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独断と偏見に満ちた香港国際競走の出走馬レビュー2023

ほい、長いので前置なくさっさと始めます。


香港ヴァーズ

シャフリヤール
BCターフ経由の遠征馬は香港ヴァーズでもパフォーマンスが良い。シャフリヤールもそこそこのメンツで3着だし、レーティング上位なのだから買わない手はない。
ただいくら遠征慣れしているとはいえ、サンタアニタ→香港の連戦にも係わらず意欲的追われすぎている気がしないでもない。恐らく本馬が坂路主体の調整メインゆえ長旅の中間に負荷をかけきれていない可能性も考えられる。金曜日あたりに出る調教後馬体重に要注意。上手く普段通りの馬体維持出来ていれば買い。

Junko
A・ファーヴル調教の所有ヴェルテメールという名柄馬だがサンクルー大賞でパッとせず、後半戦では仏あたりのメイン中距離路線において完全な別線を歩んでいた。前走バイエルン大賞も滅茶苦茶なスロー戦だったので参考にならず、ある程度ラップが上がる香港のレースできっちり戦えるか正直疑問。

Senor Toba
今年はドバイ遠征を敢行した多巴先生だが、元々香港内でも12Fは微妙だったりする。近況冴えず日本馬も混じり一気に相手強化されるここでは見合わせが正解か。

ゼッフィーロ
日本だとあまりテンが良くない馬ではあるが、周りもそんなに早くないのでそこは枠と相談。前走のアルゼンチン共和国杯を見る限り、もっと距離があっても問題無さそうなので、出来ることなら道中キツい流れになってくれたほうがこの馬の勝ち筋が見えてくるか。頭買いは展開の助けが欲しい。 

Five G Patch
この馬はアイルランドからの移籍馬でジョセフ・オブライエン厩舎にいた。まだオープン入りしてキャリアも浅く、血統背景からも快速揃いの日本馬相手にシャティン12Fでスピード勝負できる気がしない。今回はパス。

West Wind Blows
馬主の関係でUAEとなっているが、S・クリスフォード厩舎なので英国調教馬。2走前のコーフィールドカップでは確かに見せ場もあったのだが、遠征トータルで見れば豪州の中距離路線で表現悪く言うなら「あの程度」。正直期待ほどのパフォーマンスは出来ていない印象。

La City Blanche
アルゼンチンのG1馬だが、南米系の重賞馬が鳴り物入りで移籍して肩透かし食らうのはいつものこと。まずは自己条件頑張りましょう。 

ジェラルディーナ
この馬、春も現地で見てたんですがまぁパドックから馬場入りまで始終暴れ回っていてね…。能力あるのは分かってはいるんですが、如何せん走る前から半分終わってるのでどうしようもない。
まぁでもビュイックといえばあのパキスタンスターを勝たせた男なので、ここは神様仏様と藁にもすがる思いでしょうか。黙って大人しく周回できるなら普通に勝ち負けでしょう。ただし、またうるさかったら即消しで。そこは柔軟に。 

レーベンスティール
モレイラ様専用。モレイラ様専用なのです。国内次走なんて目もくれないでこのローテを踏むその意味を皆、理解すべきなのです。そうです、これがこの馬の「生き様」なのです。 

Warm Heart
前走BCフィリー&メアターフでインスパイラルの2着。僅差ではあるが、内容としては堅い馬場のスピード勝負で完敗の形だった。ただ元々ヴェルメイユ賞勝った後は凱旋門賞への出走が探られていた程度には長めの距離が良いタイプ。それゆえ持ち味の粘り強さや斤量を使って前でどれだけ張り込めるかが鍵になりそうで、楽に位置を取れることが好走の絶対条件だろう。日本馬の敵はこの馬。あとは誰が乗るか。ライアンが汗取り頑張るのか。

◎レーベンスティール
◯シャフリヤール
▲Warm Heart
△ゼッフィーロ
△Junko
毎度のことですが先行馬不在です。途中からペースは上がるので行った行ったは少ないですが、テンの付く馬は逃されてしまう可能性あるので特に日本馬は注意ですね。あとオープニングレースなので馬場読みの参考にしてください。特にマイル用に。

