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マネーフォワードシンカ株式会社を設立しました。

はじめに、自己紹介

本日(2019年9月19日)、マネーフォワードグループの新事業として、フィナンシャル・アドバイザリーサービスと成長企業経営支援サービスを提供するマネーフォワードシンカ株式会社(英語表記:Money Forward Synca, Inc.)を設立し、代表に就任させていただきました。
これまで社外の方向けに自分の個人的な想いや考えを発信することや言語化することはあまりしてこなかったのですが、今回は自分がやりたかったことを新事業として開始させていただくということで、その想いを書きたいと思います。

まず、簡単に自分の自己紹介からさせてください。
新卒社会人としてではゴールドマン・サックス証券に入社し、プライベート・エクイティ業務のチームに配属され、圧倒的に優秀な上司、先輩がいたことで非常に鍛えられました。リーマンショックが起きたことで、景気が悪化し、金融のお金の流れがまさに止まるようなつらい時期も経験しました。4年目からはM&Aや資金調達のアドバイザリー業務に関わり、途中ではサンフランシスコオフィスでの勤務も経験しました。その際に急成長する米国のスタートアップ企業に関わったことが、その後マネーフォワードにジョインするきっかけになったと思っています。

私が入社した時のマネーフォワードは社員30人ほどで、一人目のコーポレート・バックオフィス社員として入社し、以来資金調達、IPO、M&Aといった様々なコーポレートアクションにおける意思決定に関わってきました。素晴らしい情熱と人間性を持ったメンバー・元メンバーたちと非常に濃密な5年間を過ごしてこれたと思っています。

なぜ新しく会社を作ることにしたのか

大きく3つ理由があります。

1点目は、コーポレート部門にどんどん強いメンバーがジョインしてくれたことで、これまでマネーフォワードのなかで自分が管掌してきたCFOとしての業務の引継ぎが完了したことです。これで、新しいチャレンジに向かえる余裕ができました。

2点目は、スタートアップ業界を中心に自分自身の周囲を見回したときに、課題を抱えていたり悩みを持っていたり、困っている経営者がたくさんいて、そういった方々に対し、これまでマネーフォワードを通じて蓄積してきた知見やノウハウ、ネットワークを活用することで課題を解決する役に立てるのではないかと思ったことです。

これは、自分が以前CFOだったときに感じていた、「中立的な立場から財務上の意思決定を相談できる相手がほとんどいない」という課題感からも来ています。このようなアドバイスを受けるには、高い専門性と自社に対する深い理解の両方が必要になりますし、よく行われる経営者仲間への相談も非常に限定的な情報のなかでされていることが多いと思います。自分も先輩経営者のCEO/CFOの方に相談に行って価値のあるアドバイスをたくさんいただきましたが、相手も極めて忙しい中でタイムリーに相談したり、細かいところまで含めて情報を説明・共有、というのはかなり難しい部分があると感じました。

財務上の意思決定は正解があるものではなく、またリスクの許容度も違うので、最後は経営者が判断するしかないものですが、財務に関する知見を業界横断的に蓄積し、リスクを解像度高く把握することによって、高い品質の財務アドバイスの提供をすることは可能になるのではないか、と考えています。

最後に、3点目として、現在、限られた大企業向けに提供されているような高いクオリティのフィナンシャル・アドバイザリーサービスを、もっと多くの成長企業や経営者に提供するというチャレンジをしたいと思っていること。そして、そこから見えてくる潜在的なニーズから、新たな金融ソリューションを、既存の金融機関やマネーフォワードのグループ会社と協業することで、世の中に生み出していきたいと思っていることです。

図1

従来型のフィナンシャル・アドバイザリーサービスは多くの場合、一定水準以上のフィーを払える大企業に集中してしまい、そうでない企業にはなかなかサービスが行き届いていないのではないかと感じています。また、そのような企業においては、まだまだCFOや財務の専門家が圧倒的に不足していると感じています。

一方で、今回このような取り組みを始めるにあたり、大企業でないスタートアップや中小企業はなかなかフィーが払えないので、フィナンシャル・アドバイザリーサービスを事業として成立させるのは難しいのでは、というアドバイスもいただきました。その点についてはまさに解決しないといけない課題だと思っており、事業として成立しない限りはサービスとして継続できないわけですが、あえてそこにチャレンジし、事業が成立することを証明したいと考えています。

