自分も農業も「ハッピー」なものに作り変えてくには、チームが必要
先日、wofaのお芋の生産組合の会議がありました。
と、書きながら、そういえばまだこの「お芋生産組合」のちゃんとした「名称」が決まってないことに気づきました(汗)
wofaは自社圃場もあるのですが、それとは別に会社の中に生産組合があって、そこに地域の8軒の農家さんたちが所属し、みんなでお芋の栽培をしています。
みんなで、と書いたものの、共同の圃場を一緒に作業をし、みんなで収穫作業をする訳ではありません。
どちらかと言うと、農協の「生産部会」みたいなイメージで、苗や肥料の共同購入、機械の共有、勉強会などなどしています。
所属しているのは、30代の若手〜70代まで。
皆さんが栽培したお芋は、だいたい市場の買取価格の倍以上の値段で全量買取し、全量加工しています。加工に使う、という強みもあり、痛みや虫害、割れた芋もある程度買い取っています。
そんな栽培チームで(個人的に)大事にしていることは、
「チームだからできること」に重心を置こう
みんなで「楽しい」を作ってこう。です。
チームであることが必要なのはなぜ?
最近は何をするにも「そうである意味」をよく考えるようになりました。
今回の場合、農家さん視点で言うと「組合の一員として、個々で芋の栽培をする自分たちが、チームである意味」ですね。
農業は割と孤独な仕事です。
農作業は一人で黙々と作業することが多かったりします。移住者として一人農業から始めた私が、そうでした。
また、家族経営だと外との繋がりや情報を得られづらかったり、またこの十日町市が産地として園芸作物は進んでないことから、園芸作物への挑戦も孤独だったりします。
そうです。ここ、新潟県十日町市は魚沼産コシヒカリの一大産地です。
お米以外の収入が必要と思いながらも、園芸作物が産地として発達していないことによるハードルが様々ありました。
例えば、
などがあるかなーと。
園芸作物へのチャレンジは一人ではとてもハードルが高い。だからこそ、チームである意味がある。
「個人の課題や悩みも、コミュニティの力で解決することができる」
「コミュニティの力で成長し、高めあうことができる」。
それは農業の悩みを解決するだけではなくて、「農業を通じて自分の人生を楽しく作り変えていこう。チームでやる農業を通じて、一人ではできなかったチャレンジや人間的成長をみんなでしよう」
といったようなことも、チームであることで爆進させてくれると、思うようになりました。
自分らしく生きることを実現するための、チーム
自分らしく生きるためにはチームが必要。
そう確信するようになったきっかけがあります。
「ニイガタIDSデザインコンペ」(にいがた産業創造機構主催)
の出品にあたり、wofaがどのようなステップで地域で暮らす女性たちをサポートしてきたかを、より分かりやすく伝えるにはどうしたらいいかを考えていたときに「マズローの欲求5段階どおりに、wofaさんは進んでるのではないか」と、職員さんに教えていただいたことです。
マズローの欲求とは、人間の欲求が5段階で構成されていることを唱えたマズローさんの説で、ひとは最下層部にある「生理的欲求」から順番に上へ向かって順番にクリアすることにより、最終的に自己実現に至る、という理論です。
これでは一番下「生理的欲求」は
食べる、寝る、排せつといった人間が生きていくための本能的な欲求の階層です。
ここが満たされると次は「安全の欲求」。
身の危険を感じるような状況から脱したい、という欲求です。
例えば「健康であること」や「経済的に安定してる」みたいな感じです。
で、次にあるのが「社会的欲求」。
集団に所属したり、仲間を得たい、という欲求です。家族や友人、会社などから受け入れられたいと願う欲求でもあります。
で、農家さんにとっては、まずはこの社会的欲求が十分満たされていない場合が多いのではないか。だから私も就農してから、移住女子や若手農業者グループとか無意識にも作ってきたんだなーと実感として身に沁みます。
だからまずはチームになり、
