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キンモクセイ狂い咲き、放送禁止用語、おまけにプペルも

 散歩をしていると、かすかな香りがする。見ると、キンモクセイにつぼみができている。香るってことは、開いた花もあるのかな。
 あれっ、でもキンモクセイはすでに少し前に咲いていたはずなのに。
 つぼみの周りをよく見ると、枯れた花の名残のようなものも見える(下の写真)。うん、確かにこの前咲いていた(見出し画像はこの前咲いていた花)。
 

キンモクセイ狂い咲き


 季節外れの花が咲こうとしている。
 狂い咲き。狂い咲きのキンモクセイだ。


 「狂う」という言葉は差別になるという人もいる。「狂い咲き」という言葉は使ってはならないという意見もある。放送禁止の言葉のようだ。

 同じように、使ってはならない言葉の言い換えがこんなにある。ちょっと調べた放送禁止用語を並べてみよう。

足を洗う → 更生する
アル中 → アルコール依存症
按摩 → マッサージ師
板前 → 調理師
移民 → 海外移住者
うんこ → うんち
エスキモー→イヌイット
お巡り → 警察官、巡査
外人 → 外国人
片親 → 母子家庭、父子家庭
~キチ → ~マニア
首切り → 解雇、人員整理
魚屋 → 鮮魚商
シナチク(支那竹) → メンマ

植物人間 → 植物状態人間
処女作 → 第一作
精神分裂症 → 統合失調症
肌色 → ペールオレンジ、うすだいだい
父兄 → 保護者
坊主 → 僧侶、お坊さん
保母 → 保育士
老婆 → 老婦人、老女

 まだまだある。
 言い換えができずに、使ってはならない言葉もある。

 ところが、これらの言葉は、なにかの法律で決まっているのではない。新聞社やテレビなどの放送局が自主的に決めているものがほとんどだ。統一されたものではない。これはヘンだなというものも多い。「釣りキチ三平」(矢口高雄)は「釣りマニア三平」、「釣りバカ日誌」(やまさき十三作、北見けんいち画)は「釣りマニア日誌」(~キチ→~マニア。当然バカもダメだろう)。ほんまかいな。
 この言葉のどこが放送禁止語なのだ、という言葉もある。誰かがヘンと言ったのが放送禁止用語となっている。今でもテレビ局には「この言葉遣いはおかしい」といろんな言葉に対して苦情がきているんだろうな。
 放送禁止用語が次々生まれていく。「この禁止はおかしい」との声もあげていかなくっちゃ。


 閑話休題。

 キンモクセイには、季節外れの花が咲こうとしている。他のキンモクセイの木を見ると、少しつぼみをつけている木が何本もある。
 この前、季節外れのグミの花を見つけたので、あの花はどうなったのかなと、実はグミの木を見に行って、キンモクセイの花を見つけたのだ。


 グミの花を見ると、前はもうちょっとあったはずなのに、少しだけ花がある。花が咲いている。花のあとの実はできていないようだ。

 キンモクセイの木の下の方を見ると、ワラビが青い葉を広げている。ちょっと前にぐるぐるまいて食べられるワラビの新芽があったみたいだ。田んぼの稲の切り株から新しい芽が出ているようなものかな。
 外の空気は寒くなっているけど、暖かい日が続いたので、稲の切り株だけでなく、季節外れの花がたくさん咲いてきているのだろう。

 そういえば、この前は桜の花を見つけた。うわっ、桜が咲いていると写真を撮った。

さくら


 この季節にはこの花と、当たり前のように思っていても、自然はいろいろな例外をつくってくれる。

 アサガオは夏の自由研究の花と思っている人も多いが、実はアサガオは秋の花だ。本来は日照時間の短くなる秋に咲く花なのだ。夏に咲くアサガオが例外なのだ。小さな花を咲かす種類のアサガオが、枝を縦横に伸ばし広がり、たくさんの花を咲かせていることがある。こんなにたくさん花を咲かすのは、夏真っ盛りではなく、青空の広がる秋の空の下の景色だ。秋の季節がアサガオには一番似合っているのかもしれない。


 コロナ禍でハロウィンとは関係ない季節に上映された「えんとつ町のプペル」もハロウィンの季節に再上映されたみたいだ。そんな話を聞きながら、映画の上映とは関係なく歌っている(実際は映画のキャンペーン)キングコングの「プペル」の歌を思い出した。季節外れに、「ハロハロハロハロウィン♪」と口ずさみたくなる。


 季節外れのキンモクセイが、甘い香りとともに、懐かしい思いと新しい思いを運んできた。

キンモクセイ二度目2


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