改めてカメラルールのおさらい+ちょっとだけ検証

先日アースフレンズ東京Zが20cm以上禁止(?)ルールへの変更を試合当日にアナウンスし驚いたということがありました。後程こちらのルールはBリーグの観戦ルールに則ったものに再度訂正されたものの改めて観戦におけるカメラのルールについて考えるきっかけとなりました。

今回はおさらい含めて改めて観戦ルールにおけるカメラ・レンズについておさらいみようと思います。

おさらい

選手の肖像、リーグの権利保護のため
試合中の写真撮影および15秒以内の動画撮影は個人での利用を目的とした場合に限り可能です。
※個人での利用以外のメディア掲載や商用利用を目的とした写真撮影・動画撮影については、クラブおよびリーグの許可が必要です。
公式記録として公開されたものを除き、チームの得点や個人の記録等の試合に関する情報を、商業利用目的(スポーツベッティングの用に供する場合を含みますがこれに限りません。)で記録したり他者へ提供する行為はおやめください。また、それを疑われる行為についてもおやめください。
禁止行為
フラッシュを使用した写真撮影、および周囲の観戦の妨げになる大きな機材(望遠レンズ、三脚など)を使用しての写真撮影はおやめください

公式サイトより引用。Bリーグ共通の観戦ルールとしては以上のようになっていますが、サンロッカーズ渋谷のように独自のルールを敷いている場合もあります。

Q.カメラ撮影は可能ですか?
写真撮影は可能ですが、選手のプレーの妨げとなりますので、フラッシュを使用した撮影はご遠慮下さい。動画撮影は15秒以内・個人での利用を目的とした場合に限り可能です。
またお隣/前後のお客様に快適に観戦いただけるよう、カメラ本体を含め20cm以上の望遠レンズ、三脚を利用した撮影はご遠慮下さい。

サンロッカーズ渋谷公式サイトより引用。リーグとほぼ同様ですが隣・前後の人に配慮する形としてカメラ本体を含め20cm以上は遠慮してくださいという記載。「以上」なので20cmは含まれますね。ぴったり20cmではダメで19.9cmまでならOKということです。

私が渋谷のゲームに行った時の話になってしまいますが荷物検査時に厳密にチェックされて会場内に入れないということもなければスタッフが常に張り付いて注意を促してるという感じではなかったです。コロナの影響もあってここ2シーズン会場には足を運べていませんが今も恐らく変わらずの対応だと思います。

その他にはアルバルク東京の試合において「SONYの70-200mm f2.8」ユーザーの方が呼び止められたけど「インナーズームでこれ以上伸びない」と言ったらOKが出たという話もTwitterのリプライで貰いました。

話を戻してサンロッカーズ渋谷の観戦ルールですが「禁止」ではなく「遠慮してください」と書かれているからなのか明らかに20cm以上とみられるお客さんもいるという声も耳にします。現状チームから守ってくださいと言われている以上はちゃんと守りたいところですね。

Bリーグは新B1基準含めてアリーナ建設や市場規模の拡大を狙った戦略をとっており、利害関係者が増えれば増えるほどこれから写真撮影のルールが厳しくなるかもしれないんじゃないかと思っています。もしかしたら将来は全面的に禁止になるかもしれません。

禁止とはいっても一眼カメラに限った話でSNSなどで拡散してもらうという意図ではスマホでの撮影OKは残っていくと思っています。ですがかなり高画質で撮れる一眼カメラの使用はもしかしたらアウトになるかもしれません。

だからといって今何をやってもいいかと言われるとそれも違うと思います。快適に試合を見たいと思うのは誰もが同じです。

簡易的な検証

将来的な話はさておき20cmルールを守るために長さを測るにはどうしたらいいでしょうか。当たり前ですが実物を測るのがもちろん一番良いです。手持ちのカメラとレンズで検証を行ってみました。()内の数値ですがメーカー公式の仕様表より奥行、レンズは長さを記載しています。

使用機材
カメラ:α7R3(73.7mm) レンズ:135mm f1.8 GM(127mm)

※上記写真はおおよそのイメージです、スマホを片手に撮影しているのご容赦ください。

メーカー公式のデータから判断して単純にこの数値を合算すると20cmを超えてしまいますがレンズをつけて測ってみると実際の長さは約18.5cm(レンズには保護フィルター付)となります。レンズキャップは当然外しています。

