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杉山久子の俳句を読む

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俳人の杉山久子さんの俳句を不定期に一句ずつ鑑賞します。 【プロフィール】 山口市在住。「藍生」「いつき組」所属。山口新聞俳壇 選者。俳句甲子園地区予選審査員。 1997年 第三…
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#土筆

杉山久子の俳句を読む 23年03月号

ラブホテルある日土筆にかこまるゝ(句集『泉』所収)  春も深まって、気がつけば土筆に包囲されているラブホテル。なんら実害はない。誰も気にしていないし、気づかない。俳人以外は。  人の男女の仲が進展していく上で、ラブホテルという場所には年中多くの「ある日」が持ち込まれているのだろう。何も恥ずかしいことはない。土筆は土筆で、タケノコやサツマイモなどと同じく地下茎を水平に張り巡らし、ときがくればそれぞれの場所から地面を破って現れ、胞子を播く。しかし土筆の場合は春という季節に限られ