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22'京成杯AH/各馬考察④ベレヌス

★基本データ+血統★

★注目レースのラップとバイアス★

21'中京記念は良の高速馬場。
ペースバランスは+2.1秒のスローペース戦。
7枠14番からいつも通り逃げの手を打った。前半はベレヌスの位置で+0.3の稍スローバランス。ペースをコントロールする形となった。
後半3Fは-0.2の稍ハイバランスで上3Fは34.6秒。6F地点から11.4秒と速いラップになっており、トップスピードの質が高く求められない無酸素運動戦…いわゆる持続型のトップスピード戦で長く良い脚を使って逃げ切った。
高速馬場・スローペース戦・コーナリング性能(小回り性能+コーナーでの加速性能)・直線の短い競馬場など、マッチした要素はいくつもあると思うが、注目しておきたいのはこの4点かな。
この時の追切はA+評価と状態面はかなり良かったと思うので、いろいろ噛み合った感じはするね。

★馬場・コース適性★

前走の中京記念や3勝クラスを勝ち上がった博多Sのように、小倉コースはまず得意なのだろうと。このことから直線の短い右回りコースは合うと思うので、この部分はコース適性としてクリアしていると判断する。
高速馬場向きの馬だと思うが、時計の掛かる良馬場でも良いし、タフになり切らなければ稍重までなら適性範囲内だとは思う。ただ、中山競馬場の場合はそもそもパワーが必要になってくるタイプのコースなので、ベレヌス的には高速馬場が欲しいところかな。
距離1600mは本質的なところからは短いと思う。谷川岳Sなんかはある程度戦えたものの、+3.6秒の超スローペース戦ということもあって、1600mのスピードが求められたわけではないからね。1600mのハイペースに対応出来るスピードがあるかは不安が大きくあるし、ミドルペースのスピードでも懐疑的なところになってくる。

★脚質★

逃げて結果を出しているのは上記の表から見て取れる。
高速馬場~時計の掛かる良馬場で、スローペースにコントロールしたいタイプ。ゆえに割と中距離寄りの逃げ脚質を持っているタイプなので、下り坂で勢いのつきやすい中山1600m戦でどんな逃げの手を打つのかがポイントになる。逃げ馬候補はインテンスライト・シュリ・タガノディアマンテなどがいるが、どれも明確に逃げたい馬ではないし、おそらくはベレヌスがハナを主張する形になると思う。シュリとタガノディアマンテはスローに落としたいタイプなのであまり気にしなくて良いと思うが、インテンスライトが結構速いと思うので枠順次第では序盤は厄介な存在になるかもしれないね。
またスローにコントロールしたくても、下り坂で勢いのつきやすいコース形態に加えて、逃げ先行馬が多いために思うようなコントロールが出来ない可能性もあるので、ベレヌスにとっては不安ポイントになると思う。

★総合評価★

スローにコントロールしたいタイプの逃げ馬なので、マイルのスピードに対応出来ないのでは…という不安要素を持っている。本質的に距離1600mが短い可能性は考えておきたい。
例えば道悪になるほどマイルのスピードに対する不安は小さくなっていくのだが、ベレヌスは高速馬場向きの馬だと思うので、タフ馬場になりきってしまった場合、馬場適性への不安が逆に大きくなってしまう。ゆえに中山1600mというコ-ス自体がそもそも合わないのでは…というのが個人的な結論になりそうだ。
ただし開幕週というのは逃げ馬にとっては最高のトラックバイアスが生まれやすい日なので、このトラックバイアスをどれだけ活かせるかというのがポイントになってくるだろう。

あとは57.0kgという斤量。前走の中京記念よりも2.0kg重くなってのトップハンデ。ベレヌスにとってはなかなか難しい競馬を強いられる感じがしている。斤量が重くて出脚が鈍くなっても不思議ではないし、道悪になったと仮定すればなおさら不安なところ。

今回はあまり強く狙って良いタイプの馬ではないと思う。
高速馬場ならマイルのスピード値に不安が出るし、馬場が重くなるほど馬場適性への不安が出てくる。
スローペースへのコントロールが難しいレースになりそうだし、加えて斤量も重いのでスタートへの影響も気になるところ。
上記の不安材料を「トラックバイアスを活かした逃げ(直線の短い開幕週の競馬場で逃げ脚質)」という点を使ってどれだけ好走出来るかと考えると、なかなか一筋縄ではないと思う。

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