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小林剛の本はなぜ売れるのか?


今日小林さんがMリーグでトップをとりパイレーツがかなり優勝に近づいたので書いてみよう。

【もめた一冊目】

初めて編集したのはスーパーデジタル麻雀。

これはもめた。
何にもめたかって、タイトルだ。
スーパーデジタルって何だ?そんなあやふやなものをタイトルにしていいのか?
と小林さんに叱られた。
それでも当時の小林さんのキャッチフレーズをとってこのタイトルにさせてもらった。
ただ、「はじめに」でいきなりタイトルを否定されている。
今読んでもピリピリするはじめにだ。
是非はじめにだけでも読んで欲しい。
章扉に昔の小林さんの写真がいっぱい載ってて楽しめます。

【謎のタイトルだけど売れた2冊目】

次の本はアガリ率5%アップ何切る。

このタイトルこそ怪しいでしょう。
元々アガリ率って20%くらい?それが25になるってことなのか、それとも20%のうちの5%、つまり1%アップして21%になるのか。はっきりしない。
謎のタイトル。
しかも中身は、全部多面待ちの問題だ。
多面待ちが強くなるとアガリ率は上がるのか?
でも売れた!
なぜなら、タイトル以外がとてもいいからだ。
チンイツやホンイツが怖くなくなる。
小林さんが明かす多面待ちのコツ、それはこの本の中に。

なお、この本が出た後アサピンが最強戦でチンイツの待ち取りをミスってアガリ逃しをした。ですかさず小林さんがこの本を宣伝。そのおかげで増刷が決まった。

【3冊目は漫画。ここでもタイトルが】

そして去年は、漫画も出た。

マンガでわかる小林剛の麻雀必勝法
谷和也先生がスーパーデジタル麻雀をすごく分かりやすくマンガ化してくれた。
僕は最初に本を渡す以外何もしなかったが、近代麻雀の連載中小林さんは毎回ちゃんと監修してくれた。だいたいMリーグの試合中で、瑞原さんが打ってるときだ。

が、これも本が出た後小林さんからタイトルに物言いがついた。いわく

「あんまり僕って必勝とか言わないんですが」

は……たしかに……

でも許してくれた。
それがコバゴー。

ところで本が売れるのって、Mリーグの成績と関係あるんだろうか?
「アガリ率5%」の時は小林さんはすごい勝ってた。上手いことにアガリ率が高かった。1位か2位。
だが、この漫画が出たのは去年の10月。小林さんは不調。トップとったら宣伝、のはずがなかなかトップとらない。とっても本を忘れた。

【4冊目、ついにコバゴーが本気出す】

そして先週出たばかりの本がこれ

常識を疑え!小林剛の麻雀新セオリー。
優しいコバゴーもついに怒った。
タイトルを自分でつけたのだ。
うん、今回の本は中身と合致してる。
編集者の詐欺要素なし。

このように、中身は、過去の常識があって、それを一個一個否定していく内容だ。いかにも小林さんらしい。

一番感銘を受けたのは、↓これ

リーチにドラ切るのが怖い人はぜひこの章を読んで欲しい。
データと理論で裏付けられた説明に納得するはず。

【なぜ売れる?】

小林さんの本はなぜ売れるのか。

麻雀には天才がいる。プロでもアマでも、小林さんより勝ってる人はいるだろう。
だが、その人になんでそんなに勝てるのか聞いても、理論的に説明できる人は少ない。
勝つけど勝因を分析できないのだ。

そういう天才の本となると、うーん、難しいんじゃないだろうか。
長嶋茂雄と野村克也みたいなもん?アマチュアの人が読んで、どっちの本が再現性あるかっていったら野村さんだろう。

小林さんは数字が好きだ。
Mリーグのデータを見てるだけで興奮してる。負けてても見てる。
昔野球の選手の打率を覚えてた。

結論、小林さんの本は、数値に裏付けられ理論的。再現性がある。
だから売れる。

最新本でも過去本でも是非、手に取ってみてほしい。

この最新本、今日トップとったんで宣伝してくれるかなーと思ったけど、なかったね。まあ大事なファイナルだから雰囲気壊すのもあれだしいっか。

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