妄想2022. 6.22 支配者は嘘を吐く
キリスト教の文献の中には、聖書編纂時に正典からもれた外典というものが存在します。これらについては、もれただけであって、参考文献と考えられているようです。これとは別に偽典と呼ばれるものが存在します。これらの文献の真偽を判断することは難しく、偽りとして排除されるのは、聖書についての教会の統一見解に不都合な内容が含まれているからです。新約聖書の正典に含まれているものが、後代に検証の結果、偽りと評価されても、正典から除外されることはありませんでした。
偽典は旧約聖書に対応するものしか存在しませんが、偽りのものが何故、二千年以上もの間、途絶えることなく伝えられて来たのでしょうか。
キリスト教会だけでなく、一国の支配者も自らの正統性を主張するために、その歴史を編纂しますが、ここでも同じように都合の悪い書物は偽書として排斥されます。しかし、それらの偽書が長い時を生き延びてきたのは、何らかの価値があるからではないでしょうか。そして、都合の悪い事実は排除しようとしますが、都合の良い嘘はたくさん盛り込みます。
嘘は元手ゼロで大きな効果を生み出します。そして、嘘が大きければ、その効果も大きなものとなります。また、大法螺であればあるほど、嘘とは疑われないので、出来るだけ大きな嘘を吐こうとするようです。
なぜ支配者は嘘を吐くのか?
支配者は階級闘争の勝者です。闘争行為を好むので、あらゆることに闘いを挑んでいこうとします。嘘を吐いて大衆を騙すというのは闘争行為で、巧く騙すことが出来れば、支配者は勝ったという満足感が得られます。
私の個人的な経験からも、階段を上るような人生を歩んでいる人間ほど嘘を吐きます。嘘を吐く必要がないような場面でも嘘を吐こうとします。彼らにとっては闘争を勝ち抜くための打出の小槌なのでしょう。それで普段から磨きをかけているのではないでしょうか。
ただ最近は、あまりにもあからさまな嘘が多いようです。それだけ追い詰められているのでしょうか。
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