyFlex授業

今年の1年を振り返って真っ先に思い出すのは、HyFlex授業への挑戦だったと思います。コロナ禍の中で対面授業を復活させつつも、日本に入国できない留学生が参加できるような授業設計ということでハイフレックスの必要性が発生しました。そんな訳で、技術的にはWBSのDX委員会を中心に馬蹄形教室の工事を行って環境整備、そしてこの設備を使った授業設計を行いました。実際にやってみると、結構大変で、対面やオンラインほどの授業の質を確保できないと思うときも結構あり、とても苦労の多い1年でもありました。

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2. 人生初めての入院

今まで、不健康な生活でありながらも、入院したことはなかったのですが、今年は生まれて初めての入院を体験しました。授業準備が重なり、そのストレスが大きかったのだろうと思います。憩室炎という病気で、病気時代は命に関わるような深刻なものではなかったのですが、絶食などが必要で10日間入院しました。自分自身の健康を見直す良い機会となりました。それ以降はダイエットに励んだり、自転車を購入して運動するようにしたり、健康と呼ばれるものはなんでも試してみようと思うようになりました。

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3. デザイン思考再び - 授業のやり方の再編-

早稲田大学が幹事校となっているT-UNITEのFaculty Development Programに参加する機会をもらって、Babson College主催のアントレプレナーシップ講座、Stanford d.schoolのvTLS (virtual Teaching and Learning Studio)、Stanford d.schoolの講師によるデザイン思考の教え方セミナーに参加させていただきました。数年前のHavard Business Schoolのケース教授法のセミナーなどを含めて、本当にたくさんのFaculty Developmentプログラムに参加する機会を頂いていて感謝しています。

この中でも、Stanford d.schoolのvTLSは、自分自身の教員としての価値観が変わるほどのインパクトでした。ここで学んだ内容は、ゼミや秋Qの「技術・オペレーションのマネジメント」で活かすことができました。今年の「技術・オペレーションのマネジメント」の最終回では履修者の皆様からお花をいただきました。とても嬉しかった。

それに加えて、デザイン思考の教え方自体も2021年版にアップデートすることができて、自分の教育コンテンツのポートフォーリオの一つとしてデザイン思考をMBAやエグゼクティブ教育などで活かしていきたいと思います。

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4.  UC San Diegoの授業倍増

コロナ禍の1年で最も大きな変化の一つは、UC San Diegoの授業をより多く持つようになったことだと思います。今までは毎年夏Qにサンディエゴに訪問して授業を担当していたのですが、授業が全てオンラインになると他の学期も教えられるということになり、冬Qにも授業を担当しました。自分自身にとって、日本に戻ってきても、米国の大学で教えるポジションを持ち続けていることはとても大事にしていることの一つです。

そういえばこの授業を教えている人ととしてUC San Diego内でも最も古株となってしまい、最近は他の新任講師からもアドバイスを求められるようになりました。シリコンバレーなどで実務経験豊富な人の教授法のメンタリングをするようになったのは、グローバルな人材マーケットでも仕事できていることを実感できます。

5. 鶴岡のエコシステムへの関わり

スター・サイエンティスト研究から鶴岡に訪問する機会があり、その後何度も訪問してきましたが、今年はその関係が大きく発展した年でもありました。4月には夜間主総合ゼミのkick off合宿にて訪問。昨年11月の全日ゼミのスタディツアーでの訪問と合わせて、すっかりゼミにとっての大事な訪問地となりました。

5月からは、慶應義塾大学先端生命科学研究所(IAB)、損保ジャパン、早稲田大学ビジネススクール/OI機構の牧ファクトリーの三者でイノベーション人材育成に関する共同研究を開始しました。ここ数年間仕掛けてきた鶴岡との連携が具体的な形にすることができました。

そして更に、11月にはIAB所長の冨田勝さんが鶴岡でエグゼクティブ教育をスタートすることになり、僕も主催者・講師の一人として参加させていただくことになりました。このプログラムは今後も継続していく予定で、定期的に鶴岡に通う機会ができて、そしてかつ鶴岡のエコシステムにも今後関わっていきたいと思います。

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6. 京丹後市との交流

ここ数年交流させていただいてきた文部科学省の濱さんが出稿で京丹後市の副市長になり、連携ができないか、ということで、11月に訪問しました。12月頭には、早速スタディ・ツアーを開催し、全日ゼミの留学生らも参加して良い交流となりました。今後具体的な連携を仕掛けていきたいと思っています。

