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杉山久子の俳句を読む

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俳人の杉山久子さんの俳句を不定期に一句ずつ鑑賞します。 【プロフィール】 山口市在住。「藍生」「いつき組」所属。山口新聞俳壇 選者。俳句甲子園地区予選審査員。 1997年 第三…
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#半夏生

杉山久子の俳句を読む 23年07月号

人の恋かたしろぐさのつめたさに(句集『鳥と歩く』所収)  「人の恋」という、突き放した言葉が目に飛び込んでくる。友の恋でも肉親の恋でもない。「他人の恋」という意味だろう。しかし、つづく中七下五の平仮名はやさしい。さほど親しくはない誰かの恋愛に思うところがあって、作者にできることはないのかもしれない。  「片白草」という植物の季語は「半夏生(はんげしょう)」の傍題であるが、葉が半分白くなるために半化粧と掛けた名前でもあるから、恋する人は女性のように思える。ドクダミ科なので十薬