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なぜ高校生対象の奨学金なのか。

私たち、神奈川ゆめ社会福祉財団は、神奈川県の高校生を対象に返済不要の奨学金とそれぞれの困難に寄り添った伴走支援を行っています。
奨学金というと「大学生」の給付をよく耳にすると思います。
では、なぜ私たちは「高校生」を対象にしたのか。

深刻化する「子どもの貧困」、広がる「教育格差」

日本では7人に1人が貧困といわれ、先進国の中でも深刻な状況になっています。
そこに、近年のコロナウィルスによる影響は、非正規職員やひとり親世帯が多く占める貧困層に直撃し深刻な状況となってしまいました(図1)。
また、世帯収入と学力は関係しており、貧困層は学力面とともに子ども自身にもさまざまな問題を抱えているとの調査結果(子供の生活状況調査)も出ています(図2)。

図1.2

現在「子どもの貧困」が深刻化している状況はお分かりになったと思います。
では、公立高等高校は授業料無償化になっているので、そちらに進学をすればいいのではないか。
確かに授業料は無償化になりましたが、他に定期代や学校行事代、図書・学用品代など教育費が年間40万円以上かかってしまうからです(図3)。
これにより、退学を選択してしまう子、また高校に在学していても道具や遠征費が払えずに部活に入ることができない子が出てしまうのです。

図3

◆高校を退学してしまうとどうなるか…
それはみなさんも想像つくと思いますが、進学そして将来の夢に向かう道がとても狭くなってしまいます。
私たちは、大学に進学する前の高校生が退学の選択をしないよう、支援対象を「高校生」に、そしてさまざまな困難を一緒に考えていく伴走支援を行っています。



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