お受験、塾選びはどうする?(その4)
元お受験ママ、カナヲです。
このノートは少しでもお受験に挑む家庭のお役に立てればと書いているものです。
この記事は連載9回目です。
さて、メインの塾に入ったとしましょう。
メインの塾が大手塾と仮定しますと、年中の1年間は総合クラスに週1で通うのがスタンダードになります。
いわゆるお勉強と体操のクラスが分かれているジャックのような塾でも、時間帯を隣にして1日で両方履修できるようになっているはずです。
年長になると大忙し
しかし年長に上がると、グッとクラスが増えると考えてください。
第一志望の学校が超難関と言われるような学校の場合は、志望校別の対策クラスを取らなければなりません。
もちろん総合クラスのみで受験する方もいらっしゃいますが、合格をいただける可能性はかなり減ると考えた方が良いです。
たとえば早慶両方狙うというようなお受験の仕方をするのであれば、両方の対策クラスに行きますから、それだけで総合(ペーパー&体操&行動観察)・慶應クラス・早稲田クラスですから週3日です。
それとは別に、たとえば面接の厳しい学校を志望しているならば面接対策クラス(話し方クラスや表現クラス)、集団行動観察クラス、個別考察クラス、絵画制作クラスなどさまざまなクラスの中から選択して履修することになります。
慶應クラスで絵画もやるから、絵画クラスはいらないんじゃないの?というお声は毎年聞こえててきます。
それはその通り。
しかし、ダイエット中のジム通いと思ってください。
週1回より週2回通った方が痩せますよね。
子供も週1回絵を描くより2回、3回描いた方が上手になります。
家庭内でお絵かきの習慣があり、保護者の方がお受験的なアドバイスができて、さらに子供が親の言うことを素直に聞くならば塾と家庭内で差は出ないと思いますが、なかなかそのようなご家庭は多くないと思います。
お財布と相談ではありますが、絵画の配点の大きな学校を受けるならば、履修回数は多い方が有利とは言えます。
体操や行動観察クラスも同様のことが言えますね。
こうなってくると、アレもコレも履修しないと不安になります。
しかし家庭学習もしなくてはなりません。
また、子供のガス抜きに遊ばせる日も意識的に作る必要がありますし、さまざまな体験をさせるべしと言われます。
志望校にとって何が重要かを見極めて効率のよいクラス選択をしましょう。
難関校を複数受ける方は、どちらの学校に重心を置くかを決めておかないと、どちらも中途半端になりかねません。
A校B校どっちでもいい!優先順位はない!という場合には、より合格の可能性の高い方の対策をするのが良ろしいでしょう。
ダブルスクールについて
さて。メインの塾にほかにダブルスクール・トリプルスクールの方もたくさんいらっしゃいます。
以前に書いた個人の先生の総合クラスに通ってる方もいらっしゃいますが、今回はそこはスルーします。
(なぜなら実態がよくわからないので。)
よく聞くのは絵画教室に通っている方です。
上にも書きましたが、絵画や制作は家で学ぶのはとても難しい教科です。
絵は紙とクレヨンがあれば描けますが、テーマを毎回決めるのは骨が折れますし、時間を区切ってその中で描かせるという制約を家で課すのも大変です。
制作になるともっと大変で、材料を準備したり、お手本を作ったりと、ほぼ不可能に近いのではないかと思います。
が、やればやるほど上手になるのが絵画・制作・巧緻性です。
それぞれの塾やお教室で似てるけど少し違うというお題をたっくさんこなすうちに、信じられないほど上手になってきます。
上手になるだけではなく、全てが早くなってきます。
作業はもちろん、絵や自由制作では何を描く・何を作るというアイディアが浮かんで決断するのが早くなります。
実際の考査は学校によってはお題が出されて完成までに10分しか与えられないような場合もあります。
ゆったりやってたら合格から程遠い学校もあるのです。
また、お受験的に好まれる絵と好まれない絵というのが、数をこなした子供には無意識で染み込まれていきます。
これが子供にとって良いことかどうかは議論が別れるところとは思いますが、いまは合格を目指すためには仕方ありません。
絵画制作はその子の経験値がもっとも如実に結果に現れる考査科目です。またペーパーや集団考査などのように事故が起こりにくく、効率よく点数を大きく稼げる科目です。
絵画クラス、もしくは絵画のお受験専門塾は、行けるなら行くべきだとカナヲは考えます。
そのほかにもペーパー重視校(暁星・白百合など)のためにペーパーのみを教えるハイレベルな塾や、伝統女子校のようにお行儀をとても見られる学校のための躾教室、慶應のような集団でのゲームなどでの行動観察を教える専門塾等のさまざまな科目別のお教室があります。
お子さんの苦手分野を把握した上で必要ならば追加すると良いと思います。
なぜ入塾が本番1年前では厳しいのか。
ここまで読んだところでお気づきの方もいると思いますが、ご自分のお子さんが何が得意で何が苦手かなんて、まだわからないのではないでしょうか。
ですので、そういう意味でも準備開始時期が重要なのです。
今回書いた分野別クラスや分野別の塾を我が子が必要としているのかどうか自体、ある程度学習を進めないと判断できないのです。
志望校別クラスや分野別クラスは基本的には年長の1年間の履修です。
途中からだと定員で履修できなかったり、効果が薄かったりします。
年長開始時に履修計画ができているためには、通塾はその3ヶ月前には始めておきたいところかと思います。
しかし、受験という選択肢があるということに気づくのが遅かったなら、時間を巻き戻せるわけではありません。気づいた時には1年しかなかったという場合は、長期休暇中の集中講座で底上げをしましょう。
まとめ
経済的・時間的な余裕があれば、総合クラス+志望校別クラスの他に分野別クラス(専門塾)は通った方が吉。
カナヲ的には絵画制作の履修は特におすすめ。
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