水際対策期間における出入国でやること(2022年7月24日再入国,自身の記録用)

【2024年3月追記】2023年にコロナが5類となったことから,「水際対策」も撤廃されました.その前から少しづつ緩められていたようで,2023年夏の段階では以前のように往来できます.(機内の乾燥などの対応のために,私はマスクを用意しています.)
とは言え,不意に起こるこうした感染症には気を付けましょう.本投稿は記録のために残しておきます.

本投稿は,自身が7月18日発,7月24日着に参加する国際会議渡航の際に,水際対策への対策として,調べたり経験したことを記録したものです.
割と面倒ではありますが,出国前の用意が大切ですね.
(あくまで体験の記録ですので,この情報だけを頼みに渡航しないようお願いします.免責事項もお読みください.)

日本出国前に用意したもの


僕はなるべく情報集めはしましたが,いつ何が変更されるかが分からず,出入国管理以外(ホテルとか)でも何を求められるかが分からなかったので,7月出国でしたが4月あたりの世界的にまだあれこれ求められていたころの基準に則って準備しました.
アプリで行けるものがかなりありますが,電子機器類は壊れるリスクもありますので,接種証明書(海外用),誓約書,向こうで受けるPCR検査結果報告書,などについては印刷でも持っていきました.

アプリのインストール

MySOS」と言うやつと「接種証明」と言うのをインストールして,入れられる情報は入れておきます.(「接種証明」アプリは出入国では恐らく不要ですが,それ以外(ホテルやレストランなど)で提示を求められた際に使えそうではあります.MySOSと連携はしていません.)

「MySOS」アプリは海外出張からの帰国時にファストトラックを利用するために,調べていた過程で知りました.入国時検疫のためのアプリと言うわけではないようで,初期画面はとりあえず今回の目的には使わなさそうなメニューが並んでいますが,右上の歯車ボタンから「日本再入国のためにご利用の方」と言った趣旨のメニューに行きつくので,それを使います.

日本国内でのPCR検査結果

東京だと英語版のCertificationをもらうと5000円取られてしまいます…結局現地でPCR検査のCertificationは使いませんでしたが,日本国内で陽性であるのに海外に行ってしまうと,機内などで別の方にうつすリスクや,そのまま向こうでも陽性と出て帰国できないリスクもあるので,英文Certificationはもらわないにしても,受けといて損はないと思います.

3回のワクチン証明書

これは接種証明アプリで示すこともできますが,念のために紙のものもある方が安全と思って,役所にもらいに行きました.(お住まいの市区町村で「海外用証明書」をお調べください.)僕の住まいでは無料でした.海外用は有効なパスポートも必要です.
そして試していないので恐らくなのですが,日本入国の際に示すMy SOSアプリは,この証明書の写真かスキャンしたデジタルデータが多分必要です.接種証明アプリとMySOSは連携していないので,一瞬何のためかと混乱しましたが,紙のものを取っておいてよかったです.
もしかすると,接種証明アプリの画面のQRコードのスクショでもいけるかもしれませんが,試してはいません.
そういう意味で,紙の証明書ももらっておいて損はないでしょう.

日本到着便搭乗前

出国よりも再入国時の方が色々必要なので,情報は多いかもしれません.MySOSから「質問票」「誓約書」「ワクチン接種証明書」「現地での72時間前PCR検査結果」を登録しておきます.

MySOSからの「質問票」「誓約書」回答

イタリア出張の時には問題なかったものの,その後の別の出張準備で,ちょっとハマったのでメモしておきます.1回目の利用後ひと月ほど後に別の海外出張を予定しているので,事前に可能な内容は入力しておこうと思って「質問票」に入れた(仮に自分の体調などの状況が変わったら,質問票は更新できます.虚偽の申告があると罰せられると書かれてあります.)のですが,何にハマったかと言うと「質問票」の回答を提出しても先に進めなくなった点です.これは,イタリア出張時に利用した際,MySOSから飛ばされる「事前申告」のwebsiteからまた飛ばされる「questionnaire(質問票web)」で,深く考えずにリンクがあったquestionnaire appをインストール・それで回答したことに原因がありました.利用環境によっては,2回目以降の利用で影響があるかもしれません.ブラウザのキャッシュを消すなどしてもダメでしたが,このアプリをアンインストールし,全てブラウザから回答することで問題は解消しました.(つまり,MySOSの入国検疫のための機能は,websiteへのブックマーク…?)

現地での72時間前 PCR検査結果

イタリア出張のときには勘違いしていて「帰国便の到着日時」から起算しての72時間前と思っていたのですが,「帰国便の搭乗日時」から起算しての72時間です.つまり,9月10日正午発のフライトであると仮定すると,本来は9月7日正午以降に受けておけば良いことになります.イタリアでは結果が出るのに20時間くらいかかったので,メールで送ってもらうことにしてもらえてギリギリセーフでした.
出席した学会ではPCR検査が用意されていて,70EUROでした.街中でやってもらっても同じくらいみたいですが,より早く結果をと言う方は100EUROくらいで優先的に結果を出してもらえるみたいです.(円安との相乗効果でお高い…)

PCR検査の提出

上記の結果は,紙でもらったら写真など,メールで結果を受け取ったならPDFなどをMySOSアプリ経由で提出します.重要なのは,次の厚労省が示す内容が充足されているとみなされないと,rejectを食らうということです.
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00248.html
イタリアでは検査機関のフォーマットで受け取ったものを一旦提出したらダメでした.検査してくれる機関に予約の際に「この内容↑が必要なので宜しくお願いしますね」と言うことを併せて伝えて,厚労省のサイトにあるフォーマットも送ってあったので,内容的には問題なかったように見えるのですが,何でか…
MySOS経由でrejectとの通知が着たのちに,検査機関から別メールで「もらったフォーマットにも書きました」と言うことで,上記フォーマットを使った結果をもらうことができたので,それを再度提出,事なきを得ました.
この辺りは恐らくですが,空港で受けるのが確実なのだろうと思ったりしています.(現地のPCR検査を調べると「日本への入国のために~」と言うくだりがあったりして,基本的には対応してくれそうです.)

