不公平な椅子取りゲーム

先日、とあるイベントで2チームに分かれ、一方のチームの条件が不利な椅子取りゲームをした。
私は、不利な方のチームだった。
不利な条件1.座れる椅子がもう一方に比べて少ない。
不利な条件2.もう一方が知っている秘密のルールを知らない。
どんどん座りそこね、ゲームの輪から出ていく不利チームの人たち。
残っている不利チームの人数が減るにつれ、仲間を応援したい気持ちが強くなっていく私。
有利チームもだんだん元気が無くなり、殺伐としていく空気。
限られた椅子を奪い合う不利チームの人たち。
途中で何かを察したようで、不利チームの座れる椅子を譲ってあげる有利チームの人。

この経験は私の心に、傷を残した。
しかし、すり減らすような傷ではなく、大切な何かを結晶させるような美しい傷。
ゲームだからまだ良いけれど、日常的に繰り返し傷ついていたら、余程強い信念や志を持っていないと心が歪んでしまいそう。
でも、現代社会のあちこちで日常的に起こりうることなんだと思うし、大切な経験だった。
なんならもっと若い時(高校生とか大学生とか)に経験しときたかった。

例えば、アパートを借りる時。
外国籍の人は日本人に比べて苦労するという。
例えば、ナチス政権下のユダヤ人迫害。
ユダヤ人であるというだけで仕事を奪われ、住む場所を追われ、社会から弾き出されてしまった。
私は幸か不幸か人生の大半を女性であること以外はマジョリティ(と思ってる)として過ごし、人種や民族、カースト(これはあまり日本にはないけど)等で差別されないことを当たり前に感じていた。
だが、マジョリティとはまったく違う世界が見えている人たちも、同じ国、同じ街、もしかすると同じ空間にいる。
そういった方々のことを、常に忘れずにいようと思う。

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