【2-0805】メモをとる

台本に何か書き込むことが少し苦手な節があった。演出家が言ったことはメモをとる。それはやる。それは明確な指示だったり、ニュアンスを読み取るキーワードだったり、そういう、つまり他人の言葉を書き留めることは、むしろたくさんする。書き留めると頭の中にも残りやすいからだ。

でも、台本に対したときの自分の思考を台本に書き込むのが苦手だった。特に文字にするのが苦手。アンダーラインとか、丸で囲って線を引っ張るとか、そういうことまでは出来ても、文章にすることが嫌だった。理由はこれも同じで書き留めると頭に残るから。残していいのか、そのへんに不安をかかえていて、だから頭の中の思考の引き出しに並べてみるけれども、文字に出来ないという状況だったと思う。

しかしながら、今回、自分の役を他人が演じるのを見る稽古、という時間がたくさんあるため、思考をあえて書き残す、メモをとる、ということをやってみている。他人が演じて動いている自分の役を追いながら、ストーリーの運びや因果を考える。考えたものをそのまま、ルーズリーフに書き留める。結論よりも疑問形の文章をたくさん書き連ねている。疑問形ならば、頭に残しても問題ない。問いが残れば、一度答えを出したとしても、その問いは必要なときにまた浮上してくる。

とても楽しい。それをまた身体に戻していくのに時間がかかるとは思うけれども、今までと違うやり方で作っていくのは、自分にとってはすごく刺激的だ。

他人が聞けば、まだそんなこと言ってんのか、と言われてしまいそうだが、そういうやり方を発見していくというのは、今年の私のテーマでもあるので、良い傾向だと思う。

明日も稽古頑張る。

いつも見守ってくださってありがとうございます! これからも表現活動、創作活動に勤しんでまいります。 要🍬 小飴