具体的には、顧客獲得の営業活動ではなく本質的に顧客に価値を生むアドバイス業務に注力することと、コミュニティの構築を含めて付加価値を高めること、経営者・意思決定者との密なコミュニケーションとテクノロジーの活用によって業務を効率化することによる不必要な業務の削減によって、健全な水準の収益性を確保できる事業として成立させることはできるのではないか、という仮説を持っています。

それから、まだ今日の時点では実現できていませんが、経営者が必要としている新たな金融ソリューションを生み出す、というのも、明確に自分の中では取り組むべき課題と感じています。例えば、スタートアップ業界に対してはかなりエクイティのリスクマネーが流れ込んできていますが、企業価値最大化の観点から、資本コストを考慮すると負債性の資金の活用ももっと必要だと思っています。こういったことにも取り組んでいきたいと考えています。

社名の由来、Mission/Vision/Valueについて


社名は、マネーフォワードの会社名の名付け親でもある、クリエイティブディレクターの渡辺潤平さんからいただいたアイデアです。マネーフォワードがグループ全体として目指すMission/Vision/Valueの実現に向け、マネーフォワードシンカとしてのMission/Vision/Valueを一緒に考えていただきました。
そこから生まれた社名は、Missionでもある、「経営者の想いとSynchronizeし、経営者とともに進化する」、というところから来ています。
Visionは、「顧客企業を、この国のビジネスを牽引する強い集団へ。」、というものです。

最後に、Valueについては、
Passion, Innovation, Network, Executionの4つ、
経営者と同じ情熱を持ちながら、
世の中をいい方向へと動かしていく。
マネーフォワードグループのネットワークを最大限に生かし、
顧客企業が目指す未来を全力で実現する。

と掲げました。

最後に


今回、会社を設立するということを決めてからかなり短期間で、会社設立や発表の準備を進めました。一緒に動いてくれたマネーフォワードグループのメンバーの皆様、有難うございました。
また、同時にサービス提供の開始にも動いており、まだ何も固まっていないところから自分たちを信じて顧客企業となってくださった皆様、本当に有難うございます。お問い合わせページも新たにご用意させていただきましたので、ご関心お持ちいただけましたらお気軽にお問合せください。

また、設立に際してイベントを企画しました。私が強烈に尊敬しているラクスル社CEOの松本さんとCFOの永見さんにご登壇いただき、「ラクスル&マネーフォワード CEO×CFOパネルディスカッション 〜起業からこれまで〜」というテーマでパネルディスカッションをさせていただきます。是非お申込みいただけましたら幸いです!

チームですが、マネーフォワードグループから移ってきてくれるメンバーも決まっていますが、まだまだ仲間を募集しています。ご興味ある方は、是非一度お話しできればと思います。ビジョンの実現に人生をかけている経営者の方々と本気で仕事に取り組み、メンバーが圧倒的に成長できる環境を作りたいと思っています。興味を持っていただいた方はぜひこちらにご連絡いただければと思います。

私は、この事業を通じて、顧客企業の事業を大きく成長させるパートナーになっていきたいですし、同時に、顧客企業のなかからCFOを生み出すこと、金融業界から新たなCFOを生み出すこと、将来的にはそういった人たちのコミュニティを構築し、スタートアップ業界の発展に寄与していきたいと思います。私はマネーフォワードシンカのメンバーが事業会社に移って将来CFOや経営陣になることは、すごくいいことだと思います(例えば、昔のチームメンバーが上場会社のCFOになったと聞いたとき、シンプルに嬉しかったです)。

最後になりますが、急成長するスタートアップにおいては、ファイナンスの活用は不可欠だと思っています。激しい競争環境のなかで大きな事業やビジョンを成し遂げるためには多くの場合一定の資金が必要です。社会全体としても、LegalTechの広がりなど、高品質なプロフェッショナルサービスを、テクノロジーと人の組み合わせで届ける流れになってきています。テクノロジーを駆使しつつも、最後は人が間に入るかたちで高品質のフィナンシャル・アドバイザリーや情報を成長企業に届け、少しでも多くの経営者の皆様の経営課題の解決に貢献したいと考えています。

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2007年にゴールドマン・サックス証券入社。東京オフィス、サンフランシスコオフィスにてテクノロジー業界・金融業界を中心にM&Aや資金調達のアドバイザリー業務、投資業務に約8年携わる。2014年にマネーフォワードに参画し、以来CFOとして資金調達、東証マザーズ上場、M&A等を主導。