2015夏ドラマ:それぞれの終着(2)

さて、かなり間が開いてしまったのですが、その2でございます。

今夜は中秋の名月で、外では秋の虫も鳴いております。いよいよ秋のドラマにはいるわけですが、まだ夏の宿題が残っておりますので、さっさとやっつけちゃいましょう。

今期、割と楽しませてくれたのは、「民王」「ど根性ガエル」「表参道高校合唱部」「一路」でございます。

民王に関して言えば、とにかくジヨンと高橋一生、山内圭哉の演技が楽しかった。はちゃめちゃなストーリーですが、楽しく鑑賞させていただきました。とにかく気の弱い遠憲はいいね。そしてオネエっぽい草刈正雄も(笑)。
テレ朝のナイトドラマは、こういう楽しいコメディがとてもいい。なんでナイトドラマなんだろうかなあ、ゴールデン枠でもいけるのに……とも思うのですが、ナイトドラマでしかできない演出というものもあるのでしょう。局の事情はそれぞれですものね。邪推しませんよ(笑)。

「表参道高校合唱部」でございますが、これ4回目までは毎回泣かされていました。歌のチカラというものをしみじみ感じておりましたが、なんだろう中盤からどうしても入り込めなくなってしまいました。いつまでもうまくならない合唱のせいなのか、ヒロインの面白顔のせいなのか、金曜10時という遅い時間なのにストーリーが8時台のテレ東ドラマみたいだったからでしょうか? もう少し内容に深みを持たせてくれたらもっといい感じに仕上がったのではないかなと思います。単に親の離婚を阻止するためとかそういう個人的なところではなくてね。ていうか、歌一発で簡単に気分が変わるオトナってちょっと怖いです(笑)。
それにしても、合唱があまりにも稚拙。毎日練習してこの程度なんかよと思ってしまった。オーディションで選んだんだよね? 歌審査はなかったのかなあ。いや、出演者は悪くはなかったんですけれどね。歌をもう少し魅せてほしかったかなと思いますわ。どうひっくり返っても日本の合唱部が「Glee」みたいなドラマにはならないとは思いますけれど。

さて「ど根性ガエル」です。
これ、一話見たときに「どういうドラマになるかわからない」とか書きました。ひろしのクズがまともに人生を考えて、改心していくという話かと思いきや、生と死を扱った壮大なドラマだったのでございます(笑)。いやほんと。

最終回のひろしの母ちゃんのセリフにこういうのがございます。

『自分の居場所がみつからない。生きている価値がない。だから自分必要ない。それは間違ってるよ。居場所が見つからなくても、生きていていいんだよ。役に立たなくても生きていていいんだよ。生まれてきたんだから生きていていいんだよ』

素晴らしいです。世の中のニートが涙して喝采するに違いありません。
クズなひろしを我慢強く育ててきた母ちゃんならではのセリフです。
しかしです。
ただ「生きているだけ」の人間ではいけません。ちゃんと、居場所がなくても自分なりの生きていく道を見つけなさいとやさしく諭してくれます。
その道を見つけるのが困難で、みんな壁にぶち当たって悩んでいるんですけれどね。

一生懸命生きていれば、そこが自分の居場所になる。居場所を探すのではなく、自分で作ればいい……そんなことなんでしょうかね。

すてきですね。みんなそんなふうに前向きに生きていけたらいいですね。
そうしたら、世の中のいろんな問題なんかどんどん解決していきますよね。

―ーま、ドラマですからね。←元も子もない

とにかく、岡田ワールドにまたどっぷりはまってしまった私でございました。
演出手法はともかく、まあ割とよいドラマだったんじゃないでしょうか。

「一路」でございますが、とてもできのよい時代劇でございました。
誰が見ても楽しめる、きちんとした作りでございました。
……いや、特に言うことないな。飛び抜けていいというわけでもないし、かといってだめな部分というものもあまり出てこなかった。
たぶん、原作がしっかりしていて脚本が忠実に物語を再現していたからではないかしらと思っております。機会があったら、原作を読んでみたいと思います。

そんなこんなで、夏は終わりました。

今は新番組の間の特番、各局がいかに安い予算で時間を埋めるかを競っております。ここのところのバラエティってなんか見ていて悲惨だなあと思ったり、思わなかったり……。

秋ドラマはいろいろ紹介されておりますが、あまり前知識なしで新番組を楽しみたいと思っております。

ではまた、新番組で会いましょう~!

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