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ジョッキーから馬を開放する

こんにちは!
KANAKONGです。

今日も、少し楽に生きるための気づきを、皆さんとシェアしたいと思います☺

はじめに

突然ですが、皆さんはやりたいこと探しをしていた時期はありましたか?

私は、万年やりたいこと探しをしています(笑)

幼少期から、人の期待に応え / 顔色をうかがいながら、自分の行動を決めてきました。

なので、”楽しい、好き、やりたいからやる” で意思決定したことはなく、
”これやった方がいい、これをやるべきだ” と、どこか打算的な気持ちで行動していました。

結果、何が起こったかというと…

何が本当にやりたいのかわからなくなりました。

そして、”やりたいこと探し”が永遠に終わらない、という状況に陥りました(笑)

馬とジョッキー

そんな私ですが、最近、この状態を紐解くきっかけとなる本と出会いました。

”なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない(東畑開人 著)”

こちらの本に、” 馬とジョッキー ” という存在が登場します。
(以下、抜粋)

心に補助線を引くと、馬とジョッキーが現れる。
意のままにならない馬と、その馬を意のままにしたいジョッキー。
その二つが押したり、引いたりしながら、あなたの心は営まれている。

東畑開人. なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない (p.44). 新潮社. Kindle 版.

    :本能・衝動、現実的、飛び出したい
ジョッキー:理性・計画、非現実的、コントロールしたい

本能に従いたい ”馬” をコントロールして、心の舵取りをする存在が、”ジョッキー” なのです。

この力関係にはバランスがとても重要で、ジョッキーが強すぎる or 馬が強すぎる、どちらでも問題が発生します。

私の場合、ジョッキーが強すぎることによって、馬が疲れ果てる傾向にありました。

ジョッキーと、疲れ果てた馬

馬が動けなくなった日

少しだけ、実体験の話にお付き合いください。

私はジョッキーに突き動かされ、未経験エンジニアを目指していた時期がありました。

未経験エンジニアに対する、ジョッキーと馬のスタンスはこうでした。

  • ジョッキー:”海外問わず、全世界共通の手に職である”

  • :”正直、そこまでITに興味がない。心理学の本を読んでいる方が楽しい…”

ジョッキーは理に適ってはいたので、馬はおとなしく手綱を引かれていました。

目標設定&学習環境管理がしっかり行えたので、実際に動くプログラムを勉強開始3-4か月で作ることができました。
(ありがたいことに、素晴らしいメンターにも恵まれました。)

ただ、水面下で馬はどんどん弱っていきました。

ジョッキーの目指す姿は素晴らしいと思いましたが、馬の原動力となる本能的な欲求が満たされなかったからです(=根本的に興味を持てない)。

最終的には、ジョッキーがいくら叩いても、馬は小さく悲鳴を上げたきり、動かなくなってしまいました…。

未経験エンジニアでの就職活動まで行っていた私は、学習4か月目が終わるころにぽっきりと折れ、エンジニアになるのを諦めました。

では、馬がもう一度動くためには、どうすればよいのでしょうか。

強すぎるジョッキーからの解放?

強すぎるジョッキーから、馬を開放するために必要なことを、個人的に考察してみました。
シンプルに2つあると思っています。

  1.  ”やったことない”を、やってみる

  2.  未知の世界に飛び込む


解放されて、嬉しい馬

”やったことない”を、やってみる

そもそも、私たちの中には馬のほうが先に存在していたはずです。

馬しか存在しない、子供のころを思い出してみてください。

世界は、やったことがない、未知のものに囲まれていました。
私たちは、馬に従い、色々なことをやってみたくて仕方なかったはずです。
わくわくして、目を輝かせながら。

ティッシュペーパーがあったら、取り出して遊んでみたかった。
水たまりを見つけたら、ただ飛び込んでみたかった。

そのたびに”いたずらするな”と怒られることもありました。

やがて私たちは歳を重ね、家族や学校を通して、ジョッキー(理性・コントロール)を身に着けました。

その過程で、ジョッキーが強くなりすぎた人は、周りからぶつけられた声や視線が大きかった人なのではないでしょうか。

大人になった今、改めて”やったことない”をやってみることで、子供のころのわくわくした気持ちを思い出すはずです。
そこに、他人からの声や視線を介在させないこと、を意識して是非やってみてください。

未知の世界に飛び込む

ひとつ目とかぶる部分はありますが、これも馬を優位にできる手段だと思っています。

以下、書籍からの引用です。

共通しているのは「馬が新しいものをもたらす」ということです。
現実にこだわるジョッキーと違って、非現実的になりやすい馬は、新しいものに開かれています。馬は僕らを思ってもいないところへと連れて行ってくれる。

東畑開人.なんでも見つかる夜に、こころけが見つからない(p.49).新潮社.Kindle版.

馬は、現実を無視する傾向があるため、”新しいもの” ”想像をはるか超えたもの” を好み、それを私たちにもたらす傾向にあります。

つまり、ジョッキーの好む ”現実” 世界を飛び出し、未知の世界で、”非現実”に満たされることで、ジョッキーは抑制され、馬は活性化されていくと考えます。

海外へ自分探しの旅に出る人が、ときどき賛否を集めていますが、
馬の力を取り戻したい人にとっては、あながち間違いではないかもしれませんね。

おわりに

さぁ、ここまで馬の解放について話してきました。
もしかしたら、私の話は馬推しに感じるかもしれません。

しかし、ジョッキーも重要な存在です。

ジョッキーなしでは、馬は本能のままに、目先の欲望だけを満たそうとするでしょう。
そうなると、長期的な目標が立てられなかったり、誰かに迷惑をかけたりするかもしれない。

集団社会で生きていくには、やっぱりジョッキーは必要です。

今の世の中は、ただでさえ同調圧力が強く、他人と共存するために、ジョッキーの強い力で、馬をコントロールすることが強く求められています。

本当はジョッキーだって、強くなりたくなかったかもしれない。
ジョッキーも馬も、あなたの味方であることを忘れないでください。

ただ、あなたのジョッキーが優秀すぎて、馬の声が聞こえなくなってしまったのだとしたら、馬の多少の解放は必要だと思うのです。

十分すぎるほど、人のために、社会の為に、我慢したと思います。

もう少し手綱を緩めてもいいのではないのでしょうか。

誰かの迷惑にならない限り、自分のコントロールできる範囲でくらい、馬を解放していいと思うのです。

馬に従ったら、新しい世界が見えると思います。
そして、私は、そんな世界にとってもわくわくしています。


ここまで読んでくれて、本当にありがとうございます!
皆さんの存在が私の原動力です。
これからもよろしくお願いします!☺



最後に、こちらの文章は、東畑先生の本に対する考察をベースに書かせていただきました。
1章読むごとに、まるでカウンセラーさんと上質な対話をしているような本でした。
本当におすすめです☺


是非読んでみてください。

 2023.8 KANAKONG

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