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200万人にひとり

2年半前に1週間ほど入院して対策したほっぺたの中の腫瘍が大きくなり続けて、このままだと右目か脊椎に影響出るよ?と言われ仕方なく取り除いてきました。入院は5週間と2日。今日は退院してちょうど10日目。

こんな感じで右の上顎取りますよ…って言われて冷静ではいられない。右の絵は上顎を下から見上げた図ね。
歯もなくなって口の中に大きな穴が開くわけですよ。顔の正面も骨がなくなって頬肉だけ…平に…??
これでは流動食を直接胃に流さないといけなくなるので、顔の骨、上顎の骨、口の中の大きな穴をふさぐ再建をしてもらいました。

ということで左足の腓骨(赤)とその血管、そして組織と皮膚(青)を使って顔の再建をします。青の組織をとったところには太ももから皮膚を取りメッシュ状の切れ込みを入れて面積を稼いで傷口に移植しました。(青)のところへね。

口腔外科もすごいけど形成外科もすごい。

赤く取ったところに腓骨を血管と共に折り曲げ加工をして頬のカーブと上顎(歯の土台)のカーブを再現してもらいます。

青いのは歯の土台(腓骨による顎の再建)です。いずれインプラントで右上の入れ歯を作る予定です。

そして赤いところ全体を腓骨と共に取ってきた組織(主に皮下脂肪)と皮膚で口の穴を塞ぎます。ただ難しいのがその蓋の大きさと言うか厚みで、術後すぐにジャストフィットする大きさにすると2年後くらいにその蓋が痩せて薄くなり、口の中で舌が届かない空間ができ、物を飲み込むのに余計なトラブルとなるそうなのです。なので必要な厚みの1.5倍くらいの厚みで蓋を作って縫い付けるわけです。
これがまた口の右側に大きなスポンジを加えているかのような存在感で、舌がちゃんと動かない。
口も大きく開かないしね。術後1ヶ月半で2センチも開かないです。食事は普通食で良いのですが、咀嚼能力は半分になってるし口は開かないし、で時間かかります。
まだ縫合も完璧ではないので食べかすが鼻に回り込むとか、小さいトラブルも続いています。

病名はエナメル上皮腫。あまり聞かないと言うか僕は初めて聞きました。以前手術した耳鼻咽喉科では「歯根嚢胞疑い」としか言われてなかったのです。

今回はその歯根嚢胞をやっつけるために口腔外科を紹介してもらったのですが、始めに書いた通り「このまま生活する?」「眼玉捨てる?」「頭蓋骨の脊椎も放置するとヤバいよ」みたいな選択肢とも言えない選択肢を提示され…「腫瘍取ります」と返事をしました。この年で片目や寝たきりは先が長そうだからシンドイだろうと…。
骨と仲良くなって取り込んでしまう腫瘍だけど癌ではなく基本は良性腫瘍。でも骨と仲良くなっちゃうところは悪性に近い性質。なので腫瘍が触れている骨はごっそり取ってこないと再発する可能性があるため、今回の右上顎全摘出となったわけです。悪性腫瘍だったらこの時点で右目も脊椎もアウトでしたねーと術後言われました(不幸中の幸い)。

ということで、これを読んだあなたは年に一回くらい人間ドックで全身の画像撮った方がいいんでないの?というおすすめです。2年に1回でも良いかもしれない。普段顔のレントゲンなんて撮らないし、今回は撮って腫瘍があるとわかった時点ですでに大きすぎる状態だったのです。その前に画像を撮ったのは5年くらい前。

僕はとりあえず3ヶ月くらいかけて再建後の顔の腫れが引くのを待ちつつ小トラブルを克服する予定。その後は1年半か2年後にインプラントかな。手術で3分の1以上顎を摘出してしまうとインプラントも保険診療になるようなので(でも高いんだろうけど)。

ということで、トップの写真のような岩壁に登るには左足の取ってしまった骨を補うくらいの筋肉をつけないといけないので、理学療法士さん曰く、そこに行けるのは1年後かなーということでした。ちなみに今現在1番痛いのは顔ではなく左足です。カロナールないと生きていけません。ときどき追いロキソニンしています。

もう一回書きますが検査しましょう。した後で治療を受けない、西洋医学じゃない方に行くのも自由です。でも分からないうちに最悪な事態になるより良いと良いと思いますよ!

さぁ、僕も特に足のリハビリ頑張って石積み復活しなければ(^^)

くどいけど人間ドック行くんですよ!

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