香港スプリント

Lucky Sweynesse
この馬外したら何買えばええっちゅーねん笑

Wellington
ライアンが接収され、ボウマンも落馬したせいで玉突きに元主戦のバデルに鞍が戻る。1つ前の世代の差し馬だし、よほど展開向かないと頭狙いは厳しいんじゃないかな。実績はピカイチなんですけどね。まずは内枠を引きたい。

マッドクール
血統的には買えなくは無いんだが、日本のスプリンターでこのレース勝てる馬は安田記念でも勝ち負けできるタイプなので、正直適性はストライクゾーン外している印象。今回は相手が相手なので積極的に頭では狙えないかな。 

Sight Success
この馬は善戦マンなので軽視は危険。ほんと展開次第で絡んでくるから馬券としては広く警戒しておきたい存在。 

Victor The Winner
上がり馬。地元スプリントメンバーは逃げ馬不在で、この馬だけが唯一前で戦える。前走は勝馬5ポンド差でも堂々と逃げ粘っての2着なので、展開次第では本番残り目も充分に考えられる。道中絡まれると良くないので、ジャスパークローネとの兼ね合い次第。

Aesop’s Fables
バリードイルの帯同馬。色んなところでそこそこ走っているが、このメンバー相手に連戦続きの3歳馬が勝つことはまずない。ライアンだろうと消しでおk

Duke Wai
この馬も息が長く色んなところを走ってはいるものの、トップクラスには太刀打ちできない日々が続いている。ここも見送り。

ジャスパークローネ
繰り返すが日本馬でこの舞台活躍するのはマイルでも通用する底力なので、瞬間風速があるタイプのスプリンターではない。アメリカ血統だし5F戦でバタバタになるような競走しちゃうような馬だから、ラスト1Fで歩いている姿が想像つく。テンのスピードだけは物凄く速いので、これを見てレースする馬が有利にレースを展開できる訳だから、わりとキープレイヤーかもしれない。馬券は消し。

Lucky With You
メンバー混戦だったら良いんですけどね。さすがに今回のメンバーで格上挑戦のこの馬が勝ち切るのは厳しいんじゃないかな。地元系だから下手な遠征勢よりは抑えて損はないだろうけど。

Highfield Princess
欧州系が香港馬相手に勝ち切るってのはほぼ無いでしょ。香港でもなかなか勝てない豪州調教馬たちが遠征で結果出せちゃう状態なんだし。スプリントの世界は香港馬が強すぎるってのもあるかしれんのですが、何より求められる能力が根本的に違うんじゃないかなと。形は違えど馬券収拾としては日本馬と同じ扱いかな。わざわざ来てくれたので頑張って欲しいが。せめて昔の直千時代だったらなぁ。

◉Lucky Sweynesse
▲Victor The Winner
△Sight Success
△Wellington
△Lucky With You
去年は見事な前壁を披露したLucky Sweynesseだが、その後丸1年通してコンスタントに使い続ける鉄の馬っぷりを発揮している。61キロハンデの平場に出すとかどんだけお金欲しいのよ。地元の中ではほぼ序列が固まっているので、あとは道中展開をどれだけ読めるかが馬券的中の鍵になりそう。

香港マイル

Golden Sixty
今更多く語ることはもう無いんだけど、鉄砲で香港マイル勝った馬って現行体系になってからグロリアスデイズだけみたいですよ。しかも当該馬は春に安田記念遠征出していた(なお勝ち馬はロードカナロア)ので、おそらく調整日数の兼ね合いで仕方なく直行していたんじゃないかな。普段の地元じゃ誰もやらないローテだし、脚質も差し一辺倒だから前捕まえ切れないあるあるが発動してもおかしくない。もう8歳だし2〜3着目狙いが馬券としても気が楽かもね。

California Spangle
この馬の春は短かったなと感じざるを得ない前走だった。乗り替わりが重なり、チャドウィックは毎度のクソ騎乗。当初の鞍上予定だったボウマンも怪我で間に合わずギュイヨンに依頼とも噂が流れていたが、結局営業上手なスミヨンが横から掻っ攫う形に。全盛期にザックが乗っていた時はビューティージェネレーションっぽいレースをして六十に勝っていたので、溜めてハードに追ってくるスミヨンに変わってどう変化しますかね。扱いがなかなか難しい存在。

ダノンザキッド
流石にもう良いんじゃないの。野田さんのところって都合良く毎度香港に出してくれるから、勝ち負けとか関係なしに年間カレンダーの中にローテが組み込まれているだけって話でしょ。我々香港競馬好きが12月第2週を半年以上前から有給おさえるのと一緒で。現状では相手が悪すぎるので消し。