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7. DX委員会

WBSの今後のDX戦略を考えるということで発足したDX委員会。この委員会のメンバーとして関わらせていただきました。ビジネススクールの未来へのビジョンから、オンライン授業、ハイブリッド授業の環境作りまで、かなりたくさんの議論をさせていただきました。毎週1回1時間から90分のミーティングをやっているということなので、この1年間で30回は打ち合わせしたのではないかと思います。DXはデジタル化という以上にデジタル化を通じて組織をアップデートしていくことがミッションなので、色々な意味でWBSの変化のエンジンになっていると思います。

馬蹄形の工事から、ニートボードの導入、この分野のプロフェッショナルの雇用、DXを基盤とした新入生のオリエンテーションなど、たくさんのことが生まれる委員会でした。

自分がやれたら良いなと思っていたことがたくさん実現できた1年間で、リーダーシップをとってくださった皆様に感謝しています。


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8. エグゼクティブ教育

最近エグゼクティブ研修に関わらせていただくことが増えています。WBSのEMBA Essenceの講師陣に今年から加えさせていただきました。またシニアエグゼクティブ研修の講師も勤めさせていただいてイノベーションについて教えさせていただきました。エグゼクティブ教育はMBAを教えることとはまた別の能力・スキルが必要で、まだまだ修行したいことがたくさんあります。

その他最近は、外部からのエグゼクティブ教育のコーディネータをご依頼いただくことも少しづつ増えています。ビジネススクールのエグゼクティブ教育でも戦力になれるように、来年は更に活動を広げてみたいと思います。

9. ゼミの活性化

ゼミは自分自身が頑張るということ以上に、メンバーにかかっているのですが、今年の1年間はゼミの変化が大きかったと思います。

夜間主総合ゼミは、今まで以上に幅の広いメンバーが集まってくれて、とても良いチームになったと思います。毎年個々人で素晴らしい人はたくさん集まってくれていましたが、今年はチームとして多彩でした。そして修士論文のテーマも幅が広く、議論していて面白いと思うこともたくさんありました。やっぱり、夜間主総合ゼミは倍率が上がらないようにして、多様な人が応募してくれることが大切だと改めて思いました。来年度からはゼミのテーマを変えることにしましたが、その意思決定をしたのは、今年のメンバーの多様性がとても素晴らしいと思ったからでした。

全日ゼミも今までの蓄積のおかげで、今年は特に留学生のプログラムが大きく広がりました。9月入学のゼミ選考は倍率が2倍に達して、本当に優秀なメンバーが応募してくれています。留学生に良いなと思ってもらえるゼミというのは、ゼミ活動がグローバル水準であることの表れだとも思いますし、これからも大事にしていきたいと思います。

全日ゼミの修士論文の質が大幅に上がっていると思います。特にこの1年間の修士論文は、ランダム化実験を行ったものが増え始めています。大学のIRBを通すような研究も少しづつ増えつつあり、ビジネススクールでの研究と倫理の関係なども考えることが増えており、ゼミでの研究活動も新しい水準になりつつあるなと思います。

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10. オンライン授業をたくさん受講

コロナ禍で、オンラインで学べる授業が世界的に爆増したと思います。特に英語でのコンテンツには素晴らしいものがたくさんあります。自分自身が教えるだけではなく、次のフェーズで教えたいと思うコンテンツを自分自身で学んでかつcertificateを取得してみたりしました。かなり知識がたくさん増えたと思います。オンライン授業の作り方のノウハウもかなり学びました。


ということで、今年1年はコロナ禍で、そんなに活動を広げられないかなと思っていたのですが、こうやってみると結構新しいことが色々できた1年間でした。

ビジネススクールで教育を全速力でやっているとどうしても研究の時間が減ってしまっています。今のところ、論文はR&Rが2本、査読中が2本、書きかけが3本あります。執筆していた本も第3校の校正が終わったので、来年の前半には出せそうです。その他、もう1冊本を書く話が来年は進みそうです。というわけでもう少しアウトプットも増やしていこうと思います。

色々な人的ネットワークのご縁が広がった1年でした。関わってくださった個々人のお名前はあげていませんが、とても感謝しています。






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