96歳のお誕生日祝い

※作成していたのに、何故か
 躊躇ってアップしてませんでした。
 少し前のものですが、あげることにしました。

昨日仕事帰りに娘さんにお呼ばれして
90代のご夫婦宅を訪問しました。

夫は私が現在ケアマネを担当している方であり
奥様は元利用者の方で昨日が誕生日でした。

奥様は、うちの事業所に在籍している時に
体調が低下したため、病院へ入院。
その後数年、病院系列の
老健→特養と過ごしてましたが
昨秋頃、体調が悪化して急性期に入り
また回復期の元の病院へ。

諸々のことを経て、末梢静脈栄養へ以降し、
今度は処置の関係から
今年1月末で自然死を迎えるだろうと
いう話が病院からあり、
関東に住む娘さんが仕事を中断して
福岡に一時的に戻り二週間の看取りに入りました。

それから、在宅系の支援ではよくある話かもしれませんが、在宅に戻ると…

●二週間は喀痰吸引がずっと必要です
  → 水分摂取量が変わったためか、
   1ヶ月半で吸引作業は2回のみ。
●口から食べられません
  → 口からプリンやヨーグルトを中心に
   1日800kcal位摂取できるようになる。
●退院直後呼びかけに反応がほとんど無かった
  → 返事をするし、部屋が寒い、暑いまで
   自分から言うようになる。
●何かあっても救急車は呼ばない
  → 往診と訪問看護で十分に対応できた。
●二週間というスピードではないけど
 身体的機能の低下は確かに進んでいる。
 ただ精神的、認知機能は下げ止まって安定。


しかしながら、
娘さんの東京へ戻るタイムリミットが
1ヶ月は延長できたものの2月末になったため
再び看取り期を判断した病院に入院へ来週行くことに。

家族と病院の長年の関係から
今後の方針の決定に関われませんでしたが
その決定を前提に
これから自分に出来ることをすることに
頭を切り替えました。

昨年11月より娘さんと
ずっとLINEや電話で対話を続けてきた中で
娘さんには様々な葛藤をお聴きし、
結果的にコロナのこともあって
自宅で過ごすことを選んだ娘さん、
さらにこの状況を当事者の一人であるから
悩まれた上でのことだと思います。


昨日は1時間半自宅へ滞在し
娘さんとこの1ヶ月半をどう過ごしたか…
昔の思い出話や部屋の窓から雪景色、
梅の花を見せたこと、
人生の中で一番母と一緒にいたことなど
精一杯過ごされてきたことをお聞きしました。

あとは本人の生命力に任せて
その間に別の選択肢を模索する可能性も
確認しました。

コロナだから選んだこと
コロナだから出来ないこと
が沢山ある中で、
また一歩一歩進み、時には何歩も下がったり
しながら、細く長く充実した時間が過ごせるように、間接的に支援していきたいです。

96歳のお誕生日おめでとうございます🎂

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