セリフォス
追分のクラブ馬が香港遠征出てもあまり良い思い出ないんだが、本来なら去年マイルCS勝ってそのまま香港来たかったんじゃないかなと。何で行かなかったんだっけ、追加登録?忘れちゃった。どっちにしろ鉄砲でマイルCSなんて使っている時点で今秋は順調さを欠いているはずなので、一回使ってどこまで持っていけるかだろう。レース間隔が狭いので、マイルCSである程度勝負出来ていれば印は回せるのだが…。

ソウルラッシュ
前走は経済コースからほぼ勝ち負けレベルの競走だったので、今回も同じように中段枠から内を潜る感じになるか。シャティンは瞬発力勝負になりやすいから、この馬の脚質としては頭まで買うには展開の利が無いとキツいかな。ヒモはそこそこ買えると思うが、まぁそれは香港プールの話。日本じゃ買われちゃうでしょどうせ。

Tribalist
A・ファーヴル厩舎Junkoの従卒。重賞勝ちはあるものの、肝心の良馬場実績がない。速い時計が出るドーヴィルのジャンプラ賞でタコ負けしているレベルなので色々とお察し。いらない。

Beauty Eternal
美麗軍団。ついに馬名が永遠・不滅などを用いるようになってきた。野田夫婦となかなかいい勝負。冗談はさて置いて、実際この馬は名前負けしておらず普通に強い。その年の香港ダービーで好走した馬たちは年末でも結構活躍するから、別線の台頭勢力はこれだろう。ザックも早々にカリフォルニアスパングルを捨ててこっちを選んでいるので、まず勝ち負けになるはず。

Beauty Joy
昔はよくザックが乗っていたが、結局G1を勝つまでには至らなかった。年齢的にも上位勢を差し置いて勝てるほどの力はない感。香港での馬券的にも4着までがせいぜい。

Lim's Kosciuszko
レーンの無駄遣い。シンガポール勢は再就職先探すの大変そうですね。これを買うぐらいなら日本馬買うわ。思い出作りだから消し。

Voyage Bubble
この馬のせいで今年のクラシックレベルが低いと揶揄されている22-23年シーズン。レースを見ていても正直強いんだか弱いんだか良く分からない。両極端なレースでクラシックを2本勝っているので、弱いってことはないんだろうけど、要するに道中誰にも邪魔されたくないタイプなんだろね。マクドナルドが乗って本当の意味で覚醒する可能性も。怖い怖い。

Encountered
不思議なもので、格下相手には思いっきりイキれる奴ってのは馬でも人間でもいる。しかし、一度勝ち癖が付いたら意外とトントン拍子に出世してしまうのもこの手のタイプに多い。当馬は春のクラシックでは成績を残せなかったが、その後はBeauty EternalやStraight Arron、亡くなったダービー2着のTuchelあたりにも勝利している。鞍上予定のデレク・リョンといえば、ビューティージェネレーションに初めてのG1をもたらした男。人気どころを頭で狙わない穴党諸君、この馬から夢をもう一度見ようぜ?

Cairo
愛2000ギニーでパディントンの2着なので弱いってことはない。ただ、アドマイヤマーズが勝つまでは3歳馬は苦戦傾向(というか唯一走ったのがマーズ)だった。頭数が揃ってタフなレースになることは必至だから、ここはちょっと見合わせかもね。 

ナミュール
正直この馬を見くびっていた、あんなレース聞いてないぞと誰もが思ったマイルCS。充実している今なら牝馬でもワンチャンあっておかしくない流れが来ている。女の子だし中3週ゆえ当日気配は注意なのだが、状態とメンタルをちゃんと合わせ切れれば結果はついてくるかと。ハットトリックみたいに展開向かねぇかなぁ。

ディヴィーナ
まぁなんていうか、実績的に足らないんじゃないですかね。距離はエリ女なんか走らせるよりはマシではあると思いますけど、混合戦で勝ちきれない馬をいきなりこのメンツ相手に走らせるのは酷だと思いますよ。誰が遠征の話持ち出したか知りませんが…。

