見出し画像

お受験、塾選びはどうする?(その2)

元お受験ママ、カナヲです。
このノートは少しでもお受験に挑む家庭のお役に立てればと書いているものです。
この記事は連載7回目です。

前回の続きです。
大規模・小中規模・個人教室と3つのカテゴリの塾があることはご説明しましたが、そのうちのどこから選んだらいいかという話ですね。

小学校受験は近年は裾野が広がって色々な層のご家庭がありますが、このノートを見ている方はほとんどが「初めての小学校受験」だと思います。

そんな方々にズバリ言いたいと思います。

大手塾に通わない選択肢はない


小学校受験、まずは大手塾一択です。

もしもダブルトリプルで他の塾も通うことになるとしても、まずは一番に足場となる大手塾に落ち着いてください。
色々なタイプの家庭・色々なタイプの子ども・色々な学校・色々な考査内容を全て網羅しているのが大規模塾です。

それに対して小中規模・個人の先生は狭い範囲に特化しているというメリットと引き換えに、そこから外れた併願校などには極端に弱いことがあるという弱点があります。
経済的・時間的に余裕がある方は小規模・個人を併用するという選択肢は大いにありますが、大規模塾に行かないのはあり得ないとカナヲは考えます。

それはなぜなのか。

大手塾の利点



そもそも塾がなんのためにあるのかというと、学習内容を漏れなく教えていただくということと、考査のその日までのペースメーカー、そして多数の人間と触れる機会さまざまな体験を持つということです。

大規模塾ですとクラス替え等で多くの子供達と会いますので、全く知らない子や今まで周りにいなかったタイプの子と同じ教室で学ぶ機会を多く得られます。

先生に関してもそうです。同じ系列の別の教室にいる先生が回って来たりと知らない大人に指示される機会も積極的に作ってくださるのが大手塾です。
また大手塾主催の大規模模試になると、大きな会場を借りて行われ、初めての場所で受けたり、月例テストもいつもとは別の教室で受けることを選択することもできます。

5〜6歳の幼児ですので、初めてのシチュエーションには弱いのです。お母さんから離されて知らない子どもと知らない大人の中でも実力を発揮できるためには場慣れが必要です。

その点、大手塾ではより実際の考査に近いシミュレーションを積み重ねることができ、本番で子どもが緊張せずに取り組めます。
その名の通りの規模の大きさを活かし、多くの場面を体験することができるようにカリキュラムが組まれています。
アットホームで専門的な小規模塾で子どもの実力を伸ばすことはできても、本番の考査でそれが発揮できるとは限らないのです。

お受験における「情報」とは何か


大手塾の利点は他にもあります。
なんといっても情報量の多さです。
例えばA校を受けるとして、その面接で何を聞かれがちかという傾向と対策においても、昨年度に10人しか受けていない塾と200人受けた塾ではその精度が全く異なります。
試験後の聞き取り調査も個人塾や小規模塾はスタッフの数が少ないため、全ての情報を拾いきれません。

大規模塾は主要難関校の側に校舎があるため、試験直後に校舎に寄るように言われ、そこで試験や面接の内容を細かく聞き取り調査します。
子どもには個人差がありますので、全員に聞く訳ではなく、記憶力がよくしっかりと説明できる子を選んで調査をします。
その調査をもとに作成した量も質も揃った過去問集を大手塾は持っていますので、それに沿って確度の高い対策をすることができます。

稀に昨年度までの傾向とまるで違う考査内容に変更になることがあります。
その場合に1日目に考査を受けた子の情報により、2日目以降の子に対策をした状態で送り出すことができるわけです。
(大手塾は考査が始まってからも学校別講習をやっています。すでに考査を受けた子からの聞き取り内容で講習内容を変化させているのです。)
それが1日目に受けた子にとって不利で不公平だという議論はもちろんあろうかと思いますが、大手塾はそのようにして合格者を増やすノウハウを持っているわけです。

これに乗っからない手はないです。
学校のOB・OGのお子さんだったり、何かしらの強い縁故をお持ちで合格がほぼ決まっているのではないかと思われるようなご家庭ですら、大手塾には必ず籍を置いています。

もうひとつ。
出願の際の願書を出すタイミングの情報です。
学校により、願書の到着順に受験番号が決まる学校、月齢順の学校、姓のあいうえお順に決まる学校などさまざまです。

受験番号がどのように決まるか、また男女どちらが先に呼ばれるか、例えば10月生まれ男子の佐藤くんは何日目の何時ごろの集合になる可能性が高いか、ということが大手塾だとかなりの精度で予測できます。
それを見越して併願校の願書の出し方を決めるわけです。

小学校受験は午前と午後で2校受ける出願が可能ですが、願書の出し方をしくじるとそれがかないません。この情報を得るために大手塾にいると言ってもおおげさではないくらいです。

実際にわたしの友人にも小規模塾にいたために、日程がかぶってしまい第二志望の学校が受けられなかった方を知っています。
その方は第一志望は日にちを選べるシステムだったため、第二志望の学校の傾向を知っていれば両方受けることができたのですが、情報がなく失敗してしまいました。(無事に第一志望に合格したのでことなきを得ましたが。)

受験は情報戦だと言われるのがおわかりいただけたでしょうか。
そしてその情報を持っているのはだんぜん大手塾なのです。

【まとめ】


初めての小学校受験なら、大手塾に入る以外の選択肢はない

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?