そしてお互いを認め合い、高め合い(4番目の承認欲求)、
その結果、それぞれが「自分らしく生きたい」「自分で満足できる自分になりたい」という気持ち(5番目の自己実現欲求)を叶えていくことができるんじゃないか。
一人でできないことも、実現できるようになるのではないか。
最近、加工所を運営していて、スタッフ同士で励まし合い、勇気を交換し合いながら、小さな夢を叶えてくスタッフたちを見て、より強く思うようになりました。
だからこそ、最後の自己実現に向かうためには、高めあい、成長しあうコミュニティが必須であり、重要だと、と私は思っています。
ただ人を集めればいい訳じゃない
ただ、そのチームを、どうやって「高めあい、成長しあうチーム」にすること、そうあり続けることは、別の技術だと痛感してます。
ただ人を集めればいいわけではありません。
チーム運営に関する小手先の技術はいろいろあるけれど、根底として大事なのは、私としてはこの3つかなと、最近思うようになりました。
私自身はね、結構価値観の中では、今は能力的に不十分だとしても、意欲というか、「自分の人生を、今日を、楽しいものにしていきたい」「成長していきたい」「自分らしく生きたい」、そのために変わってく覚悟を持つことを大事にしてる、と気づきました。
覚悟っていうと重たく聞こえるなー。
でも成長すること、新しい自分と出会うことって、変わる「勇気」つまりやっぱり「覚悟」なんだと思いました。
それって、どんな自分も受け止める勇気でもあるよね。
環境や人のせいにしない。
コントロールできるのは、自分自身だけ。
そう、それを、加工所建設に失敗してから、wofaのコミュニティの勉強会で学んできたことだったな!
どうにもならないものではなく、どうにかなるものを扱おう。
それは自分自身に対する、リーダーシップである。
それをずっとずっと心に刻んできた。
チームの中で、お互いそれぞれ、自分をアップデートさせながら、でも、具体的にも精神的にも補い合ったり支えあったりしてる状態。
そうやって成長しようとする道中では、仲間が及ぼす力は、ほんと大きいのだ。
仲間の存在によって気づける自分もある。自分の弱さにも気づく。勇気ももらう。気づきもある。すごいなあって尊敬して影響を受けることもある。悩みを聞いてもらうこともある。
でもそこには勇気と愛がなければ成立しない。
私はそもそも人と向き合うことも、雑談をすることも苦手で、オープンマインドではなく、ワーイ!とコミュ力発揮して、すぐ人の懐に飛び込んでいけるような性格ではありません…超絶苦手分野です。
なので、いまだに会があるときも、メンバーのみんなと話すときも、とても緊張します。
チームって、苦手分野だなぁっていまだに思います。
でもそれを超えるくらいの、チームの凄さも感じています。
感じれるようになりました。
そう、それが最近私が一番感じていること。
チームのおかげで、ミリ単位ではあるけれど、ほんの少しだけれど、人間的に成長させていただいている。みんなから元気をもらっている。ここにいてくれることに、本当にありがたいと思える。
それを今回、生産者会議で一番伝えたいと思いました。
なのに今回、生産者会議ではずーっと最初から最後まで緊張していました。。。
それは「みんなにとってもそういう場所になっているだろうか。大丈夫だろうか」とドキドキしたからかもしれません。
でも会議が終わってからの、皆さんの「楽しかったです!」というLINEグループのやりとりと、
初めて生産者会議に参加した子からの「今日、とても感動しました。生産者さんたち一人一人をもっとちゃんと伝えたいです!みんなで本気でどうしよう、こうしようと考えてて、前向きで、こういうの、ありえないですよ」と、話してくれた言葉に、すごくまた、勇気をもらいました。
私、ほんとにもらいっぱなしだなぁ。
チームをまとめて、動くことが苦手な私は、本当にその勉強をさせていただいてます。本当にありがとう。
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