ではズームレンズはどうでしょうか。こちらも手持ちの機材で測ってみました。

使用機材
カメラ:G9(91.6mm) レンズ:75-300mm f4.8-6.7 ii

写真ではレンズキャップついてますが外して実際に測ってみると18.5cmほどになりました。渋谷で一応使える長さではあります。それほどズームしてみましょう。

23.5cmほどになりました。渋谷では使えない長さとなりました。私個人としては当然このズームレンズを渋谷のゲームに持っていくことはしません。

何が言いたいかというと20cmルールの部分は結構曖昧な書き方がされているためこういったズームレンズを持っていってしまったり誤魔化してしまう人が出てきてしまうんじゃないかということです。

ズームすると伸びてくる設計のレンズもあれば伸びない設計になっているレンズなど、レンズ自体にもたくさん種類があります。センサーサイズの規格によってレンズの大きささえもバラバラです。プロのカメラマンさんともやり取りしてるチームがほとんどでしょうからルールを敷く以上はここらへんはきちんと聞いてみて欲しいなと思います。

守っている人がほとんどなのに一部守っていない人のためにルールが厳格化してしまうことほど悲しいことはありません。

フードについて

先ほどと同じ構成でフードをつけてみると28.5cmまできました。+5cm長くなってしまいました。フードにも大小たくさん種類があるので一概にダメとは言えません。観戦ルールでは明確な記載が無く禁止されてはいないと思いますが明らかな視線の妨げに繋がると思います。

どこぞの怪しいマナー〇師とかマナー警察みたいな言い方になってしまって嫌な感じですが、屋内でつけて写真に影響が出るかどうかと言われると怪しいところです。大昔と違ってレンズ自体も進化して良いコーティングが使われていますので気にしなくていいと思います。フードにはレンズを守る効果はあるかと思いますが一番飛んでくる可能性のあるボールぐらいであれば保護フィルターで十分だと思います。

姿勢で見え方はどう変わる

ちょっと極端な比較ですが、背もたれに背中をつけてボディレンズ合計18.5cmで撮っている場合と、前のめり+ボディレンズ合計28.5cm(フード付き)で撮っている場合ではこれぐらい変化します。若干斜め後ろからの写真ですし厳密に同じ個所から撮れてはいないので脚色されてしまってはいますがやっぱり見えにくくなることに変わりはありません。

観戦ルールに書かれていること以外だとマナーに関わってくることになります。そうなると個人の主観などが入ってきてしまってどれが正しいことなのかわからなくなりがちですしマナー警察みたいな人も出てくるとそれはそれで窮屈なところになってしまうのも嫌ですが…

個人的には
・前のめりせずに正しい姿勢で(出来るだけ肩幅などもコンパクトにして)座る
・縦位置撮影の場合は右ひじ・右肩を上げる持ち方ではなく下げて持つ方に変更する
・フードはつけない

座席の周りの人に一言声をかけておくとより良いかなと思います。家族に協力してもらって隣に座ってレンズを左右にふってみたところ感想としては「威圧感は感じる」とのことでした。

また子供連れの家族の方にレンズを向けて威圧感を与えるような行為はやめたほうがいいでしょう。特に子供にレンズを向けられてると感じると親御さんはものすごく不快に感じると思います。

視界の邪魔になるからやめてほしいと言われたら撮らない勇気とその時はその時でカメラを置いて試合を全力で楽しむことも必要かと思います。みんなバスケが好きで見に来てるわけですから快適な空間を続けることが一番良いことですからね。

ミラーレスが主流になり比較的ボディもレンズもコンパクトな傾向にはなっていますが屋内の光量の少ない中でノイズの無いきれいな写真を撮ろうと思うとやっぱり物理的にレンズは大きくなってしまいがちです。個人の考えの範囲ですがなるべくコンパクトに越したことはないですね。135mmを持ってる自分がいうとかなり矛盾していて心苦しいですが。

余談としてはカメラ自体も進化しているのでシャッター音をなるべく静音化したり、電子シャッターであれば完全に無音にすることも可能です(現状フリッカー低減機能とトレードオフにはなってしまう場合が多いですが)。

またレフ機と違って多くのミラーレスはEVFと実物では多少ラグがありますがそれも徐々に解消されつつあります。おへそあたりにカメラを持ったまま背面液晶のみで撮るスタイルももしかしたらできるかもしれません。イメージとしては昔のハッセルブラッドのような中判フィルムカメラみたいな感じでしょうか。ただし背面液晶がバリアングルかチルトが出来る機種に限られてしまいますし横位置はいいとして縦位置が撮り方によってはちょっと苦しいかもしれません。撮りやすいかどうかは別にして視界の中でレンズをぶん回されるよりかは多少マシかもしれないですね。これもいつか検証したいと思います。

これからレフ機からミラーレスに買い替える方も増えてくるでしょうからこういったところも参考になれば幸いです。

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