IIDXコンパネのメンテナンスの話 その2 ボタンの不調について

まえがき

全IIDXプレイヤー、ひいては音楽ゲームプレイヤーの敵である、ボタン(入力デバイス)不調の話。
折角クレジット入れて遊んでるのに筐体のメンテが悪いと、ゲンナリしちゃいがち。おかねかえして。
不具合が出たときに店員さんを呼んでも、すぐには対処してくれず、修理中ポップを貼って稼働を止めちゃう。帰るしかなくなる。翌日行ってみて、修理中ポップが無くなってるからと期待しながらクレジットを入れてみても、速攻で症状が再発するから、余計にイライラしちゃう。そんなこと、ありますよね?

元ホームの悪口はここまでにしましょうか。


beatmaniaIIDXのボタン不調の種類と原因

こんにち(2024年時点)において、プロリーグチームを抱えてる系列店のゲームセンターでは、大抵の音楽ゲーム筐体はメンテナンスが行き届いておりメンテ不調を引く確率は低いと思われる(店名にFが付いてたりするフランチャイズ系は例外)。
今回の記事では、使い古されたIIDX旧筐体コンパネ(実物)の分解を通して得られた知見(別記事でまとめる予定)も踏まえて、beatmaniaIIDXのボタンの不調の事象と原因について、考察した。(タッチパネルの音楽ゲームも似たような悩みがあるんだろうか…?)

ヤフオクで落札したbeatmaniaIIDX旧筐体コンパネ


サマリー

※あくまで1個人の見解であるから、これを鵜呑みにして店員さんにクレームを入れるのは控えること!

  1. 鍵盤がハマって戻ってこない場合は、三和ボタンを取り外して清掃する必要あり。まともなメンテナンスが期待できないロケーションであれば、マイクロスイッチとバネを重めの設定に見直しするのがよい。

  2. スイッチが多重反応を起こす場合は、マイクロスイッチの交換が必要。

  3. 押してないボタンが反応する場合は配線の見直しが必要。

以下、詳細。

事象1.ボタンのハマり

鍵盤部分(いわゆる三和ボタンの長方形部分)を押し込んだときに、鍵盤部分が何かに引っかって、戻ってこなくなる事象。
楽曲プレイ中にキービームが出たままになったり、ボタンを押してないのにLEDが点灯したまま、選曲中のオプション画面で当該キーが画面上で点灯したまま……など、比較的容易に、事象を目で見て捉えられる。
(中途半端にボタンの戻りが悪いときもあって、ちょっと店員さんに症状を説明しにくい場合もあるにはある。)

これの原因は2つ。
1つ目はボタンが汚いこと。鍵盤可動部のサイドにゴミが詰まってる場合が多い。ボタンを筐体パネルから取り外して清掃するのがよい。
2つ目はボタンが軽すぎること。具体的にはマイクロスイッチが0.25N以下かつ、バネが20g以下になってくると、ボタンのもとに戻ろうとする力(復元力)が不足して、頻繁にハマりがち。0.49N+20gとか、0.25N+50g以上であれば、掃除の頻度少なめでもいいかも。0.49N+50g(LMのデフォルト)は個人的に嫌いだけど、多分誰でも容易にメンテできるって観点では、これが最適解なんだろうね(鼻ホジ
ボタンの重さの好みについてはそのうち記事にするつもり。

事象2.スイッチの多重反応

空POORが大量に出たり、BADが多発してEXHゲージが一瞬で溶ける場合はこの事象。
選曲画面でオプション選択を呼び出してボタンをガチャガチャしてるとそのうち多重反応が出るはず。でもEXHゲージが溶けたときは、どのボタンが多重反応してたかなんて中々分からないし、店員さんにゲームプレイの様子を見せても伝わらないのがつらい。

多重反応の原因は、マイクロスイッチの摩耗。交換必須。マイクロスイッチ内部には金属接点があり、スイッチを押し込んだ状態で導通するようになっている(Normally Open接点の場合)。接点が摩耗すると、スイッチを押し込むときや離すとき、押しっぱなしにしたときなど、ちょっとした接点の動きで導通がブツブツ切れて、多重反応になってしまう。

多重反応はボタン清掃してても一生直らないため、マイクロスイッチの交換が必要。
なおマイクロスイッチ自体にゴミが混入する可能性もあるが、マイクロスイッチを分解して清掃するのは難易度高めなので、新品交換が無難。


事象3.押してないボタンが反応する

接続が間違ってる。店員さんにしか直せないパターン。
復旧後は、サービスモードで確認してもらうのが安全安心。
過去に遭遇したレアケースでは、複数のボタンを押した場合に、特定の組み合わせのみ、反応しないことがあった。マザーボードを交換するとか言ってたけど、多分その前に配線確認が必要だったんじゃないかなぁ。


あとがき

例によって本記事は個人の見解です。誤りや補足情報があれば、コメント欄から指摘をお願いします。なにか思い出したら追記します。

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