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10年10万kmストーリー 第39回 ランドローバー・ディスカバリーS(1997年型)22年9万6000km 墓石からピアノまで運びました


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 クルマの買取り業者の間には「過走行」という用語があって、彼らが定めた基準よりも中古車の走行距離が長いことを意味している。それによって査定額が下がったり、場合によっては買い取らないこともある。
 あくまでも彼らがビジネスをしやすいように定めた基準だから、そこに客観性はない。
「お客様のクルマは過走行なので、こちらでは査定できません」
 ちょっと待って欲しい。
 距離が長いのは、トラブルなく走り続けた証拠ではないか。良いクルマで気に入っていたから、鉄道や飛行機ではなくついついクルマを選んでしまったからではないか。
 13年11万km走ったポルシェ・ボクスターについて電話口でそう説明し始めたら、一方的に電話を切られた。別の業者も、僕の話を聞こうとはしなかった。
 走行距離と年式だけで機械的に判断するだけのビジネスなのである。あらゆるクルマを大量に扱うから、担当者は個々のクルマの状態や背景などにはかまっていられないのだ。そんな業者に電話した自分が悪かった。
 といった主旨の記事を書いたところ、それに賛同してくれた人がいた。

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