「んん…な、なんだ…?」 12月の真夜中。いや、はっきり言って真夜中か朝方なのか、それともまだ夜に入ってまもない時間帯なのかはよくわからない。そんな中、まだ中学生ほどの少年は布団の外から聞こえる耳鳴りのようなおとで目覚めた。 少年は少しの間、その布団の中に潜り込みまた眠りにつこうとしたが、その音は異様に耳に響き、嫌々ながらその“耳鳴りのような音”の正体をたしかめるため、布団からむっくとその身体を起き上がらせた。 どうやら、その音は少年の家の外から聞こえてきているようだ。