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きつね様と、おおかみ様。

先日、近所の銭湯(←最近、お気に入りの温泉♡)に行った時
目をつぶりながら露天風呂に浸かっていたら、おばあさん2人の会話が聞こえてきました。

その内容は、ちょっと離れたところの稲荷神社の前のお店屋さんが、このコロナの影響でお祭りもなくなったので、つぶれてしまったらしいということで「きつねが化けて、出てくるっていうしね・・・」と、マジマジとお話ししていたのです。

あぁ~~これだよ!!!
そうそう、きつねって、化けて出てくるんだよねぇ~~♪

もしもこのおばあさんたちがいなくなったら、こういう会話もなくなってしまうのかな・・・・と思うと、とても大切なものを失っていくようで、少し寂しくなってしまいました。

ちょうどそんな時、かねきょさんの記事の最後に紹介された本「ニホンオオカミの最後」に、心を惹かれました。

それは以前おおかみは、実は「大神(おおかみ)」で、人間界と自然界の間の使いであるという話を聞いていたこともあったので、ドキッとしたのです!

(やっぱり読みたくなって、結局2冊とも買ってしまいました~♪ ありがとうございます、かねきょさん💕)

今と昔を繋ぎ、遠吠えを響かせるような、ロマンがあふれる本。

「ニホンオオカミの最後」遠藤公男著 帯から


きゃっ!まさしく、その通りで
ニホンオオカミを愛する著者が、できれば今でも生きていてほしいという熱い想いを抱きながら、必死で追跡していく姿にロマンを感じましたね。


ここでは、気になった部分を書き残しておきます。

犬の先祖
人が家族で採集狩猟生活をしていた旧石器時代(1万年以上前)のこと、狼の群れは人の住む半洞窟やキャンプのまわりをうろついて、ごみ溜めから骨付きの肉とあさるようになっただろう。日が暮れると、人の天敵であった猛獣がキャンプに近づくことがあった。その時、狼は警戒の声をあげて人を助けることがあっただろう。狼は暗闇では目の見えない人間の用心棒となったのだ。(略)こうして、狩人たちは複数の狼を飼うことになった。そして、長い共生の間に突然変異があって狼は小型化し、裂肉歯も小さくなった。人間は犬という最良の友を手に入れたのだ。
その犬は嬉しい時にはちぎれるように尾を振り、叱られた時は耳と尾をたれて委縮する。親しい人の死には長く尾を引いた遠吠えをすることもあった。仲間としての絆を守り、人を愛し人に愛されるようになったのだ。

「ニホンオオカミの最後」遠藤公男著

狼は、ケガをして歩けなくなった仲間のために長いこと食べ物を運ぶという。(略)このようなことをするのは人間以外では狼だけだ。

同上

群れを率いるボスが、ただ一頭で4人を男たちを攻撃した!!(略)
いやいや、人間の侵略にこらえきれず、闘いを挑んできたのだ!
狼ファンとして、ひそかに敬意を捧げるのは許されないか?

同上

三陸の大槌町の最奥の村、安瀬ノ沢に伝承される狼祭りのその一つ。古くはオイノ祭りといったものだ。こんな祭りが続いているのは、みちのくの奇跡といっていい。私は下流の街で偶然この祭りが残っていることを聞いたのだが、驚きのあまり息がつまった。精霊崇拝の世界が北上高地に残っていた!(略)白い雪、雪、雪の中で強烈なアニミズム、精霊崇拝の世界にひたる。狼が出没した時代に生きている感じ。素朴でけがれのないものとの共存を願ってきたご先祖さまたちの魂にふれる。

同上


古いとか、昔のことだ、ということではなく・・

このように、純粋に受け継がれてきたことを

これからも後世へ、大切に繋げていきたいなと心から思いました。



やっぱり、ここまでくると
もう一度、柳田国男の「遠野物語」も、ちゃんと読んでみたくなりました♡

最後までお付き合い下さって、ありがとうございます!


拙い文章を読んで頂いて、ありがとうございました。 できればいつか、各国・各地域の地理を中心とした歴史をわかりやすく「絵本」に表現したい!と思ってます。皆さんのご支援は、絵本のステキな1ページとなるでしょう。ありがとうございます♡