体が停電している、そんな日もあるよね
新しい薬が加わった。
たぶん、それが効いたのだろう。
日曜の昨日、一日中、眠たかった。
指のはし、足のはしがビリビリするのに、力が出ない。
そう、薬を飲んだその晩は、体の先端がビリビリして、逆に眠れなかった。
そのビリビリ感は、そこだけ血流が騒ぎ立てているような、にぎやかさを内側に感じるもので、痛いとも、痒いとも違う。
カフェインを摂取しすぎたときの感覚とは近いかもしれない。
筋肉が動こうとしない。
なにか、根本的な、体の司令塔が停電している。
思いと体がどこかでプツリと切れている。
中身が空っぽの重たい着ぐるみを着ているようで、
皮膚の内側だけが抜け落ちたようで、
重力に押さえ込まれるがままだった。
そういう日は
考えることも、怒ることもできないし
食べることも、しゃべることもできない。
今週は大切な仕事の予定がたくさん詰まっているから
明日からこの薬は飲まないにしよう。(ほんとはダメなんだろうけど)
そう思いながら、うすら目を開けると、床にカットされたバナナがお皿に乗せてあった。
「あさちゃんが用意したよ」と声が聞こえた。
なのに、寝返りの際に背中で踏んづけてしまって、バナナまみれになった私の背中を夫が拭いた。けど、それは夢だった。
あれ?
目覚めると、バナナはまだそこに綺麗にあったのだ。
もしかしたら、死ぬ時はこうやって、現実と夢を行き来しながら飲み込まれていくものなのかもしれない、と思った。
来客もあった。
末っ子が私の上に乗っかった。
でもただただ私はぬるりとした、多分羊水のようなものに飲み込まれてただただ眠気に襲われ伏せていた。
今日は激しく雨が路面を打ったかと思ったら、迷いながらにわかに晴れるの繰り返し。
そんな日もあるよね。
あなたは今日、どんな日でしたか。
いただいたサポートは、里山農業からの新しいチャレンジやワクワクするものづくりに投資して、言葉にしてnoteで届けてまいります!よろしくお願いします。