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みやちさんの座布団教室

日常づかいの座布団から落語用の高座座布団まで、その選び方とお手入れの仕方を、ふとん店の店主・宮地さんに教えていただきました。

(東海落語往来2015年5月号掲載)http://www.rakugo-ourai.com/

■良い座布団とは?

*上から押さえて厚さにムラがなく、脇にはシワがなく、角の先まできちんときれいに綿が入っているのが良い座布団です。使ったあと、座布団の表面がデコボコしていたり型崩れを起こしているのは、仕立てが悪かったり中綿の素材に問題があると考えていいでしょう。

*座布団の中綿は、木綿わた100%のものをおすすめします。安価なウレタン(スポンジ)入りの座布団もありますが、高座で落語家さんが使用される座布団としては座りづらく不向きなので、避けてほしいですね。


■座布団のお手入れ方法は?

*汗を吸った後の座布団は、そのまま収納すると、生地も中綿もカビてしまいます。すぐに使う予定がある時は、除菌クリーナーを吹きかけ天日干しして、風呂敷や座布団袋に入れて保管。収納期間が長い場合は、クリーニングをして、なるべく湿度の低い場所に保管して下さい。

               高座返し(柳亭楽ちん)撮影:松井陽介

■落語会、高座用の座布団は?

*高座用の座布団は、ぜひ、ふとん店で手づくりのものをオーダーしてください。真打昇進などの記念に、ごひいきの落語家さんに座布団を贈るのもおすすめです。

*座布団は、色や生地に制限はありません。高座座布団をオーダーする時は、地元やその人にちなんだ色や素材を使うなど、もっと冒険してもいいんじゃないでしょうか。



□お話を聞いた方  寝装・寝具 みやち (静岡県島田市) 宮地伸芳さんhttps://www.facebook.com/shinsoushingumiyachi

三遊亭遊喜さん(島田市出身)の幼なじみです。


「昨年、店が「おみせらくご」の会場となって、落語の高座を初めて生で見ました。落語家さんは涼しい顔で演じているのに、一席終わると座布団が汗でぬれている。一席終わったら座布団をひっくり返すことは必要なんだな、と感じました」

※「シマアツ(島田がアツい!プロジェクト)」(「おみせらくご」はこのイベントの一環として催されます)http://shimadagaatsui.eshizuoka.jp/

写真(記載のないもの):東海落語往来編集部 

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