見出し画像

ClubhouseはフォローするSNS

ここ数日爆発的に利用者が増えていると実感する「Clubhouse」

私も27日に招待していただいてここ4日色々と触ってみて感じたことをつらつらと。

「Clubhouseがどういうものか分からない!」って方は、まずは「Clubhouse」で検索してみることをお勧めします。まあ、ザックリ言うと、アーカイブの残らない音声オンリーのmixiです。(mixiも過去の遺産だから伝わらなさそう……)

音声は勿論、メモを取るのも禁止で、(規約上)中の会話を外に漏らすのは一切禁止のSNSです。

詳しくは「Clubhouse」で検索してください(2回目)

オーディエンスとして楽しむ

多くの参加ユーザーが認識していないんじゃないかと感じるのですが、Clubhouseは「フォローされるよりフォローすることの方が大事」なSNSです。

と言うのも、音声SNSなのでオーディエンスとして楽しむことが多いかと思いますが、オーディエンスとして楽しむのであれば、フォローをどんどんと増やす必要があるからです。

そんなの当たり前でしょ?

そう思われるかもしれません。
もちろんTwitterもフォローしている人が多ければ多いほど、フォローしている人のつぶやきやRTで色々な情報を知ることが出来るかもしれませんし、フォローしている人自身のつぶやきがそもそも面白くて楽しめることもあるかもしれません。

ただ、ぶっちゃけフォローしていなくても、後からTwitter内で検索して探すこともできますし、話題になればニュースやまとめサイトで内容を知ることも出来ます。

一方、Clubhouseはどうかというと、まず大事なこととして、いろいろな会話が聴けるroomチャットルーム)の検索機能がありません

roomを認識するためには、フォローしているユーザーがそのroomに(参加者または視聴者として)入室していなければなりません。加えて、フォローしているユーザーがmoderator(モデレーター=roomのホストユーザーのようなもの、room内のユーザーの属性変更が可能で、同一room内で複数人に付与できる)になれば、「〇〇さんがこんなroomやってるよ」と通知も来ます。

これは「フォローが増えるとroomが探しやすくなる」ということではなく、どんなに面白いroomがあったとしても、フォローしているユーザが少ないと、そのroomを認識することすらできないということです。

極端な話をすると、誰もフォローしていなければ「詰み」です
(招待制なので、少なくとも招待してくれた人はフォローするとは思いますし、ユーザーをレコメンドもしてくれるので、余程ひねくれた人でない限り0は無いと思いますが……)

しかも、アーカイブは残りません。内容も外部に出ません。(禁止事項)

同一時間に複数のroomに滞在することはできないので(※注1)、同一時間に認識できるroomの上限は単純にフォロー人数ということになります。roomへのアクセスを増やし、ワンタイムの話を逃さないためには、より多くのユーザーをフォローして、roomの情報をキャッチしていくしか方法が無いわけです。

※注1
一応、同一アカウントで複数の端末からログインすることで複数のroomに同時参加できます(ルールとして禁止かどうかは未確認)

発信者としての運用

一方で発信者になりたいのであれば、もちろんフォロワーを増やすことになると思うのですが、現状、5000人/roomの参加上限があるため、著名人であればあるほど発信メディアとしては弱いと感じます。何十万もフォロワーが居ても、一度に5000人しか同時視聴できないのです。

満員をコンスタントに叩き出すユーザーであれば、プレミア感を出す戦略もあるかもしれませんし、課金のシステムが実装されるという話もあるので、今のうちにフォロワーを増やしておいて損はないかも知れませんが、前述したように現時点では一方的な発信メディアとしては弱いですし、同じことが既存のSNSでも出来てしまうので、まあ、Clubhouseじゃなくてもいいんじゃないかなと感じています。

また、超失礼なことを言うと、Speakerが知り合いだったり、相当なファンだったりすると別なんですが、そうでない場合、編集されていない会話って無駄に長いですし、その割に面白さってそこまでなかったり……(本当に超失礼)

「編集ってやっぱ凄いや!」って実感します。

一方で、聴くだけではなくて、Speakerとして途中から参加できたりもするアプリなので、壇上に上がって(上げて)当事者として楽しめたり、そういう交流から繋がった「知り合い」の話が楽しめるようになったりもします。そういうところがこのアプリの良いところだなと思いますし、計算されているなと感じます。

現状「フォローしてなんぼ」のアプリである

以上の事から、あくまで現状のシステム構造としては、「色んな人をどんどんフォローして楽しんで欲しい」という意図が伝わって来ます。

思えば、Twitterにしろ、Instagramにしろ、最近は「フォロワー数至上主義」みたいな風潮があり、フォロワー数が多ければ多いほどヒエラルキーが高いようなイメージがありますが(個人の感想です)Clubhouseは、それを制作者側が意識しているか否かは別として、フォローすることに意味と価値を持たせ、逆にフォローされることについては、パフォーマンスの上限を設けることで、アプリ内に於いて一定以上の価値が生まれないような真逆のデザインとなっています。

もちろん、同時視聴5000人というパフォーマンスは、一般的には凄い数なのですが、この上限に達するroomも既に出てきており(フワちゃん/若槻さん/指原さん/ウエンツさん4人で会話していたroomなど)今後もっとユーザーが増えることも予想されることから、テレビタレントやyoutuberの方々にとっては、どんどん物足りないものになっていくのではないでしょうか。

著名人の方々も「聴かれてもよい井戸端会議」として趣味?の範疇で続けるには良いかも知れませんが、その使い方だけでは「Zoom飲み」のように段々と利用されなくなりそうだなと感じています。

そうなるとそこに紐づいていた人たちも居なくなってしまうのか?
それとも、使い方に気付いて、相互メディアとして残り続けるのか?
課金導入で俄然、元気なメディアとして続くのか?
そもそもシステムが「フォロワー至上主義」的な従来のSNSに寄った形に改修されてしまうのか?

もう少し潜伏して観察したいな~と思っています。

まあ、フォローするにしても無差別って訳にもいかないんですけどね(汗)
でも、プロフィール見て面白そうな人はどんどんフォローしてます。

とりあえず、私は今楽しいです!


サポートは今後のマーダーミステリーの制作に使わせていただきます。それ以前に、サポートは皆さまのダイレクトな応援なので本当に励みになります。ありがとうございます!