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最近、読んで感動した本

今野敏さんの作品ばっかり読んでいましたが、すごい本が出ていますね。
最近読んで感動した本を三作品紹介したいと思います。
『まいまいつぶろ』 村木嵐 幻冬舎

徳川家重の話ですが、作家の村木嵐さんは司馬遼太郎の最後のお手伝いさんと言われる人。
おそろしく文章がうまいです。わかりやすく、かつ冗長な箇所や間延びする部分がない。どうしてこんなにうまいのだろう!
もちろん、内容も良く泣けてきます。

『家族解散まで千キロメートル』 浅倉秋成 角川書店

冒頭からぐいぐい引き寄せられます。これまでのミステリー物と違います。
「えぇー!」と思います。最後はちょっと、無理矢理終わらせる必要があったのかと感じましたが、おもしろいです。悪くない解散です。『俺でない炎上』も良かったですが、すごい作家さんです。

『ラウリ・クースクを探して』 宮内 悠介 朝日新聞出版

電子立国エストニアのプログラマの話です。主人公は量子ブロックチェーンを研究しているラウリとその友人ですが、子供の頃はMSXコンピュータでBasic言語でゲームを書いていたそうです。友情の物語でもありますが、エストニアの成功事例をもっと紹介すればマイナンバーカードも普及するのになと思いました。
ユヴァル・ノア・ハラリは国はフィクションだと言いますが、それではモヤモヤが残ったままです。この本では『国とはデータである』と言い切ります。プログラミングの勉強をしている中高生やソフトウェア開発者を目指している若者に読んでほしいです。五木寛之の作品を想い起こさせる若者たちの希望や後悔に満ちた青春のストーリーです。同じ作家の『国家を作った男』も良いですが。

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