21'フローラS 各馬考察④ウインアグライア/牝3/54.0kg/和田竜二

★度数
・東京芝2000m(未)
・芝2000m(1-0-0-0)
・東京芝(1-0-0-1)
・騎手 和田竜二(1-0-0-0)


★レース分析
①21'若駒S【中京(7日目)/芝2000(A)/重(11.0)】
1着(-0.0)/相対指数(81)/絶対指数(99)
上がり3F(37.4/2位)/脚質:先行(2-2-3-3)
前半持続型/持続型/ポテンシャル特化戦
【LAP】2.03.8(37.1-49.1-37.6)(-0.8/稍ハイペース)
13.3-11.4-12.4-12.3-12.1-12.1-12.6-12.3-12.5-12.8

前半持続型のレースで、中盤までやや流れたレース。
パワー型の基礎スピードポテンシャル特化戦だが、基礎スピード特化型というほど前半が強く問われたわけではなく、米国型のパワー勝負というわけではない。やや米国型のパワーが要される、欧州スタミナ要素の強めなレースだった。全体的には割と淡々としたレースラップになっているしね。
母父に欧州型の血を持つウインアグライアには走りやすいタイプのレースだった。


②20'コスモス賞【札幌(1日目)/芝1800(A)/稍(3.6)】
1着(-0.1)/相対指数(68)/絶対指数(88)
上がり3F(35.2/2位)/脚質:先行(3-3-3-3)
総合後半型/中弛(小)型/ポテンシャル戦
【LAP】1.50.0(36.4-37.6-36.0)(+0.8/稍スローペース)
12.8-11.5-12.1-12.6-12.8-12.2-11.9-11.9-12.2

総合後半型のレースで、やや中弛みの発生したポテンシャル戦。
基礎スピードがやや問われながらも、全体的に見ると後半ポテンシャル戦で、欧州型のレースタイプだった。
このレースも、母父に欧州型の血を持つウインアグライアには走りやすいタイプのレースだった。


★血統
父:マツリダゴッホ×母父:Arch
大系統【サンデー系×ターントゥ系】
小系統【Pサンデー系×ロベルト系】
国系統【日本型×欧州型】

-----父-----
父はマツリダゴッホ、日本型Pサンデー系。
近10年のフローラSでマツリダゴッホ産駒の好走歴は…
該当なし

近10年のフローラSで父に日本型Pサンデー系を持つ馬は…
2019年ジョディー
2013年ブリュネット

母母父に日本型Pサンデー系を持つ馬は…
2020年ホウオウピースフル

-----母父-----
母父はArch、欧州型ロベルト系。
近10年のフローラSで母父に欧州型ロベルト系を持つ馬は…
2017年ヤマカツグレース
2015年シングウィズジョイ
2011年マイネソルシエール

父に欧州型ロベルト系を持つ馬は
2020年ウインマリリン
2014年シンボリクリスエス
2012年ミッドサマーフェア

母母父に欧州型ロベルト系を持つ馬は
2020年フアナ
2016年アウェイク

-----父母父-----
父母父はBel Bolide、米国型ボールドルーラー系。
近10年のフローラSで父母父に米国型ボールドルーラー系を持つ馬は…
2014年ブランネージュ

母母父に米国型ボールドルーラー系を持つ馬は…
2020年ウインマリリン
2012年ダイワデッセー

-----母母父-----
母母父はWoodman、米国型ミスプロ系。
近10年のフローラSで母母父に米国型ミスプロ系を持つ馬は…
2018年フローレスマジック


母父に米国型ミスプロ系を持つ馬は…
2020年ウインマリリン
2019年ウィクトーリア
2016年アウェイク

父母父に米国型ミスプロ系を持つ馬は…
2014年サングレアル


父がマツリダゴッホで日本型Pサンデー系ということで、本質的には適正としては合っていない可能性が高いと思う。Pサンデー系ということでスピード色強いタイプだし、父母父が米国型ボールドルーラーということで、父系はスピード色強めの血統になっている。超高速馬場で前目の競馬をしてくれば、ある程度対応してくる可能性は秘めているタイプ。
ただし、高速馬場の阪神JFやアルテミスSで崩れているように、トップスピードの質では勝負出来ないタイプとみたい。
一方で母父がArchで欧州型ロベルト系。重馬場の若駒Sや稍重馬場のコスモス賞で勝ち切ったように、タフな馬場で良さを出してきた。スタミナ色が強めなので、ウインアグライアは母系の色が強いんじゃないかな。
フローラSでの主流血統とは言えないとみて良いだろう。


★21'フローラSについて
テンが普通~速めのタイプで、先行力もあるタイプなので前目での競馬が出来そうなのは良いと思う。開幕週の超高速馬場なら前が止まらないというパターンもある。
ただし高速馬場の阪神JFでは崩れているし、高速馬場適正に信頼は置きづらい。見直す点があると言えばマイル戦を後方からという競馬だったのに対し、今回は前目での競馬が出来そうだという点。
父がPサンデー系なので、高速馬場マイルがダメだったのに高速馬場2000mが良いタイプと考えるのは矛盾が生じてしまうので、総合的にはマイナス。もちろん素材的に抜けている場合は、通用してしまう可能性もあるんだけど、現状そういった武器もないと。
母父が欧州型なので、スピード面ではなく、スタミナ要素で勝負したいタイプ。実績からもその傾向が強いので、阪神マイルで東京マイルで崩れたという結果がある以上、超高速馬場の東京コースでは狙いづらい。
超高速馬場で前が残るパターン、かつ淡々としたレースラップになり、トップスピード面が大きく問われないようなパターンで好走する可能性はまだ残っているが…これに全幅の信頼を置くのはリスクが高いかな。

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