PCR検査を受けるべき日時

これは色々考えはあろうかと思いますし,訪問先の感染状況次第かもしれませんけれども,「引っかかって帰れないと困る」と言うのであればギリギリ前倒しできる72時間前に,「滞在延長されても良いので日本に持ち帰りたくない」と言う考えであれば,Certification発行までのラグを考えて帰国日1.5日前くらいに受けるのが良いと思われます.もし,滞在が3日以内であれば,到着していきなりPCR検査を受けても良いことにはなります.
いずれにしても,空港や機内,搭乗までの時間に感染しない保証はないので,機内や帰国後も十分に対策をとることが望まれます.

誓約書

日本再入国時には,次の誓約書が求められます.僕は念のために紙で
も印刷していきましたが,これもMySOSから電子的に登録できます.
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00249.html#:~:text=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%85%A5%E5%9B%BD%E5%89%8D%E3%81%AB%E6%BB%9E%E5%9C%A8,%E3%81%B8%E6%8F%90%E5%87%BA%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%81%A0%E3%81%95%E3%81%84%E3%80%82

日本再入国(到着)時

搭乗までの用意が大事

「接種証明」「PCR陰性証明」「体調の申告・誓約書」などの必要事項が全て承認されると,MySOSの画面がブルーになります.最初何もしないと赤(或いは陽性の検査結果を入れると?),一部承認時は黄色です.これは,出国する便の空港での搭乗時には必ず必要ですが,僕の場合は経由地のフランクフルトに向かうベネチアの空港でも必要でした.チェックインが東京までだったためだろうと思います.
フランクフルトでの東京行きのフライトでは,航空券,パスポート,このブルーになった画面,の3点を求められました.アプリを慌てて立ち上げてる人もいましたが,僕はこう言うのはスクショを撮っておくようにしているので,それ見せて通過できました.
ただし,日本での空港検疫官の方に質問される際は,アプリそのものを見せる必要がありますので,MySOSはいつでも起動できるようにしておくと良いでしょう.

MySOSがブルーになった画面

空港到着後

羽田空港に着いた後,やたらと歩かされました.多分,他から着く便のお客と検疫までは接触がないように動線を引いているのでしょう.MySOSの青画面は歩きながら,求められる地点3か所くらいでそれを見せていきます.
最後に検疫官とちょっと話す場所があるので,そこで青い画面を見せて質問に答えたら,青い紙をもらえるので,それで終了です.

検疫官からのインタビューに答えて,問題なければもらえる青い紙.(写真の都合で青く見えませんが,実際は青.その他,ケースによって赤などもあるようです.)入国審査までは少なくともなくさないようにしましょう.

その他

海外旅行保険

いつもはクレジットカード付帯のもので良いと思って特に入っていませんでしたが,今回はもしもこの保険の適用範囲外だと困るかなと思い,掛け捨ての海外旅行保険に入っておきました.滞在延期の費用を持ってもらえるのと,何よりそれなりに症状が出てしまった場合に,現地の医療機関にかかることを心配してのことです.

現地でのマスク着用などの対策についての所感

行ったのはイタリア北部の町とフランクフルト(乗り継ぎ)でしたが,広いエリアや外など,オープンスペースにおいてマスクの着用率は1割あるかどうかでした.乗り継ぎの空港内は高めで,適当な着用を含めると5割弱くらいはいる印象,レストランなんかもその程度はいます.オープンカフェが多いヨーロッパですが,そこでもそれなりに着用されていましたね.日本と同じく,消毒液はほぼあります.(2020年3月に行った米国では,塩素系だったのですが,行った先々ではアルコール系でした.)
基本的には会議場だとか機内だとかではマスク着用が義務化もしくは推奨されていて,サービスする側(スーパーやレストランの店員さんなども)はほぼマスク着用でした.もちろん,こちらがマスク着用したうえで,非着用の方に話しかけたからと言って,怪訝な態度を取られたりすることはありません.

公衆衛生に関する社会的習慣などは,欧米とアジア圏ではだいぶ異なるので,着用率の差や抵抗感の大小は仕方の無いことですが,インフルエンザだろうがなんだろうが無防備であった以前の欧州を考えると,マスクを使われることもそれなりに一般化しているように感じました.

ここのところ「自分の頭で考えないやつが,この暑い中マスク着用を続けている」と主張したり,「欧米では"マスク?なにそれ?"状態ですよ.」なんて見てきたようなこと言う人たちがいますが,それは違います.彼らも自身や相手への影響を考え,特効薬が無い・高い感染症に対して必要と思われるシーンでは対策しているということです.
私見ながらこうした国内での一部の主張は,色々な考え方や事情がある人たちがいる中で,寧ろ考えが浅く,お得意の「欧米では~」やら「子どもたちへの影響が~」なんて軽々しく出してきてほしくないと思いました.(まあ,この辺の正解・不正解も言えるのは専門家のみで,我々は安全を心掛けるのみだと思いますが.)

免責事項

上記作文は,当時学会出張をした際のの自身の記録として書いたものです.まとまった情報が無いようにも思いますので,参考になればうれしく思いますが,各位の渡航にあたっては,渡航時期・渡航場所に応じて,外務省・厚労省などの日本の対応官庁・組織と渡航先の現地対応官庁・組織による1次情報をあたってください.この内容を参照し,損害等受けた場合でも,責任は負いかねます.

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