れっどりすと
あたしの名前はキン。
あたしの仲間はとっくに滅んだ。
遠い場所から
あたしと同じ種族だという若い男の子を
何人か連れてきた人が
あったけれども、
それがなんになるっていうのさ。
こっちはもう、
こんなにおばあさんだってのに。
無茶言わないでよ。
あたしの好きだった人は、
今はもう誰もいない。
優しかったアイツも
冷たかったあの人も
愛情をくれた人達も
みんなどこかへいってしまった。
今はただひとり。
何となくわかるよ。
もうすぐ誰もいなくなるって。
ああ
最後のひとりになんかなりたくなかったのにな。
泣かないでよ。
期待に答えられなくてすまなかったわね。
大切にしてくれたのに、
ごめんね。
さよなら。
ありがとう。
【追記】
http://niigata-repo.com/culture/post-6117/
ありがとうございますサポートくださると喜んで次の作品を頑張ります!多分。