◎Beauty Eternal
◯Voyage Bubble
▲Encountered
△Golden Sixty
△California Spangle
△ソウルラッシュ
△ナミュール
固定メンバーで回し合いをしている印象が強いマイル路線だが、ボリュームゾーンゆえ世代交代が起きた時の新陳代謝も実は早かったりする。ローテ戦績共に順調であればGolden Sixty・California Spangleから入っても良かったのだが、双方とも正直盤石とは言い難い。ここは配当妙味も込みでクラシック組から入ってみようと思う。おそらく日本プールは人気ないので、広めに行っても配当妙味ありそう。


香港カップ

Luxembourg
先行馬不在なので主導権取れれば残し目はある。あとはライアンがちゃんと乗れるのかどうか。ロマンティックウォリアーが番手から早めに仕掛けてくるので、そこをどう凌ぐのかが見所。

Romantic Warrior
遠征帰りなので若干割引あるも、地元大将なので流石に形は作れるか。ただ帰ってきてからここまで早く使ってくるケースは非常に珍しく(大半はドバイあたりを使っておかしくなるパターン)、前段のゴールデンシックスティと同じで出たとこ勝負感が否めない。馬券取り扱い注意。

プログノーシス
スタート出て位置取れれば普通に勝ち負け。春のザックは個人的に未だ許すことが出来ないレースのひとつ。札幌記念の鞍上がそのまま乗ってくれるので、あとは馬が春と変わらぬ状態で出てきてくれることを祈るのみ。出遅れだけは勘弁。

ローシャムパーク
中間空いたのでそこをどう見るかだと思う。早々と乗り役確保して適性外のレースをパスしたレーベンスティールとは事情が異なり、この馬はオールカマーの後は別ローテの構想があったのでは?知らんけど。状態がまともならば前走の走りで馬券内だが、なんかアルキメデスっぽいんだよねぇ(伝われ)

ヒシイグアス
さすがに最近は冴えないかな。昔はほんと強かったけど、この馬も数使えなかったからさ。体質面で泣く馬って多いよね、レースだけを見ていると分からんだろうけど。実績はあるからヒモで抑えとけってところだろうか。

Money Catcher
地元古馬勢の中では堅実だが、このメンツだとどうかな。実際中長距離レースで日本馬が混じると2枚ぐらい格が落ちますな、香港勢は。

Straight Arron
香港ダービー組では唯一カップに挑戦してきた。前走差し競馬がハマった感あるけど、元々このレースを自力で勝ち切るのはタイムワープが勝った辺り、馬場が極端に高速化していた頃だけにぽっと出現していたのみで、現在のこれが通常営業。展開次第では着に来そうだが、突き抜けはどうかな。

Sword Point
まだクラス2の馬っぽさ。前項のStraight Arronに完敗しているので、これを買うぐらいなら日本馬買うよ。 

Nimble Nimbus
上と同じ。前走多少詰まったとはいえ、ジリ脚には変わりないのでこれを買うぐらいなら日本馬買うよ。

Champion Dragon
先行タイプの上がり馬だが、オープンでのキャリアが少ない。強い同型がいるから積極的に買いたい感じはしない。これを買うぐらい(略

Horizon Dore 
サンデー系らしい切れ味を持つ差し馬。今年は馬場の良かったロンシャンでも勝っているので、おそらく適性もある。ただ結構使い詰めているので、持ち前のパフォーマンスを発揮できるかは不明。追い切りや当日気配注意。

◎プログノーシス
◯Luxembourg
▲Romantic Warrior
△Straight Arron
△Horizon Dore
△ヒシイグアス
ルクセンブルクがこのメンバーで唯一逃げても大丈夫なタイプ。地元香港勢はロマンティックウォリアーを除けばほとんど勝負にならないだろうが、そこそこテンがついて2列目3列目あたりを占めてロマンティックウォリアーの後ろを固められてしまう恐れもある。あまり後手を踏みすぎると力上位の日本馬でさえ捕まらないので、とにかく良い枠を引いてサクッとスタートを決めて欲しい。

ざっくりレビューしましたが、あと1週間内で追い切りがあったり、スクーリングがあったり、獣医チェックがあったりします。最終決断前には馬体重も出てきますので今後若干の印変動はあるとは思いますが、まずはこんな感じで。
適当に書いているので細かい間違いがちょくちょくあってもダメ出しするのは止めてよね、傷ついちゃうから…

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それではまた〜🥹👍

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