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大谷翔平の7億ドルと日米格差(俺の野球・ベースボール観察記)

10年7億ドル(1000億円超)でドジャースへ

金額の多寡で移籍先を決めたわけではないだろうが、それにしても一人の人間の評価としては恐ろしいほどの額だ。スポーツにおける契約で史上最高額らしいが、どこからそのようなお金が出てくるのか、これはこれで興味深い。今度研究したい。

日本のプロ野球球団との比較

10年7億ドルということは、年俸にして100億円はあるが(1ドル=145円として)、これを一人で稼いでしまうのはやはり凄い。日本のプロ野球球団の年俸総額(2023年)は上から順に次の通りだが、100億円を上回る球団はないし、それに近い球団もない。

1位 ソフトバンク 年俸総額62億3130万円 リーグ3位
2位 ヤクルト 年俸総額40億7850万円 リーグ5位
3位 巨人 年俸総額40億1580万円 リーグ4位
4位 楽天 年俸総額37億2920万円 リーグ4位
5位 DeNA 年俸総額33億3910万円 リーグ3位
6位 西武 年俸総額32億6550万円 リーグ5位
7位 阪神 年俸総額31億5115万円 リーグ1位(日本シリーズ優勝)
8位 中日 年俸総額29億6220万円 リーグ6位
9位 広島 年俸総額28億3450万円 リーグ2位
10位 オリックス 年俸総額27億4350万円 リーグ1位
11位 ロッテ 年俸総額26億5690万円 リーグ2位
12位 日本ハム 年俸総額22億9220万円 リーグ6位

(週刊ベースボール)

日本の年俸総額のナンバーワンとナンバーツーの球団を合わせて大谷一人分の年俸になる。大谷一人でソフトバンクとヤクルトの全員分だから、日本ではあまりに高い買い物だ。オリックス、ロッテ、日本ハムの3球団であれば大谷一人にも足りず、これにもう一つ日本ハムが加わってようやく同じくらいになる。

ついでに面白いのが、年俸が高いからと言って必ずしも成績がそれに伴わないことだ。12球団のうち、上位6球団の中に優勝球団はなく、7位と10位がセ・パ両リーグを制している。優勝した7位阪神、10位オリックスのほか、下位の中では9位広島、11位ロッテが健闘している。

メジャーリーグのマネー

大谷に大金を払えるメジャーリーグは、当たり前だが日本のプロ野球よりも年俸が高い。同じく年俸総額(2023年)の上位・下位は次のような感じだ。

1位 N.Y.メッツ 年俸総額約513億円 リーグ4位
2位 N.Y.ヤンキース 年俸総額約401億円 リーグ4位
3位 San Diegoパドレス 年俸総額約361億円 リーグ3位
9位 Texasレンジャーズ 年俸総額約284億円 リーグ2位(WS優勝)
28位 Tampa Bayレイズ 年俸総額約106億円 リーグ2位
29位 Baltimoreオリオールズ 年俸総額約88億円 リーグ1位
30位 Oaklandアスレチックス 年俸総額約82億円 リーグ5位

(USA TODAY)

1・2位はニューヨーク軍団で、1位のメッツだけで日本の12球団すべての合計額を上回る。30位のアスレチックスでさえ、日本1位のソフトバンクを悠々上回る。
ここも年俸が高いからと言って必ずしも成績が伴うわけではなく、28位のレイズや29位のオリオールズの健闘が目立つ。

日米格差

放映権料などの影響が大きいようであるが、日米でこれだけ選手の年俸が違うというのは、問題視されるべきではないか。構造的な問題がありそうだが、日本にはおそらく既得権が働く部分があって、メジャーのようにはいかないのだろう。

#野球が好き

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